サラダの国のトマト姫

ファミコン

基本情報

  • ジャンル:アドベンチャー
  • 機種  :ファミリーコンピュータ
  • 発売元 :ハドソン
  • 発売日 :1988年5月27日

ゲーム概要

『サラダの国のトマト姫』は1988年5月27日にハドソンより発売のファミコン・アドベンチャーゲーム。擬人化された野菜たちが繰り広げるメルヘンファンタジー……なんだが。「圧政」「迫害」「レジスタンス」など描かれており、内容自体はシリアスながらも、キャラクターの愛らしさが殺伐とした雰囲気を感じさせない――高橋名人のブログによれば「『スターウォーズ』の影響を受けているかもしれない」とのこと、言われてみれば確かに……?(『FF2』とかもそんな感じだったし、改めてスターウォーズの影響力すごい)

本作にはオリジナルがあって、それはまだWindowsがなかった時代のパソコンゲームだ(NECのPC98――流行り物好きのお父さんやお兄さんのいる家庭にはひょっとしたらあったかも?)。このPC98版はフロッピーディスクでのリリースとなり、操作方法は「コマンド入力式」で――これはキーボードにて「TALK」と英語入力しなきゃならず、若干の英語知識あるいは英語辞書が必要だったな。じつは本作では「ハナス」とカタカナ入力もできたため、既存のADVよりはプレイのハードルが下がっていたと言えるかもしれないし言えないかもしれない(当時は一般のPC所有率が低かったし、コマンド入力式特有の難解さは健在だったため)。ファミコン版では「コマンド選択式」に変更されてユーザーの幅は広がったとこちらは自信を持って言える――さらにグラフィック、ゲームシステム、シナリオもアップデートされており、ただの移植ではなくリメイクにあたる作品となっている。

ストーリーは、いろいろな野菜たちが平和に暮らしているサラダ王国で、ある日クーデターが勃発。カボチャ一族がオニオン王を倒し、サラダ王国を支配し始める。しかし、横暴なカボチャ一族に不満を持った野菜たちは、反乱軍を結成――そんなとき、反乱軍の一員でオニオン王の一人娘・トマト姫がカボチャ一族に誘拐されてしまう。トマト姫救出のためにプレイヤーは勇敢なキュウリ戦士となって戦いを開始する! ――といった感じ。本作は当時すでに「面白いパソコンソフト!」という噂が先行していて、その人気にあやかるカタチでファミコン版がリリースされた。先ほども述べた通り、キャラクターを始めとしたグラフィックの向上、新キャラ、コマンド選択式の導入など、かわいいキャラと操作性の簡易化によって、女性や子供などより幅広い層のユーザー獲得に成功している。バーチャルコンソールの配信までは移植も豊富で、一般ユーザーはもちろん、女性芸能人なども「思い出のファミコン」としてその名を挙げることがあるなど、現在まで広く愛されているレトロゲームだ。

ストーリー

ここは野菜と果物たちが平和にくらすサラダ王国です。城下町のサラダロアの町は今日もにぎわって、町はずれにある「キュウリ戦士の銅像」の前では、柿のおじいさんが、子供たちを相手に昔話をしています。

「今日は、みんなに、わしの御先祖様が、このキュウリ戦士のお供をして、悪いカボチャ大王をこらしめた、大冒険のお話をしてあげよう。」

柿のおじいさんは、やさしく子供たちを見まわすと、ゆっくり話しはじめました。

いまは、平和なサラダ王国も、昔は大きな戦さが何度もあってな。とくに、わしら野菜や果物を狩って食べていた、おそろしいノーミン族との戦いはすごいものじゃった。

このノーミン族をこらしめて、王国を守ったのが、オニオン王じゃ。オニオン王は、野菜や果物のあいだにあった身分制度をなくし、みんなが平等にくらせる世の中を築いたんじゃ。王国は栄え、国民たちはみな、オニオン王を尊敬していた。

ところがじゃ、それまでは王国の貴族として勢力を持っていたカボチャ一族のパンプキン大臣は、威張れなくなったので、おもしろくないと思ったのじゃ。「どうして、わしらカボチャが、ピーマンやニンニクと同じにくらさねばならんのだ。よし!こうなったら反乱じゃ!」

反乱をおこしたパンプキンは、ウツボ山脈のふもとに城をたて、みずからカボチャ大王を名乗るようになったんじゃ。カボチャ大王はカボチャが一番えらいという身分制度をつくり、強力な軍隊と重い年貢で 国民を苦しめたのじゃ。

そのうえカボチャ大王はノーミン族と手を結び、逆うものをかたっぱしから捕え、ろうやに入れてしまった。

いっぽうカボチャ軍の手をのがれた年老いたオニオン王、王女のトマト姫は、かつてのオニオン王国の兵士と、レジスタンス(カボチャ大王に抵抗する野菜と果物たちの組織)を結成しカボチャ大王を倒そうとしていたのじゃった。

ところが、そのトマト姫が、カボチャ大王の陰謀にはまって、ウツボ山脈のふもとの城にとじこめられてしまったのじゃ。オニオン王は、悲しみのあまり亡くなってしまった。国民は深く悲しみ、トマト姫の事を心配したのじゃよ。

そしてカボチャ大王は、こともあろうに、トマト姫との結婚を発表した。

その婚礼が迫ったある日、旅に出ていたオニオン王国一の勇者、キュウリ戦士が、サラダ王国に帰ってきたのじゃ!

話をきいたキュウリ戦士は、わしの御先祖様の柿っ八をお供に、捕われのトマト姫を救い、カボチャ大王をこらしめるために立ち上がったのじゃ

「わしの話はここまでじゃ。このあとは、みんながキュウリ戦士となってカボチャ大王と戦うのじゃよ。ホッホッホッ………」

柿のおじいさんは、そういってまた、やさしく、子供たちを見まわしました。

取扱説明書 <ゲームストーリー> より

れとげ部!での評価

神げ!

ここが神げ!

なぜトマトなんだ……?

と、疑問に思っているのは、私だけ? いや、『キック・チャレンジャー エアフット 野菜の国の足戦士』とかもそうなんだが。……なぜトマトなんだ??

コメント! (レトゲで一言!)

  1. 管理人 ぶちょー より:

    圧政、迫害、レジスタンスと、じつはシリアス――なんでもスターウォーズの影響を受けているんだとか。

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