おそ松くん バック・トゥ・ザ・ミーの出ッ歯の巻

ファミコン

基本情報

  • ジャンル:アドベンチャー
  • 機種  :ファミリーコンピュータ
  • 発売元 :バンダイ
  • 発売日 :1989年12月8日

ゲーム概要

タイムトラベルでイヤミ家のルーツに迫る! そんな内容が一発で分かる秀逸なタイトル(……『バック・トゥ・ザ・フューチャー』を知らないとキビシイか?)『おそ松くん バック・トゥ・ザ・ミーの出ッ歯の巻』は、1989年12月8日にバンダイから発売されたファミコン・アドベンチャーゲームである。

言わずと知れた故・赤塚不二夫氏の代表作の一つ、ギャグ漫画『おそ松くん』。近年では深夜アニメ枠で六つ子のその後を描いた『おそ松さん』も放送され婦女子を中心に人気を博したのは記憶に新しい――現在に至るまで世代を問わず愛されている作品だが、80年代後半に2作品がゲーム化されている(もう1本はメガドライブ用ソフトとしてセガより発売されたアクションゲームで、その出来の悪さから「原作者を激怒させた」という都市伝説が存在している)

本作は上記の通り、アドベンチャーゲームである。ストーリーは「イヤミ家の先祖が描かれた掛け軸に、代々あるはずの出っ歯がない!?」と気づくイヤミ。そこに、おそ松登場。掛け軸を奪い、デカパン博士の作ったタイムマシンに乗って時間を遡り、出っ歯の謎に迫るというもの。当然、物語はギャグテイストで描かれていて、赤塚ワールドを存分に堪能できる。ゲームを進めていくとイヤミの出っ歯にも変化があらわれるなど「タイムトラベルの結果が現実に反映される」細かい部分にもこだわりが感じられる。

システムとしては「マップ画面とアドベンチャーパート」を組み込んだスタイルである――建物に入るとアドベンチャーパートに切り替わるしくみ。このアドベンチャーパートは、『さんまの名探偵』のようにアイコンからコマンドを選択していくタイプで、シーンごとに実行可能なコマンドが視覚的にわかりやすく表示される(アイコン形式のADVはファミコンでもいくつか見られるが、現代のスマホのアイコンを先取りしたような先進的なUIだ)

また、マップは「現代・江戸時代・原始時代」とあって、現代以外はゲームを進めていくことで新たなエリアが開放される。プレイヤーキャラのおそ松には「元気メーター」という体力の概念があり、これが「0」になるとゲームオーバーに。メーターはフィールド・アドベンチャーパート以外に3Dダンジョンでも減少するので注意が必要だ(元気メーターは主に「くろこの宿屋」で回復できる)。さらにゲームセンターの施設が現代以外にも存在し、ここでミニゲームをこなせば景品アイテムや体力回復、所持金のアップが期待できる。

ストーリー

すべては、イヤミのご先祖様が描かれた古~い掛軸から始まりました。
シェ~ッ!!
おかしいザンス。イヤミ家の血筋は代々、出ッ歯しか生まれないはずなのに掛軸のご先祖様には出ッ歯がないっ、ないザンス…。しかし、ご先祖様はキラリと光る何かを持っていたのです。
これはあやしいっ!!
そばにいたおそ松は、イヤミから掛軸を奪い取り、デカパン研究所へ向いました。
その頃、デカパン研究所では…
ホエホエ~!
デカパン博士と助手のチビ太の手によって、ついにタイムマシンが完成したのです。コレを使わないっていうテはない!さっそくおそ松は、掛軸の謎を解くためにタイムマシンで江戸時代へ向かいました。さあ、知恵と勇気と愛と涙と冗談の物語の始まりです。

取扱説明書 <STORY> より

れとげ部!での評価

シェーげ!

ここがシェーげ!

良くも悪くもキャラゲー

上で語ったように、本作はゲームの作り込みがとても丁寧で、名前だけで売ろうとしていた他のキャラゲーとは明確に違っている。キャラの再現性については一般的にも高く評価されている。しかし純粋にゲームとしては「操作性の悪さ」「作業ゲー感」「難易度の高さ」が指摘され、ネットのレビューを見ても低評価が目立っている。とくに「パスワード」に不満の声が多く、「ひらがな+カタカナ」と「65字という長さ」は、写メなどなかった当時ではなおさら間違えずに記録・再開するのは難しかった。グラフィックはファミコン後期に差し掛かる作品だけにきれい――アニメを見ているようなオープニングやキャラの表情が豊かな点も素晴らしいだけに、単純に「もったいない」というのが私の率直な感想である。

コメント! (レトゲで一言!)

  1. 管理人 ぶちょー より:

    良くも悪くもキャラゲー。赤塚ワールドの作り込みと内容が想像できる副題は秀逸。

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