アイドルホットライン 中山美穂のトキメキハイスクール

ファミコン

基本情報

  • ジャンル:アドベンチャー
  • 機種  :ファミリーコンピュータ ディスクシステム
  • 発売元 :任天堂
  • 発売日 :1987年12月1日

ゲーム概要

『アイドルホットライン 中山美穂のトキメキハイスクール』は1987年12月1日に任天堂より発売のファミコン ディスクシステム・アドベンチャーゲーム。本作は中山美穂さんを起用したタレントゲーであり、『ときメモ』などに先駆けて開発された「恋愛シミュレーションの草分け的存在」としてオールドゲーマーの間じゃ割と知られているタイトルなのだそうだが、ご存じ?(じつは当時、小泉今日子さんや南野陽子さんを起用する話も出ていたそうで、しかしすでに人気絶頂期にあった両名はスケジュールがとれず、それで比較的後発だった中山美穂さんに白羽の矢が立ったらしく――なかなかいい人選だったのでは、と個人的には思っていたり)。ちなみに開発はあのスクウェアで、本作発売の同月18日に『ファイナルファンタジー』がリリースされている――だからかどうかは定かじゃないが、トキハイ(この略し方でいいのかしら?)の開発にも坂口博信氏、植松伸夫氏、時田貴司氏が参加していたとのこと。

ストーリーは、主人公が転校してきた高校に、中山美穂さんが正体を隠し普通の女の子として通っていて、そんな彼女との愛を育んでいくという――まぁぶっちゃけ、現代でいうところの典型的な恋愛シミュレーションゲームなんだな。「ファンとアイドルの垣根を越えたラブストーリー」ということで展開としてはベタというか王道? ではあるのだけれど、なかなかよくまとまっている印象を受けるよ。なにより、ヒロインである中山美穂さん(偽名、高山みずほ)の顔グラが普通にかわいい!(ファミコンにしては頑張っていると思うのはきっと私だけじゃないはずだよね? 変装はメガネのみという名探偵コナンスタイルだが、「一目瞭然でミポリンだろ!」とかツッコんではいけません!)。ただしこのヒロイン、アドベンチャーゲームという性質上仕方がない部分があるとはいえ、「ちとややこしい女の子だなぁ」とは感じてしまう……。今で言えば「ツンデレ」とかいうことになるのかもしれないけれど。この点、説明書には「女の子って、とってもデリケートなんだから――。」とあって、私はその一言だけでものすごく納得させられてしまったのだけれど、どうでしょうね?

システムは基本、オーソドックスなコマンド選択式のADVとなっていて、「みる、しらべる」「はなす」「さわる」など選択肢を選ぶことで物語を進めていく。本作独特の仕様として、「重要な会話シーンにおいて主人公の表情と台詞を同時に選択して会話を進めていく」といったものがある。これは表情と台詞の両方が一致していなければならず、このゲームの難易度を上げているように感じられたな。さらに「ディスクファックス対応作品」というのも大きな特徴の一つ。本作はディスクシステム用のネットワーク「ディスクファックス」対応作第3弾として発売されており、通常の黄色のディスクではなくて青色のディスクが使われていた。ディスクファックスとは店頭に設置された装置で、ディスクに保存されたスコアやセーブデータなどを任天堂とやりとりして、全国的にランキング争いができるという代物であった。しかし『トキハイ』においてはこれが「懸賞キャンペーン」に利用され、通常(青リボン)ENDか真(赤リボン)ENDのクリアデータを送信することで、それぞれ8000人に中山美穂さんのサイン入りテレホンカード・特製ビデオテープが当たるという粋な計らいを実施――これらは現在では当然のごとくプレミア化している様子だよ。

ストーリー

トキメキ学園に転入することになったボク。ひょんなことから、ひとりの女の子に恋してしまったんだ――。

ボクは17歳の高校3年生。お父さんの転勤の都合で、このトキメキ学園に転入することになった。今日は転校1日目というわけなんだ。

ボクはあのスーパーアイドル中山美穂ちゃんの大ファンなんだ。美穂ちゃんのレコードは全部持ってるし、彼女が出演するテレビ番組は欠かさず観てるもんな。あと趣味は、なんてったってファミコンだよねっ!

そーゆーわけで、ボクのトキメキ学園での新しい学園生活が始まった。不安と期待とでボクのハートはいっぱい! クラスメイトたちと仲良くなれるかな?(もちろんかわゆいガールフレンドもほしいよね――!)

なぁ~んて心配はいらなかった。となりの席に座ってる山村貞吉って、ユニークなヤツと友達になったんだ。京都から転校してきたとゆー彼は、関西弁でまくしたてるお調子もんだけどいいヤツみたい。なんと、彼も中山美穂の大ファンだって。

そんなある日のこと。ボクは廊下でひとりの女の子とぶつかった。彼女を見て驚いた。だって中山美穂そっくりなんだもの! 彼女が立ち去った後にはマスコット人形が残されていた…

主人公はアナタよ。アナタと一緒にトキメキたいなぁ

取扱説明書 <キミと美穂ちゃんのラブストーリー> より

れとげ部!での評価

隠神げ!

ここが隠神げ!

そうそう、忘れちゃいけないアイドルホットライン!

本作は『中山美穂のトキメキハイスクール』として紹介されることが多いのだけど、正式名称は『アイドルホットライン 中山美穂のトキメキハイスクール』となっている。その名の通り、このゲームには度々電話番号が表示され、実際にその番号に電話をかけると中山美穂さんの録音音声でゲームのヒントやメッセージを聞くことができたんだな(アニメ『SHIROBAKO』に登場する架空の会社である武蔵野アニメーションの電話番号に電話をかけると、自動でキャラの音声が流れたアレと一緒な)。これが当時、やはり問題の多い試みだったそうで、「間違い電話が多発してしまった」「電話代の公平を期すため、札幌や大阪など広範囲に電話番号を散らばらせた結果、大抵の場合遠距離通話となってしまい通話料がバカにならないことになってしまった(昔の遠距離電話は100円で1分も話せなかった)」などなど、いろいろとあったらしい。ちなみにネット上では「この電話番号って今でも使えるんだろうか……?」と疑問に思って実際に電話をかけてみたという人がいたんだけど、9件の電話番号のうち7件は不通、2件は会社の電話番号として再利用されていたとのこと。「面白いな!」と思ったよ。

コメント! (レトゲで一言!)

  1. 管理人 ぶちょー より:

    ツンデレ?×VHS×間違い電話=元祖ギャルゲー・トキハイ

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