基本情報
- ジャンル:体感型スポーツ(運動会)
- 機種 :ファミリーコンピュータ
- 発売元 :バンダイ
- 発売日 :1987年11月27日
ゲーム概要
『ファミリートレーナー ファミトレ大運動会』は1987年11月27日にバンダイより発売のファミコン・体感型スポーツ(運動会)ゲーム――専用のマットコントローラーを使用して足で跳んだり走ったり「体でするファミコン」でおなじみ(?)のファミトレシリーズ第7弾! 今作はなんと! 大運動会だ!
競技は大きく分けて4種類。
- 障害物競走…………主にダッシュ(足踏み)とジャンプで障害物を越えて走れ!
- 綱引き………………とにかくダッシュ!(足踏み)
- ムカデ競争…………とにかくダッシュ!(足踏み)よりも、3人同士での競争となるため「タイミングを合わせて足踏みする」のが大事!
- スケボーレース……スケボーに乗って滑り、ジャンプと車線変更で障害物をかわしながら進め!
競技モードも4種類。
- 1人プレイ…………CPU対戦。CPUには3段階の強さが用意されていて、「KOKERU(コケル) < KAKETA(カケタ) < HAYATO(ハヤト)」の順に強くなる。対象競技は「障害物競走(大障害レース、障害レースA、障害レースB)・スケボーレース」
- 2人プレイ…………プレイヤー同士で対戦する個人戦。対象競技は1人プレイと同じ。
- 2チームプレイ……プレイヤー同士で対戦する団体戦。対象競技は「ムカデ競走・綱引き・障害リレー」
- トーナメント………2チームプレイのトーナメントモード。6チームで競う。対象競技は2チームプレイと同じ。
本作は12キーあるマットコントローラーB面(裏面)を使って遊ぶんだけど、「対戦プレイを重視」していて、「6人同時プレイ」ができるところが最大の特徴となっている! 対象競技は「綱引き」「ムカデ競争」(「障害リレー」は次の走者にタッチするタイミングでマットコントローラーを順番に入れ替わって使う感じ)。マットの左側(青色の1・2・5・6・9・10)と、右側(赤色の3・4・7・8・11・12)と半々に分けて使用する。
最大6人という大人数でワイワイ楽しめるソフトはファミコンの中でも有数で、対戦ゲームとしては非常に盛り上がれる作りとなっている。横スクロールを上段(白組プレイヤー)・中段(紅組プレイヤー)・下段(コースの進行状況)と分割した画面構成も見やすくて分かりやすい!
……ただ、ね。ここで指摘しないわけにはいかないファミトレシリーズ(ファミコン)恒例「騒音問題」だ! ゲーム自体が面白くて盛り上がるだけに足音も声も大いに盛り上がってしまうよ! ぶっちゃけ、当時これを思いっきり楽しめたのは「広い敷地面積を有する相当の豪邸に住んでいるようなファミっ子だけ」だったのではなかろーか?(あるいはそんな友達がいたファミっ子に限られると思うのだけど、そんな友達いた?)
ここからは余談になるけど、本作のテーマとなっている「運動会」についてもなかなか興味深い題材だよね。例えば、「運動会と体育祭って何が違うん?」みたいな。調べてみたら、「運動会=企画・運営・進行が教員主体」「体育祭=運営に生徒も参加」といった違いのよう。「文化祭 ⇔ 体育祭」の対比で覚えておくと覚えやすいっていう話。
他にも、「最近の運動会は春に開催する学校の方が多いらしい」。そもそも、スポーツの秋に運動会を開催していたのは昔の名残りであったそうで、農家が多かった時代には子どもも貴重な労働力だったため農閑期に行っていたのが由来となっていたんだとか。近年では、「熱中症対策」「行事(秋には文化祭や合唱コンクールなどもある)の分散化」「新クラスの団結力アップ!」などを目的に、「春にやるのが合理的」って流れみたい。さらにコロナ禍によって「全校生徒の半分ずつ、午前と午後の2部制で開催」「親と一緒にお弁当を食べない」「我が子の撮影ポイントをマップで教えてくれる」など、より効率化が図られているとのこと。
ついでに、昔と今の間の話をしてみるなら「手つなぎゴール」は覚えてる? 「ゆとり教育」の一環として「運動会の徒競走をみんなで手をつないで並んでゴールする」っていう、「いや、やりすぎでしょ……」って話題になったけど。じつはあれ、デマというか都市伝説だったんだとか!? 運動が苦手な子の親(モンスターペアレント)が猛烈に苦情を言ってきたため、学校側がおそらく苦渋の決断として「横並びゴール」を実施した実例はあれど、「手つなぎゴール」の確かな実例は確認されていないんだって。私はずっと手つなぎゴールはあったものだと思っていたから、とても勉強になったんだなぁ(『ファミトレ大運動会』きっかけでそれを知るのもどうなのかなとは思うのだけれど!)
れとげ部!での評価
初げ!:
ここが初げ!
2つのファミコン史上初!
まず一つ目は「ファミコン史上初! 6人同時プレイ!」。これはのちに『ギミア・ぶれいく 史上最強のクイズ王決定戦』が発売されるまで唯一だったという話――『ギミア・ぶれいく』についてはすでに本ブログ記事でも取り扱っているんだけど、そんな話あったっけなぁ……? また再確認しておきたく思うよ。
もう一つは「ファミコン史上初! 運動会系ゲーム!」。こちらはのちに発売された『ダウンタウン熱血行進曲 それゆけ大運動会』に印象を全部持っていかれた感あるんだけど、当時は「みんなでワイワイ楽しめる運動会ゲー! として、本作の存在感は大きなものだった」――と、有識者からは高く評価されている。私としては先述の「騒音問題!」もあってか、当時プレイした印象は残っていないのだが――他のひとはどうなんだろ……? ちょっと気になるところ!
コメント! (レトゲで一言!)
2つのファミコン史上初を打ち立てたゲーム史的に重要な作品。運動会と体育祭の違いは何ですか?