キャプテン翼II スーパーストライカー

ファミコン

基本情報

  • ジャンル:スポーツシミュレーション
  • 機種  :ファミリーコンピュータ
  • 発売元 :テクモ
  • 発売日 :1990年7月20日

ゲーム概要

『キャプテン翼II スーパーストライカー』は1990年7月20日にテクモより発売のファミコン・スポーツシミュレーションゲーム――本作はこの「スポーツシミュレーション」というのが本当に肝となっていて、現在サッカーゲームといえば一般的には『ウイニングイレブン』などアクション性の強いものがイメージされると思われるのだけど、本作は「サッカーとSLGの融合!?」とでも称すべきゲーム性となっており、『II』と付くタイトルからも分かるように前作のゲームシステムを踏襲している。このゲームはアクション要素と呼べるものが「ボールを持ったキャラの移動」のみ。後はコマンド選択でピッチでの行動を決定する。攻略も「育成」による部分が大きく、このゲーム性には前作をプレイした際ホント度肝を抜かれたな! アクションゲームが苦手な私でも楽しめるスポーツゲームに大歓喜! 本当によくぞこれを考えてくれたな! と今でも印象深く思い出せる。

本作のストーリーは、主人公の大空翼がブラジル・サンパウロのユースチームに所属し「リオカップ編」を戦う。時を同じくして、翼くんの盟友である南勝高校の岬くんも「冬の全国高校サッカー編」に挑む。そして「ジャパンカップ編」の最終戦で対戦したのち日本代表として「ワールドユース編」で共闘するという――これだけでもう熱い! じつは原作が連載されていたのは1988年までで、本作の舞台にあたる「ワールドユース編」が連載再開されたのは1994年から――すなわち、1990年にリリースされた本作のストーリーは「ゲームオリジナル」のものとなり、これが「原作を超えている!?」と一般的な評価も高い。

ユース大会ではまずイランや北朝鮮といったチームと戦う。その後の予選リーグではイングランドやソビエト、決勝トーナメントでは西ドイツやブラジルといった強豪国と対戦するが、いずれの試合にも勝たなければ先へ進めない。敵チームには番号のみの無名キャラも多いが、必殺シュートを持つゲームオリジナルのキャラクターも用意されていて――これらも含め本作のストーリーは本当に緻密に設定されている。

ステージ数も多く、ストーリーもののシミュレーションとしての充実度は「ファミコンゲーム随一」と言っても決して過言ではないと私は思っている。またファミコン成熟期のタイトルということもあり、試合の演出や美麗グラフィックに彩られた臨場感は前作以上。とくに凝ったグラフィックは「シミュレーションにありがちな地味さ」を完全に打ち消しており、原作ファンならずとも楽しめる骨太の内容だ――スポーツゲーム、キャラゲーの枠を超えた本格的SLGとしての完成度の高さは、プレイしてもらえたなら必ず分かってもらえると確信している。

ストーリー

日本のワールドカップ優勝を夢に描くサッカー少年、大空翼。ロベルト本郷のコーチを受け、天性のサッカーセンスに磨きをかけた翼は、南葛中のキャプテンとして全国中学生サッカー大会でV3を達成した。

そして、翼の活躍の舞台は世界へと移る。全国大会を戦った日向、若島津といったライバルと共に国際Jr.ユース大会へ望んだ翼であったが、世界の壁は厚く、強豪の前に苦戦を強いられる。しかし、持ち前のガッツとテクニック、そしてチームワークで、最強の西ドイツを破り、世界一の栄冠を手にした。

あれから3年後。ロベルトと共にブラジルへ渡った翼の新たな戦いが始まろうとしている……。

取扱説明書 <ストーリー> より

れとげ部!での評価

神げ!

ここが神げ!

翼はファミコンが正史!?

よく言われることかもだけど――実写化然りアニメ化然り、「メディアミックスが原作を超えることはない」と、私も基本的にはそう思っていた……いたんだけど。本作についてはその常識を完全に覆していると現時点では感じている。確かに、原作よりも先にリリースされているため、こちらの印象が強くなってしまっている感は否めないのだが――それにしたって驚くべき事実だ……原作者の高橋先生もよくこれ許可出したなって感じ。ジュニアユース編で原作を終えた時点では続編を視野に入れていなかったんだろうか(それとも……)。現在では「人気漫画のその後」的な作品が数多く存在しているけれど――原作者が描いているもの・監修などしているもの含め、正直「蛇足」になってしまっている印象を受けるものしか今パッと思いつかない。本作についてはかなーり稀有な事例として私は心に留めておきたいと、いや、まじで思ったな。本当に驚いた!

コメント! (レトゲで一言!)

  1. 管理人 ぶちょー より:

    翼はファミコンが正史!? 本当に驚いた。まさか原作を超えるゲームがあるとは。これもまたファミコンの奥深さの一つ。

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