バッキーオヘア

ファミコン

基本情報

  • ジャンル:アクション
  • 機種  :ファミリーコンピュータ
  • 発売元 :コナミ
  • 発売日 :1992年1月31日

ゲーム概要

『バッキーオヘア』は1992年1月31日にコナミより発売のファミコン・アクションゲーム――パケ絵からなんとなくわかるかもだけど、本作は同名アメコミのファミコン化作品。海外ではアニメ化されるなど人気を得たコンテンツで、それを受けて当時日本にもアニメが輸入される話が持ち上がっていた。そこに目をつけたコナミが『忍者タートルズ』に次ぐアメコミのゲーム化で大ヒットを狙うべく版権を取得し制作されたのがこのゲームだったのだが……。その後、『バッキーオヘア』の国内でのアニメ化は中止に。結果、作品プロモーションやリリース展開がほぼ皆無な状態で、FC末期のこの時代に、本作だけが投下されるという――まさかの悲しい事態となってしまったのである!

そんなわけで『バッキーオヘア』の知名度はお世辞にも高いとは言えない。しかし中身は「さすがコナミさん!」と唸らされるほど「極上の完成度」に仕上がっている。本作を手掛けたのは後にトレジャーを立ち上げることになるコナミの開発チームだった。抜群の操作性によるスピード感あるジャンプアクション、極限まで突き詰めた美麗グラフィック、プレイヤーを飽きさせない数々のギミック演出など、「1ミリも手を抜いていない」ことが容易に窺える。とくに『沙羅曼蛇』や『グラディウスII』にも見られた「プロミネンスの演出」は、今見ると「コナミがファミコン開発で培ってきた技術を惜しみなくつぎ込んでいる」ように感じられ、感動さえ覚えるのはきっと私だけじゃないはず!

ストーリーは、トード軍団に捕われてしまったバッキーと4人の仲間たち。しかしバッキ―だけ脱出に成功し、囚われの4人を救い出してトード軍団の壊滅を目指す! といった感じ。バッキ―は「緑のうさぎ」で、動物統一連合の宇宙軍隊長だ(――うん、なんで「緑」だったんだろうね? 確かに日本じゃあまり受けそうになかったかも?)。前半4面は『ロックマン』のようにステージ選択が可能で仲間たちを救出していく――さらに後半4面を含めた全8面構成となる。囚われた仲間を救出した後はプレイヤーキャラとして使用できる。仲間はそれぞれに特殊能力を持っており、例えば「バッキ―は大ジャンプ」「白い魔女猫のジェニーは自在に操れる魔法球」「モノアイ・アンドロイドのブリンキーはジェット飛行」など、原作を尊重しつつ実用性のある巧みな仕様となっている――しかも特定のキャラでないと突破できない箇所や有利に進められる場面もあったり、ギミックとしてもしっかりと活かされている!

本作は、基本的には「ゴール地点を目指す横スクロールアクション」だが、「巨大戦艦の上を乗り渡っていく上方向移動」「『沙羅曼蛇』のようなプロミネンス」「迫りくる火砕流」「水かさが増していく下水道」など――ステージやボス戦で常に新鮮かつインパクトあるアクション体験を提供してくれている。軽快でコナミックな音楽も最高! ……ただし難易度は非常に高く、「コナミ作品屈指の難しさ!」と評されることも――そのため「即死クソゲー」と呼ばれることもしばしばあるんだとか。しかし私が調べたかぎりでは「やり応えのあるアクションゲーム」として概ね高い評価を得ている。惜しむらくは、やはりマイナーゲー。ファミコン末期に前述の事情もあり、国内での一般的な知名度は低い。一説によれば「日本のファミコン版は一万本ほどしか生産されなかった」とか。「版権もの」ということで、今後とも移植・配信は絶望的――このまま埋もれさせるのは非常に惜しい「隠神げ!」だと私も思っているよ!

ストーリー

勇敢なライチャス・インディグネーション号の乗組員である船長のバッキー・オヘア、副長の魔女猫ジェニー、砲術指導官のデッドアイ・ダック、A.F.C.ブリンキー、そして別の次元から迷い込んだ地球人のウィリー・デュウィットら5名はトード・エア・マーシャル率いる攻撃的なトード軍団に捕えられた。

命からがら逃げ延びたバッキー・オヘアは、グリーンプラネット、レッドプラネット、ブループラネット、イエロープラネットの4つの惑星にあるトード基地にそれぞれ一人ずつ捕らわれてしまった4人の乗組員の救出と、トード軍団の撲滅のために、銀河の大冒険に突入して行くのであった。

取扱説明書 <ストーリー> より

れとげ部!での評価

隠神げ!

ここが隠神げ!

レアゲー!

まぁ言うまでもなく本作には現在プレミア価格が付いている――完品・美品で5万円~10万円ってところかな。ただ、NES(欧米のファミコン)版の出回りは多いそうで、同日発売の『ギミック!』などに比べるとまだ入手しやすい価格帯なんだとか。とはいえ、このゲームは「版権もの」ゆえ今後も復刻が難しいとなれば――時間を経るごとにその価値が上がっていくのは必然。たぶん、『ギミック!』を超える日も来るんじゃないか。そんな今後の動向に注目しておきたいレアゲーの一つでもある!

コメント! (レトゲで一言!)

  1. 管理人 ぶちょー より:

    この「緑のうさぎ」をご存じだろうか。その完成度に比べて知名度は低い。アメコミ原作のファミコンアクション。

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