基本情報
- ジャンル:ボードゲーム
- 機種 :ファミリーコンピュータ
- 発売元 :タイトー
- 発売日 :1988年11月25日
ゲーム概要
『たけしの戦国風雲児』は1988年11月25日にタイトーより発売のファミコン・ボードゲーム――ファミっ子で「たけしの……」と聞けば『たけしの挑戦状』が思い浮かぶひとがほとんどだと思うけれど、「意外と本タイトルを挙げる猛者が多い!」と感じられるのは私の周りだけだろうか? 『たけしの挑戦状』が「空前絶後の伝説のクソゲー」という出来栄えにもかかわらず、ビートたけしさんの名前だけで売れてしまったがために、「たけしの……」と冠すればもはや言うまでもなく「クソゲー!」といったイメージが定着してしまった昨今、しかし『たけしの戦国風雲児』は当時実際に遊んだプレイヤーから概ね高評価を得ている隠神ゲー! はたしてその内容は……?
本作は、ボードゲームである「戦国ゲーム」とその中のミニゲームをまとめた「パーティーゲーム」からなっている。メインの「戦国ゲーム」は戦国時代の日本を舞台にした双六で、「日本縦断ゲーム、仕官ゲーム、大名ゲーム、統一ゲーム、商人ゲーム」といった5つのシナリオごとに、設定された目的の達成を目指すよ。マスのイベントでは、「仕事紹介所に行くと暗殺を頼まれる!?」「山賊の子分になって民草からお金を巻き上げる!?」「カレー屋に『うんこカレー』!?」などなど――とにかくシナリオがクレイジー! 「さすが『たけしの挑戦状』の後継作だなぁ……」と納得してしまいそうになるけれど、じつは挑戦状とは異なり「本作についてビートたけしさんは制作に携わっていないだろう」と噂されている。その理由は「『たけしの戦国風雲児』には挑戦状のようなゲームとしての不条理さが見られないから」とされていて、たしかに本作は前作同様クセの強さはあるものの、普通に遊べるボードゲームには仕上がっていると感じられる。
他にも、本作の翌月にはあのボードゲームの代名詞とも言うべき『桃太郎電鉄』が発売されているんだけど、この初代桃鉄にはまだ「カード」の概念が存在せず、「いち早くこれを導入している」点が評価されていたり。
……とはいえゲームとしては正直、初見プレイヤーには不親切な部分も散見され、例えば裏技を使わなければCOM対戦ができず、誰か友達をつかまえてくるか、コントローラーを持ち替えながら一人プレイをしなければならなかったな。それ以外にも知っているとゲームを有利に進められる小技が多数存在し、ルールが分かりにくく、通しプレイに時間がかかったりと問題点が少なくない。
しかしながら、実際にプレイしてみるとたけし軍団をモチーフにしたキャラクターやファミコンぎりぎりのネタ(茶屋の娘を口説いて宿屋に行くと子供ができる!?)などが面白く、パーティーゲームとして充分楽しめる「隠神げ!」だと私は思っているのだけれど、あなたはどう思う?
れとげ部!での評価
隠神げ!:
ここが隠神げ!
私がゆっくりと慰めて・あ・げ・る♡(隠しエンド)
『たけしの戦国風雲児』の「隠神げ!」な点として「登場する女の子のグラフィックのレベルが何気に高くてかわいい!」というのが挙げられる。エンディングで特定の条件を満たすと、ご褒美グラフィックが用意されていて、「これ、よく任天堂さんが許可出したなぁ」と思わされるような一枚絵はファミっ子なら一度は見ておきたいと思うだろうと思われるので(私は思うよ!)下に画像を載せておくよ。
ご褒美グラフィックの必要条件
「士官ゲーム」でゲームを始め、「美人奥様カード」2枚と「姫カード」を1枚を入手した状態で「統一ゲーム」まで進み、天下統一を果たす(ゲーム中の「姫と二美人、いかさまあれば極楽浄土も夢じゃない」がヒントとなっている)
コメント! (レトゲで一言!)
【裏技メモ】
〇コンピューターと対戦……人数を選ぶ画面で「IIコンの上・左・Bボタン」を同時に押しさらに「IコンのAボタン」を押すと、参加者内コンピューターは何人か聞いてくるので人数を選択する
〇たけしマークが出やすくなる……サイコロを振る際にAボタンを押し続ける
〇やばい仕事で捕まらない……やばい仕事を3回断ってから引き受けると捕まる確率が1/8になる
〇賭場で稼ぐ……サイコロを振るとき「Iコンの右・上・Aボタン」を同時に押すと当たる確率が1/3に上がる
〇いかさまカードの使い道……剣術や合戦のジャンケンでBを押しながら下を押すと必ず勝てる(一回でカードを一枚消費。これを使わないと御前試合には勝てないようになっている)
〇取り引き屋で値切る……売値を確認されたときカーソルを「いいえ」に合わせ、「上・A・B」を同時に押して断ると少し売値が上がる
〇福引きに必ず当たる……福引きを引くときに「右・A・B」を同時に押す
〇所持金変化バグ……1Pで山賊の頭となり、2Pでお寺の坊主の悩みを聞いて慰謝料を払うと所持金が増減する