ドラゴンボール 大魔王復活

ファミコン

基本情報

  • ジャンル:アドベンチャーRPG
  • 機種  :ファミリーコンピュータ
  • 発売元 :バンダイ
  • 発売日 :1988年8月12日

ゲーム概要

『ドラゴンボール 大魔王復活』は1988年8月12日にバンダイより発売のファミコン・アドベンチャーRPG――言わずと知れた超有名人気漫画『ドラゴンボール』のゲーム化第2弾。アクションゲームであった第1作『ドラゴンボール 神龍の謎』とは打って変わって、コマンド選択で探索を行うアドベンチャーと、カードを使用して移動・敵との戦闘を行うRPGで構成されている。

まず本作は、後に続く「DBRPG」の定番システムを築いた点が高く評価できるだろう――「カードをサイコロ代わりにしたすごろく」「カードバトル」「漫画・アニメの構図を再現した戦闘の演出」など挙げられる。逆に、ADVパートは「まだまだ発展途上」とでもいった「作り込みの粗さ」が目立ち、冒頭のカメハウスからなかなか脱出できないファミっ子も少なくなかったのではなかろーか。

とくに語り草となっているのが「罠にハマって死にまくる悟空」だ――「かめはめ波で下水道を壊して溺死」「毒リンゴを食べてなぜか爆死」「カリン塔で落下死」などなど。「きっと悟空ならこうするはず!」と思って選んだ選択肢でも死ぬことがしばしば。そして、その度に必要となる「長ったらしいパスワードの入力(間違えること必至!)」「マッピング必須のダンジョン」もまたプレイヤーの「気」を奪っていったな。

ゲームオリジナルストーリーについては「原作無視」と「オリジナル展開が楽しい」との間で評価が分かれそうなところ。原作の「ピッコロ大魔王編」は悟空の少年時代の山場のわりには完全版2冊分と尺が短かった。そのためか、本作では過去の名所やキャラが再登場。ピラフ一味やペンギン村のアラレちゃんなど、ピッコロ編の時系列で彼らと再会していく展開は豪華といえば豪華だし、また彼らの行動自体は原作設定に忠実で違和感は少ない。今にして思えば「つぎはどこへ行って、どうなるのかな?」とワクワクさせられる、ドラゴンボールワールドの懐の広さみたいなものが体感できる。

――総評するに、「れとげ部!での評価」は「神げ!」としたい。先述の通り、ADVパートの作り込みの粗さとそれに伴う難易度の高さは確かに見過ごせないレベルではあるが、とくに漫画のコマ割りのように原作を再現したバトルは必見。「キャラゲーのお手本」と言っても過言ではない作品に仕上がっている、と総合的には高く評したい。

ストーリー

ピッコロ大魔王あらわる!旅立て悟空!

天下一武道会も終り、カメハウスでのんびりしていた悟空たちに、突然の大事件がおこった!みんなが買い物に出ている間、るす番をしていたクリリンが、何者かの手によって殺されていたのだ。驚き、悲しむ悟空たち…。そしてカメハウスに残されていた一枚の紙きれを見た亀仙人は、恐怖に顔をこわばらせた。「ピッコロ大魔王のしわざじゃ!」亀仙人にピッコロの恐ろしさを聞かされた悟空は、それでも仇を打つために旅立つことを決心する。いま、世界はピッコロの生み出した魔族たちがうようよしている。このままでは世界はピッコロに征服されてしまうだろう。だが、いくら悟空でもいまの力ではピッコロには勝てない。広い世界を旅して修行し、仲間を増やし、いろいろな情報を得ることも必要だろう。さあ、がんばれ悟空!大冒険がいま、始まる。

取扱説明書 <ストーリー> より

れとげ部!での評価

神げ!

ここが神げ!

よくぞ決断してくれた。

もはやファミっ子には言うまでもないと思うけど、前作『ドラゴンボール 神龍の謎』は想像を絶するクソゲーだった。その主な原因としては「回復が運ゲー」「グラフィックが貧弱」「原作無視」といった感じで、総じて「並みの精神力ではクリアは不可能」と評すべき「難易度の高さ」(ゲームバランスの悪さ)が指摘できる。正直、本作が前作同様の「アクション」というジャンルだったなら、私はこのゲームを手にすることはなかったに違いない。DBは好き。けど、DBのアクションはもう……。しかし、DBゲーの第2弾として発売された本作のジャンルは「アドベンチャーRPG」。アクションとアドベンチャーRPGではそのゲーム性がまったく異なるのは言うまでもない。DBが好き。ならば騙されたつもりで再度手を伸ばしてみたところ、これが正解だった。

最初は「のっけからクリリンの殺される場所が違う!」と「原作無視」から始まってガッカリした(子供の頃はゲームであれアニメであれ原作と違う部分が妙に許せなかった――今にして振り返ってみれば「なぜあそこまで……」と疑問に感じるほど)。ところが、続くタンバリンとの戦闘で評価は一変する。漫画のコマ割りのように表現されるバトルシーンは、間違いなく私の好きなドラゴンボールだった。もちろん、一般に指摘されているように「ゲーム全体としての作りはまだ粗い」。とくにADVパートが難しく、当時の私も本作をクリアできなかった。それでもDBゲームを楽しめた記憶は残っている。もしも本作をアクションにしていたら、現在まで続くDBゲーの躍進はなかったかもしれない。この英断に、こちらこそ「ありがとう」を言いたい。みたいな。

コメント! (レトゲで一言!)

  1. 管理人 ぶちょー より:

    クリアはできなかった。けど、ドラゴンボールを楽しむことはできたって思ってる。

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