基本情報
- ジャンル:シューティング
- 機種 :ファミリーコンピュータ
- 発売元 :ビスコ
- 発売日 :1991年4月12日
ゲーム概要
『ツインイーグル』は1988年、セタ開発・タイトー販売でリリースされたヘリコプター・アーケード縦シューのファミコン移植。AC版はセタのシューティングゲームとしては『特殊部隊UAG』以来となる2作目で「細かく描き込まれた背景」と「高速スクロール面で流れるボーカル入りのハードロック調BGM」が特徴的だったな。リアルな背景はなんと実際にジオラマを制作して取り込んだものを使用したそうで、当時のセタさんはゲームメーカーとしてはまだまだ発展途上にありながらも「スーパーリアル麻雀シリーズ」のヒットで資金は潤沢だったのかな。
本作のサブタイトルは「Revenge Joe’s Brother」(意味深)となっていて、どうやら主人公は「戦死した兄の復讐のためヘリに乗り込み、平和を脅かす悪の国と戦っている」みたい。ゲーム内容は、アイテムによるパワーアップとボンバーを装備した王道系ヘリシューである。
まず、言うべきは「FC版はかなりのアレンジ移植となっていて原型をほぼ留めていない」ってこと。まぁ当時の家庭用ゲーム機のスペックではACの完全移植は不可能だったのでアレンジするのは当たり前。むしろ下手に忠実な移植をするよりも、工夫を凝らしたFC移植の方が私的には好感が持てる。実際、AC版とはまた違った良作となっているケースもまま見られる(まぁ、ほとんどがただの劣化ゲーである事実はもはや言うまでもないだろうけれど!)
では、『ツインイーグル』はどうかと言えば……う~ん「無理げ!」。AC版で特徴的だった「美麗グラフィック」と「ボーカルBGM」が削除されてしまっているのが――致し方のないことだとは分かっていても痛い! 結果として、平凡でただ難易度が高いだけのシューティングと化してしまったな。
1991年(ファミコン後期)という発売年を鑑みても「なぜ今、これを出したん?」って素朴な疑問。ただ、すべてFC移植が悪いというわけではなくて、そもそもAC版のゲームバランスが不安定で鬼難易度だった。例えば、「ステージBGMはほぼ使い回し」「パワーアップが微妙」「貫通弾などの強化ショットは弾数制限がありすぐ弾切れする」「敵の弾幕がとにかく厚い」などなど。――要するに、オリジナルが「グラフィックとボーカルBGMは凄いんだが、ゲーム自体は……」といった仕上がりだっただけに、そこからFC移植に伴い「グラフィックとボーカルBGM」が削除されているため、結果的に前述のゲーム内容となってしまったのである……。
――とはいえ良い点もあって、それは「二人同時プレイが可能」なこと。これはアーケードでも採用されていた仕様だったんだけど、当時、とくにファミコンのヘリシューで二人同時プレイができるのって『ツインイーグル』くらいじゃなかったけね? ファミコンは二人同時プレイができるだけで面白さが2倍にも3倍にもなったのは、私だけの思い出補正じゃないって信じてる!
れとげ部!での評価
無理げ!:
ここが無理げ!
そもそもオリジナルが……
ね。高速スクロールとか鬼畜過ぎ。背景のグラフィックはホント凄くて、ボーカルBGMもプレイヤーのみならず、ゲーセンにいるみんなの気分を盛り上げてくれるような!(いやプレイヤー以外は大音量にビックリか?)。それらの再現が不可能だったFC版には同情の余地があるにはある。ただ、年代と他の好移植を鑑みるに、完全擁護は難しいよね~(私だけ?)
コメント! (レトゲで一言!)
(美麗グラ+ボーカルBGM+不安定なゲームバランス)-(美麗グラ+ボーカルBGM)=FC版『ツインイーグル』
ところでビスコというメーカーさんこの度初耳だったな。他にもファミコンゲームを出しているのかちょっと気になり。