アフターバーナー

ファミコン

基本情報

  • ジャンル:3Dシューティング
  • 機種  :ファミリーコンピュータ
  • 発売元 :サンソフト
  • 発売日 :1989年3月30日

ゲーム概要

はい『アフターバーナー』な(バナナじゃないよバーナーな!)。あるいは『アフターバーナーII』として認識している人も多いかも。なぜならタイトル画面のバックにデカデカと『II』って書いてあるからね。これはアーケード版の『II』をファミコンに移植してタイトルを『アフターバーナー』としているから。そもそもAC版『アフターバーナー』は1987年にセガさんから発売された体感ゲームだったんだけど、「開発途上のものを無理に出荷させたものだった」ため、僅か2ヶ月後に完成バージョンである『アフターバーナーII』に置き換えられたっていう経緯がある。しかも、セガ・マークIIIや海外機種で『I』の移植がしっかりあるから、さらにややこしい! ファミコン版もタイトル・内容ともに『II』で統一すればよかったのにね。

さて、本作のゲーム内容は一言で言うなら「戦闘機のドッグファイト」――基本的には大量に出現する敵機に単機で立ち向かい、撃ち落としていく! 武器は「弾数無制限のバルカン」と「弾数制限有のミサイル」。ミサイルはロックオンした敵を追尾して確実に破壊でき、ステージ間の空中給油時や着陸時に補充される。

本作は疑似3Dシューティングってことで、同ジャンルでは『スペースハリアー』を思い浮かべるファミっ子もいるかもだけど、それに比べると「可動範囲が狭い」っていう特徴がある。『スペースハリアー』が画面内を比較的自由に飛び回れるのに対して、本作は画面を中心にわずかに移動できるだけ。その代わり、背景が大きく動くことで移動を再現している。そのため、とくに体感ゲームであるAC版では「3D酔い」を起こしやすく、この点多少プレイヤーを選ぶゲーム性となっている。さらに、本作には「360°空中旋回する」テクニックが存在し、それにより画面がグルグル回転するのも「3D酔い」に拍車をかける。FC版の劣化グラフィックなら私はそんなに気にならないけど、体感ゲームであったAC版では盛大に酔った思ひ出。空中旋回は当時「上級者テクニック」としてフライヤーなどで紹介されていたんだけど、実際には初心者ほど操作桿を左右に大きく動かしてしまい暴発しやすく、ミスの原因となっていたんだよね(この操作性についてFC版ではだいぶ改善されている)。

オリジナルAC版は「美しい背景の移り変わり」が魅力の一つだったな。しかし、FC版のグラフィックがそれに遥か劣ってしまうのはやむを得ないところ。開発者インタビューによると、これは「地中海からソ連へと向かうコース」を想定しているんだって。背景制作時には旅行雑誌の写真を参考にしていたんだとか。本作は「ゲーム性が単調」であるだけに「次々と移り変わっていく景色」がじつに重要な役割を担っていたんだな。FC移植版の一般的な評価はそれほど悪くない感じ――ハードの制約を打破すべく様々な技術的努力が見られ、そこが見どころともなっている。私もその意見に否やはない……ないんだけど、「やっぱり体感ゲームは専用の筐体でプレイしてなんぼ!」って思っちゃう。まぁ近年では体感ゲームよりも、面白く手軽な家庭用ゲームで満足してしまい、ゲーセンに足を運ぶこともなくなってしまっているくせに、それ言っちゃうの? ――って、聞かれてしまえば、何も言えなくなっちゃうけれど! とはいえ、一応筐体についてもちょっとだけ下に語っておこうかな!

ストーリー

西暦199Ⅹ年、世界勢力はA国とZ国に2分され、冷戦状態が続いた。

A国の海軍にいたキミに極秘指令が下った。その指令とは、敵国の領空を強行突破して、秘密兵器の情報ディスクを軍の秘密研究所に届けるということであった。

果たしてキミは、防衛線を突破して、無事に目的地にたどりつけるだろうか、幸運を祈る!

取扱説明書 <ストーリー> より

れとげ部!での評価

隠神げ!

ここが隠神げ!

オリジナルは体感ゲームを代表する一作!

『ハングオン』に始まったセガの体感ゲームは『スペースハリアー』によって筐体が機械的に可動するよう発展――『アフターバーナーII』ではその可動範囲が大きく広がっていたんだな。とくに「ダブルクレイドル筐体」の可動範囲は前方向に13°、後ろ方向に27°、左右方向に14°というこれまでにないもので、シートベルトの着用が推奨されるほどであった(実際にはシートベルトをしめる人はほとんどいなかったようにも覚えてる)。しかしながら、その分メンテナンスの手間が非常に多くかかり、それにより本作は寿命を縮める結果に……。他にも左右に動く「シングルクレイドル筐体」、椅子が固定された「シットダウン筐体」、立ってプレイする「アップライト筐体」の全4種類があったんだけど、やっぱりダブルクレイドル筐体! 圧倒的な臨場感が段違いだったのである! ちなみに、同年7月に発売されたプロトタイプであるところの『アフターバーナー』にはスロットルレバーがなくステージ数も少なかった。先述の通り、すぐ『II』に換装されたため、その存在を知らないプレイヤーも多かったかもしれないね。

コメント! (レトゲで一言!)

  1. 管理人 ぶちょー より:

    ハードの制約を打破すべく様々な技術的努力が見られる好移植。でもやっぱりダブルクレイドル筐体でプレイしたくなるのは私だけ?

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