ダウンタウン熱血物語

基本情報

• ジャンル：アクション
• 機種　　：ファミリーコンピュータ
• 発売元　：テクノスジャパン
• 発売日　：1989年4月25日

ゲーム概要

• 『ダウンタウン熱血物語』かぁ。いや、思えばこれほど正式タイトルを意識せずに遊んでたファミコンゲームもなかったかも。単に「くにおくん」としか呼んでなかったからね。「今日はドッジボールやろ！」「いや、運動会やろ！」で通じ合ってたなぁ……。

• 本作は『熱血硬派くにおくん』『熱血高校ドッジボール部』に続く「くにおくんシリーズ」第3作としてリリースされた。しかし、この「くにおくんシリーズ」ものち、さらに細かく分岐することとなり、今では「熱血硬派シリーズ」「ダウンタウンシリーズ」「スポーツシリーズ」と分類されているね。
• 私としてはデフォルメキャラがかわいい「ダウンタウンシリーズ」「スポーツシリーズ」が正統的な「くにおくん」であって「熱血硬派シリーズ」はリアル路線の異色作だと思ってたんだけど、そも『熱血硬派くにおくん』の方がシリーズとしては先だったんだっていう勉強になりました。

• このゲームを簡単に紹介するなら「蹴って殴って敵をなぎ倒していく格闘アクション」って感じかな。これも当時主流だったベルトスクロールアクションなんだけど、ステージクリア式ではなくマップを行き来してフラグを回収しながら進んでいくスタイルは、なかなか斬新だった気がするよ。
• そしてなんといっても、上記を含めての「RPG要素あるアクション」というのが、やっぱり話題になっていたと思うの。マップを行ったり来たりして、お金を稼いで食事や買い物をしてキャラを育てる楽しみ！（この買い物時のキャラのニコニコした表情とか、注文するときのちょっとした細かい動きもホントかわいくてよくできてるんだよね！）

• 必殺技は本を買って覚え、体力が減ったら飲食店で食事をして回復＆パワーアップ！　そして銭湯に入れば、体力回復だけじゃなく、鍛え上げられた（？）くにおくんのバディーが拝めるサービスカットも！　これは腐女子には嬉しいサービスカット！（……いや、これ嬉しいかこれ？）

• じつは噂によると本作には没要素が多く、中には「銭湯での男子向けお色気シーン」もあったんだよね、って話。では、なぜに女子向けサービスカットのみ残されたのかは、大いなる謎だよね……（いや、そもそも、くにおくんのナイスバディーはお色気要素として採用されたわけじゃない気はしてる、うん間違いなく）
• それからアクションと同時進行で画面下にテキストが流れシナリオが進んでいくスタイルも斬新だったんじゃなかろーか。今ではボイスありきで当たり前のシステムになってるけど、当時はまだそれほど確立していなかったように思われ。この点、時代を先取りしていたゲームと言えなくもない気も……？

• そして、このテキストにはじつに面白いものが多かった！　序盤に登場するボス「にしむら」の「ぴゅ ぴゅ ぴゅのぴゅーにしてやるぜ！」発言は最高だし、アイテム使用時のメッセージも「くにおはささにしきをだきしめ　ひざまずき、のうかのひとびとにふかくかんしゃした。」などめっちゃコミカル！

• セーブはパスワード方式だけど、これも適当なパスワードが通ったりと、非常に簡単な作りになってる。なので、解析も難しくはないって感じに。これ、どうやら意図的にそう作られたもので、取扱説明書にも「川柳を入れてみよう」みたいな、遊び心が添えられている。
• このパスワードはパラメーターと所持金を引き継ぐもので、シナリオ進行状況は引き継がれない。でも、シナリオの全体量が少ないってこともあって、最初からの再開もさほど苦にはならない印象を受けるね。最強パスワードを使って10分でクリアするとかまた別の遊び方もできて、パスワードというシステムを上手く利用したこのゲーム性は高く評価できるって個人的には思われ。
• （ただしパスワード利用によってヌルゲーがよりヌルゲーになってるっていう――短所としての指摘も多く見られる。確かに本作はアクションゲームとしての難易度はさほど高くない――っていうか低い。まあ、これも誰でも楽しめるゲームバランスと評価できなくもないし、一長一短だよね）

• 最後になったけど私としては「くにおくんは二人でやるとホント面白いゲーム」。機会があれば、ぜひ友達とか兄弟とかと一緒に遊ぶと時を忘れて楽しめる「神げ！」と評するに些かの躊躇も持たぬよ！
• （ちなみに最後の最後に『ダウンタウン熱血物語2』が2012年Wii用ソフトとしてリリースされる予定だったけど開発凍結になったんだよね。……うん、凍結なんだよね。つまり、そろそろ凍結が解除されても良いのではないでしょうか？　――とか思うのは私だけ？）

ストーリー

『熱血硬派くにおくん』のストーリーから数ヵ月後の話である。
今まで名も知られていなかった冷峰学園。そこに転校してきた竜一・竜二という兄弟は数ヵ月の間に近くの高校を冷峰学園の支配下にしてしまった。そのうわさは周囲の高校にみるみる広がっていき竜一・竜二はダブルドラゴン兄弟と呼ばれ恐れられた。そんなうわさは「くにお」の永遠のライバルである花園高校の番長「りき」の耳にも入っていたが「りき」は、その脳天気な性格から『ダブっている兄弟なんかおそるるに足らない！』とわけのわからない事を言い、平然としていた。しかしそんなある日、「りき」の彼女である島田真美が冷峰学園の者に連れさられてしまった。そして「りき」の元には挑戦状が……。怒りに燃える「りき」は門を飛び出すがそこで１人の男と衝撃的な再会をすることになる。「りき」の最大のライバル「くにお」。彼との出会いによってこの物語は始まるのだ。

取扱説明書 ＜ストーリー＞ より

れとげ部！での評価

神げ！：

ここが神げ！

• 二人プレイが楽しい！
  ――くにおくんはどのゲームもとにかく二人プレイが楽しいゲームだったな。友達の家で時を忘れてファミコンで遊びまくり、ついでに夕食までご馳走になってお家に帰ったなんてこともあったっけ。今にして思えばとんでもなく迷惑なよその子だよね私。その節は本当にありがとうございました、友達のお母ーちゃーん！