基本情報
- ジャンル:アクション
- 機種 :ファミリーコンピュータ
- 発売元 :ナムコ
- 発売日 :1988年6月24日
ゲーム概要
これな~、『妖怪道中記』。ナムコさんから発売されたアーケードアクションゲームの移植作で、マニアの間では「高難易度ゲー!」として割と知られていると思うんだけど、知ってるかな?
地獄に落とされた主人公のたろすけを脱出させるのが目的でマルチエンディングを採用してるのが特徴的な。入手したお金で買い物ができるなど、家庭用ゲーム機を意識しているような部分もあって、移植は織り込み済みだったのかも。
そんなこのゲームは一見するとコミカルな印象を受けるんだけど、実際にはそれに反して難易度が高く「マニア向け」のゲームとされている。とくにアーケードは初期の頃「ワンコインクリアは不可能!」とされていたくらいだったな! ……かつて、アメリカのアーケードゲーム業界では「3分以内にプレイヤーの自機を失わせる!」ことがゲーム作りの暗黙のルールだといわれていた。一人のプレイヤーがワンコインで長時間プレイするのは、当然ゲームセンター側としては由々しき問題。――だがしかし、その長時間プレイをする猛者の多くは「ゲーセンで何度も何度もプレイして上達したからこそ!」それを成し得たのである! そこを無視してはいけないというのが、アーケードゲーム製作者たちの悩みの種であり、そして腕の見せ所だったのではなかろーか!
――ところが本作には一定時間で出現して、主人公を即死に追い込むいわゆる「永久パターン防止キャラ」である「地獄火」が存在し、これが問題だったな! 地獄火はたとえボス戦の最中であっても出現して、その耐久度の高さから倒すのは困難という厄介な相手だった。これにより、多くのプレイヤーが本作の攻略を諦めたといわれているよ。――しかしながら、マニアの執念というのは凄まじいもので、ついにワンコインクリアへの解法が発見される! それが「ゲーメスト」にて紹介されると、ほどなくワンコイン天界クリアも成し遂げられた! その手順は「三種の神器を集めずに三途の川の婆を飛び越える!」という正規のルートを通るものではなかったんだけど、のちに三種の神器をすべて取得しつつワンコインで天界クリアのパターンも発見され、さらにのちには理論的に不可能とまでいわれていた「ノーダメージ天界クリア」もなされたのである!
――うん、アーケードの話しかしてないけど、それだけ難しさが印象的なゲームだったんだわ、これ。ファミコン版では「地獄火の出現頻度が抑えられた」ことで、ACよりも余裕あるプレイができるようになっている。また、「パイアス」という、アーケードでは隠しパラメーターであったものがファミコンでは表示されるようになり、ゲーム全体を通してこの値が変動――それによってエンディングが変化する。そして新たなベストエンドとして「げえむ界」が追加されたな。しかし難易度が下がったとはいえ、それは若干という程度で、他にも「初見殺しのイベントが多い」「たろすけのアタリ判定が大きい」「ジャンプ力がムズい」など基本的な「理不尽ともいえる要素」はそのままになっていて、……うん、これは難しい! ただし、主人公のたろすけは可愛くコミカルで、楽しいイベントも多い。正直、難易度さえ適切ならば「神げ!」に推したいくらいなところは、さすがナムコさんですね! アクションゲームが得意な現代のゲーマーにもぜひチャレンジしてみてほしいレトロゲームの一つだと、私は思っているよ!
ストーリー
たろすけはイタズラ好きのワンパク小僧でした。いつもイタズラをしては、村の人々を困らせていたのです。あまりのワンパクぶりを見かねた神様は、たろすけにおしおきをする事にしました。
神様は、たろすけが眠っている間に地獄の入口まで連れていきました。そこはこわいこわーい世界だったのです。神様は言いました。
「たろすけよ!おまえはこれから5つの地獄を旅して修行するのじゃ。そしてエンマ大王の裁きを受けるのだ。裁きによっては、2度と人間世界へ戻れないかも知れないぞ。但し、おまえにひとつだけ念力を授けよう。それを使って地獄の妖怪どもと闘い、己れの運命を開いてみるがいい!」
こうしてたろすけの地獄の旅が始まったのです。たろすけの運命やいかに!?
取扱説明書 <ものがたり> より
れとげ部!での評価
無理げ!:
ここが無理げ!
さらに難易度の高いバージョンがあった!?
それはロケテストされたもので「あれを世に出してはいけない」とまで腕の立つマニアに言わせたという代物らしい……ゴクリ。
コメント! (レトゲで一言!)
地獄のような難易度に賛否両論あったACゲームの移植版。ワンコイン長時間プレイできる人はそのために幾コインを投入したか。そこ忘れちゃダメね。