基本情報
- ジャンル:RPG
- 機種 :ファミリーコンピュータ
- 発売元 :コナミ
- 発売日 :1990年3月30日
ゲーム概要
『魍魎戦記MADARA』は1987年からゲーム雑誌「マル勝ファミコン」誌上にて連載された漫画なんだけど、知ってる? コミックの他にも小説・ゲーム・OVA・CDドラマなどなど「魍魎戦記MADARAシリーズ」として幅広く展開しており、今でいうところの「メディアミックス」の先駆け的な存在だったな!
そして、本作はそんな「魍魎戦記MADARAシリーズ」のメディアミックス展開におけるゲーム担当ってわけですね。開発中に原作漫画が完結していなかったため「ストーリーはオリジナル色強め」でお送りしております。しかしながら、その世界観は共通であり、漫画のキャラをゲームで操作してその世界を歩き回れるのは、やっぱりファンにはたまらなかったな! てか、MADARAは漫画やゲームだけで完結する話じゃなくて、原作者曰く「108回の転生(=108シリーズ)を経て最後の戦いに臨む!」らしいんだけど、そんなにシリーズ出てないし、出せないよね――みたいな。たぶん、今でも全体としては終わっていないんじゃなかろーか?(てか、シリーズは今も続いているってこと?)
そんな『魍魎戦記MADARA』のストーリーを要約すると「産まれてまもなくミロク帝に肉体の各所を奪われ捨てられた主人公のマダラが、成長してミロクを倒すために立ち上がる!」って感じ(まぁ下に取説のストーリ書いてるけど)。マダラの奪われた身体はギミック(義体)で補われているため、これを使用した特殊攻撃ができるってまさにゲームっぽいキャラだよね。他にも、イニシエやシャーマンといった種族ごとに霊術・シャーマン魔法といった異なる術が使えたり、物語が持つ独特の世界観とそれを活かしたゲーム性が良い。戦闘システムもなかなかオリジナリティが高くて、動作や攻撃などの設定をしておけば基本的にオートで進行するタクティカル風味。術やアイテムの使用など途中で指示を出すことは可能なれど、指示された行動が終了するとまたオートに戻っていくよ。
こうした「独創性の塊」ともいえそうな作品ではあるんだけど、正直「ゲームバランスは粗が目立つ」。「レベルが上がりにくい」「エンカウント率が高い」など当時の「コナミ製RPGの悪癖」がこちらにも及んでいる感は否めず。とはいえ、本作は「コナミ初の本格RPG」と箱にも書いてあったくらいだから、まだまだ手探り状態だって仕方のないところあるある。(そんな情状酌量の余地があってかは定かではないが)一般的にも「ゲームバランスの悪さは指摘されつつも、総合的な評価は高い」。とくにコナミ独自の拡張音源を搭載した音楽と中ボス戦(魍鬼八大将軍)時のアニメーションは好評で「さすがはコナミさん!」ですよね! ――そんなこんな「れとげ部!での評価」は「隠神げ!」。私の周りには原作自体を知ってる人があんましいない印象だけど、あなたの周りはどうですか???
ストーリー
遠い昔、
この地にアガルタと呼ばれる神の国があった。
アガルタの神人イニシエたちは人々に知識をもたらし、
人間は文明の恩恵に欲していた。
だが、やがて人間はアガルタから与えられた文明に慢心し、
世は乱れた。
これを憂いたイニシエたちは
アガルタもろとも地中に消え去り文明を滅ぼすことを望んだ。
しかし、これに反対する一部のイニシエは
アガルタを脱出し、アガルタ消失後の人間たちの復興に
協力しようとした。
永い時が流れた。
幾度かの戦乱の後、ウガヤ王朝がこの地を統合し
平穏な時代が続いた。
ところがある日、
東方の大陸フダラクからミロク帝と名乗る巨人が
魍鬼どもを伴って来襲し、
ウガヤ王朝は滅亡する。
新たな支配者ミロク帝は
魍鬼によって人間たちを支配する
暗黒の帝国“金剛国”を建国する。暗い時代が始まった。
かろうじてミロク帝の支配を逃れていた
イニシエの末裔たち
ヒジュラの村の一つ“ニソの杜”に、
ある日、手足をはじめ身体の八か所が
無惨にもぎ取られた赤子が
蓮の花に乗せられて流れ着く。
ヒジュラの長老タタラ(汰々羅)は
この赤子に
ギミックを装着する手術をおこない
命を救った。
赤子はマダラ(摩陀羅)と名付けられ、
タタラの孫娘キリン(麒麟)と共に
姉弟のように育った。
そして15年後、
平和なニソの杜にも
ついにミロク帝の黒い影が忍び寄ってきた。
本当の身体を取り戻し、
呪われた運命の秘密を探るための
マダラの旅立ちが近づきつつあった。取扱説明書より
れとげ部!での評価
隠神げ!:
ここが隠神げ!
原作はどうなった?
108回の転生(=108シリーズ)はまだ企画が続いていると思っててもいいのかな?
コメント! (レトゲで一言!)
物語が持つ独特の世界観とそれを活かしたゲーム性は◎。ゲームバランスは△。108回の転生は未だ続いているのだろうか。