基本情報
- ジャンル:アドベンチャー
- 機種 :ファミリーコンピュータ
- 発売元 :ビクター音楽産業
- 発売日 :1988年12月16日
ゲーム概要
『かぐや姫伝説』は1988年12月16日にビクター音楽産業より発売のファミコン・アドベンチャーゲーム――1984年、同発売元よりPC向けにてリリースされた『新竹取物語』のファミコン移植版にあたる。個人的にはマイナーな印象を持っているんだけど、「一度プレイしたらなかなか忘れられないインパクトは十分!」で、知る人ぞ知るって感じのレトロゲームなのかな? タイトルから分かる通り、「竹から生まれた少女かぐや姫を巡る奇譚」「現存する日本最古の物語」として知られる『竹取物語』をベースに製作された作品だ(ちなみに、原作のPC版『新竹取物語』の方は、続編として1987年に『新玉取物語』が発売されているそう。さらに、本作は3部作の構想があったらしいけど、結局実現はしなかったんだって……残念!―?―)
FC版の開発は「あの悪名高きマイクロニクス!?」とのことで、ファミっ子ならば嫌な予感がするかもだけど――意外や意外! 移植としての出来は良く、操作自体は無難にプレイできるオーソドックスなコマンド選択式アドベンチャーゲームとして完成している(ただし、「難易度・得点・体力の概念がある」などADVには珍しいところも見られる)――しかしながら、本作はそもそもの移植元からして「普通じゃない」要素があり、それがFC版においても漏れなく再現された結果として、一般的に「バカゲー」と呼ばれることが多い。
その象徴的なシーンが冒頭からあって、主人公はまず「かぐや姫の力になってもらいたい」との天の声を聞いて彼女を捜すことになるのだが。その際、渡されるアイテムが「ムチとロウソク」!? いやいや、ムチとロウソクって! そのアイテムをセットで持っている人――私は「女王様」しか思い浮かべることができないんだが!? 当時の小さなファミっ子たちには分からなかったかもしれないけれど、もし親と一緒にプレイしていたら、親はこの時点でそっと電源ボタンをオフにするだろ!? 容易にその絵が想像できる!!
さらに「コマンド」にもそんな「あは~ん♡」な要素がふんだんに盛り込まれていて、それが画面右側の「コマンド覧」をひと目見るだけで気になってしょうがない『!』。試しに選択してみれば「キスをする」「はだかをみせる」って正気か!? ――「ドキドキとワクワクが止まらないよ! 素敵な旅が始まるぜ~、な予感がするよ!!」思ってしまうのは私だけ?
しかも、「キスをする」はなんと「罠コマンド」!? 例えば、上の画の倒れている女の子は「クミちゃん」といって、スタート直後から行ける洞窟にいるのだけれど、思わず「キスをする」を選択してしまいたくなるファミっ子は私だけではないはずだよね?(「はだかをみせる」とは言っていない)
そこで「キスをする」を選択してみる。と、クミちゃんは王子様のキスで目覚める白雪姫よろしく目を覚まし、「おっ、これは正解だったのか?」――その後、シナリオは問題なさげに進行していく。
……だがしかし! 実際には「キスをする」は罠コマンドで、しばらく先の「かぐや姫を見つけ出す」場面にて、竹の中から現われるはずのかぐや姫が「××姫」となってしまい!? ――彼女と「青春する」ってバッドエンド……。
さらにゲーム中一度でも「キスをする」してしまうとラストでかぐや姫にキスマークが見つかり、やはりバッドエンドとなってしまうのだ!
――まぁ、そんなこんな本作の一般的な評価は「バカゲー」。ここまで取り上げたことももちろんだけど、バッドエンドが複数あって、「コブラとの戦いで負けると大事なところをかまれ、オカマになってその後の人生を送る」「川に落ちて顔をぶつけ、お化け屋敷で働くことに」などなど、とにかくユニーク! また、「高難易度ゲー」とも評され、「キスをする」コマンドのような初見殺しが多く、さらにフラグを立てなくてもゲームが続いていくため、いざゲームオーバーとなった際に「どこの選択を間違ったのか?」分かりにくく、ところどころ挟まれるミニゲームもなかなかに難しい!
……でもね、このゲームで一番インパクトでかいのは『エ〇げ!』。声を大にして言いたい『エ〇げ!』(私だけ?)。詳細は下に記載しておくよ。
ストーリー
主人公はある日突然、これまでの安穏とした生活から別れを告げ諸国漫遊の旅に出ることを決意しました。
旅の途中で目にしたこと、耳にしたことは、それは驚くことばかり。
小指にも満たない小さな少年が鬼を退治したとか、助けた亀に連れられて竜宮城で遊んで来た人がいるとか、首が8つもあるおろちを退治したお侍の話とか、主人公にとっては夢のような冒険話が耳に入ってきました。
いつかは自分もそんな冒険をしてみたい、都の噂になってみたいそればかりを考えながら少年は旅を続けていたのでした。
そんなある日少年は奇妙な森に迷いこみました。
そのときです。天からおじいさんの声がしたのは………
「少年よ、ここはじゃじゃヶ森じゃ。きみの勇気をみこんでお願いがあるのじゃ。この森のどこかで、かぐや姫という少女が困ったことになっているんじゃ。なんとか彼女に会って、悩みを聞いてあげてくれんかのう。」
遂に自分にも冒険の機会が訪れた、少年が小躍りせんばかりによろこんだのはいうまでもありません。
何のためらいもなく天の声の頼みを引き受けることにした主人公は、天から授かったムチとロウソクを手にじゃじゃヶ森へと入って行くのでした。
主人公それはあなたです。
たとえあなたが女性でも必ず男の子のつもりでプレイして下さい。
これから起こる冒険は、おとこの心理、感情などが必要なのですから。
それでは、気をつけて頑張って………。取扱説明書 <ストーリー> より
れとげ部!での評価
エ〇げ!:
ここがエ〇げ!
ただし、かぐや姫は除く!
パケ絵のかぐや姫がかわいくて、そこに期待したファミっ子も多かったんじゃないかと想像しているんだけど。実際には「ゲームのキャラはパケ絵とは別人!?」っていう「ファミコンあるある」だよね~。まぁ、冒頭の洞窟で倒れている「クミちゃん」(倒れ姿がセクシー!)か、ファミコンギリギリのライン(下乳のライン!)で頑張ってくれた海賊の娘「エリサちゃん」が本命か(私は「エリサちゃん」推しだな! エリサげ!)
ブロマイド写真の水着の女の子という線も断然アリだ!
……しかし、テレクラの人妻(未亡人)を口説く展開だとか、ホントすごいゲームだよね――テレクラというワードに時代を感じずにはいられないの私だけ?(今の人には絶対分からなそうなワードだよね!)
コメント! (レトゲで一言!)
「はだかをみせる」「キスをする」ってどんなゲーム!?(ヤバいゲーム!)。本命は「クミちゃん」か「エリサちゃん」。かぐや姫はパッケージ詐欺だ!