ハットリス

ファミコン

基本情報

  • ジャンル:落ち物パズル
  • 機種  :ファミリーコンピュータ
  • 発売元 :BPS
  • 発売日 :1990年7月6日

ゲーム概要

『ハットリス』は1990年4月にアーケードにて稼働、本作はそのFC移植にあたる作品で1990年7月6日に発売――ってことは、予め家庭用ゲーム機への移植は織り込み済みだったな(たぶん)。それもそのはずで、このゲームの売り文句は「アレクセイ・パジトノフの新たな挑戦!」。「アレクセイ・パジトノフって誰やねん」と思ったそこのあなたも「『テトリス』の開発者」と頭につければ、期待も膨らんでくるのではなかろーか。今回もそのゲーム性はもちろん「落ち物パズル」で、テトリミノ(『テトリス』のブロックの正式名称)の代わりに使われているのは、そのタイトル通り6種類の帽子である――この帽子の「形状」こそが本作の落ち物パズルとしての面白さに大きく関わっている。

帽子は2つ1組横並びに上から落ちてくる。これを十字キーで横移動、Aボタンで左右を入れ替えられる。そして、一方の帽子が帽子の山に着地した後でも、他方の帽子が空中にあれば、そこから左右に移動が可能。同じ帽子を5個連続で積み上げると消すことができ、帽子の山が一定ライン以上積み重なってしまうとゲームオーバー。――このようにルールは至ってシンプルなのだが、先にも述べた通り「帽子の形状」が本作のポイントで、例えばシルクハットと山高帽では高さが断然違っている。しかし、シルクハットは積み上げた場合に高さがあまり変わらないのに対し、幅広の帽子は積み上げた際の高さの上昇が激しい。こうした帽子の特徴に加え、種類の異なる帽子同士でも高さの上昇具合が変わってくる「相性の良し悪し」まで存在――単純ながらとても考えられているゲーム性が窺える。

しかしながら本作の一般的な評価は「クソゲー」に近いものが多く見受けられる。その理由は「爽快感の欠如」「対戦がない(FC版)」「結局どれだけ都合のいい帽子が落ちてくるかという運要素が強すぎる(運ゲー)」などあるが、最大の要因は「奥の深いゲーム性を理解するのが難しい」ことだと個人的には考えているよ。

れとげ部!での評価

奥深げ!

ここが奥深げ!

コツを知れば断然面白くなってくる!

そのコツというのは「帽子を端に積むこと」。まずとにかく「帽子の移動に使える時間と空間の余裕を確保する」。そうすることで無駄な積み上げを防ぎやすくなり、これまで運に頼るプレイしかできなかったのが、安定して帽子を消していけるように。じつはこのコツ、「高得点を獲得するテクニック」として説明書にしっかりと記載されているのだが……まぁ読まないよね。しかしながら『ハットリス』においてこのことを知っているか否かは、このゲームの印象をガラリと変えてしまうほどの超重要事項だ。正直このゲームは「消すことは二の次」で、「いかにムダに高く積み上げずに済むか」を模索するのが最大の醍醐味――とはいえ、一般的なユーザーがこれを自力で理解するのは確かに難しいと思う(パズル好きのためのゲーム性というか、さすが『テトリス』の開発者が作っただけのことはあるというか)。実際、私もこのことを知るまで他のパズルゲーほどハマらなかった記憶がある(知ってからは俄然面白くなった記憶も)。「誰でも楽しめるゲームが良いゲーム」との見方もあるけど、「奥が深いゲーム」であることは評価の是非に関わらず、多くの人に認めてもらえるところじゃないかな(もちろん異論も認めます)

コメント! (レトゲで一言!)

  1. 管理人 ぶちょー より:

    テトリス開発者の新たなる挑戦。運ゲーと言ってるうちはまだまだ。説明書を読むことを強くお勧めする。

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