基本情報
- ジャンル:シミュレーション
- 機種 :ファミリーコンピュータ
- 発売元 :光栄
- 発売日 :1991年3月15日
ゲーム概要
はい、今回は『大航海時代』ですね。リコエイションゲームの第二弾!(第一弾は『維新の嵐』! 知ってる?)。リコエイションゲームは光栄さんの造語で「SLGとRPGの中間」みたいなゲームのこと。今では「SLGにRPG要素がある」のは当たり前になってるから「なんだ、ただのSLGじゃん」って思うかもだけど、そんな今のSLGを作り上げてきた光栄さんの功績は決して小さくないこの感じ!
そんなこんなで、本作は「16世紀の大航海時代」をテーマにした歴史SLGである。プレイヤーは没落貴族のレオン・フェレロとなって、ゲーム内の世界を自由に行動することができる(これがホント自由で、前知識なく始めると文字通り大海原に放り出された気分が味わえるほど)。交易や海戦で名声を上げて出世していくことが当面の目標となるよ!
大事なことなので二度言うわけじゃないんだけど、本作はそれまでの歴史SLGと比較しても「自由度が高い」。交易をしたり、港を探したり、依頼を受けたり――いろんな行動ができるようになっている(ただし、陸路での移動は不可というまさに「大航海時代」なルールが前提となる)。そして、これらの行動は何をするにも資金が必要となり、序盤はこれを稼ぐのが大事! 併せて仲間も集めていって、艦隊を編成できるようになってからがいよいよ本番みたいな!
本作には6種類の艦船が登場し、新造の場合はプレイヤーがカスタマイズできる。商業用なら積み荷をできるだけ積めるように、戦闘用なら大砲と水夫を大量に積めなければならない。とくに中盤以降は資金がかなり余ってくるため、用途に合わせて船を乗り換える余裕も出てくる。そして、資金と同様に重要となるのが「名声」である。これを得るのに手っ取り早いのは「敵国の船を沈める」こと。しかし戦闘での敗北は即ゲームオーバーを意味するため、事前の準備が必要になってくる。間違っても商船で戦いを挑むようなことをしてはあらない! 戦闘は専用マップで行われ、このとき船の向きがとても重要になってくる。なぜなら「大砲は船の側面」についているから。名声は「港に投資して同盟港を増やす」「港の人からの依頼の達成する」など戦闘以外の行動でも上げることができ「戦いが苦手」でもゲームを進められるのは、本作の非常に優れたとこだと私は個人的に考えているよ!
さて、『大航海時代』の本ブログでの評価は「神げ!」。初代は確かに粗削りな部分もあるかもだけど、基本的なシステムはほぼ出来上がっており、完成度は高い。本シリーズは現在でも細々と続いていて『IV』より後はMMORPGとしてサービスが開始したり終了したりまた開始したりしてる。ゆえにマイナータイトルではないと思うんだけど、メジャーなのかと聞かれると「う~ん……」答えに窮するところがある。しかし好きな人は大好きだからねっ。「光栄SLGの中でも本シリーズが最高!」って人も決して少なくないんだからねっ。今後も愛され続けるタイトルだよねっ!(たぶん)
ストーリー
今を去ること80年前わたしの曾祖父は航海王エンリケの命を受け、アフリカにあるという伝説のキリスト教王『プレステ・ジョアン』の国を捜すため、西アフリカ探検に旅立った。
しかし、その艦隊は、途中で暴風雨にあい、司令官だったわたしの曾祖父は再び帰らぬ人となってしまった。主人と優秀な部下を失ったわが一族は、急速に没落してゆく。
16世紀になり、われら父子はただの船乗りに落ちぶれていたが、一族再興の夢にむけて力をたくわえていた。
ヴァスコ=ダ=ガマが喜望峰を回り、インドへの航海に成功したという知らせを聞くと、父は大いなる富と名声を手に入れるために、一人前の船乗りとしてはまだ経験の浅いわたしを国に残し、インドへの航海の旅に出発した。
父が旅立ってから1年が過ぎ、わたしは、父とインドへ旅立ったはずの老航海士と街で出会い、父に起こった出来事を知った。父の一行は無事にインドに到着し、香料の買いつけに成功したが、その帰路で暴風雨にあい、消息を断ったという。
父の死の悲しみに沈んでいたわたしは、老航海士から父の遺言状を受け取った。『夢を追え、希望を捨てるな』、この父の言葉にわたしは勇気をとりもどした。
わたしは老航海士とともに、わが家の名誉をとりもどすために資金と経験のある船乗りを集めようと街へとくりだしたのである。
取扱説明書 <プロローグ> より
れとげ部!での評価
神げ!:
ここが神げ!
このゲームから大航海時代に興味を持つよね!
ファミコンが勉強になるっていうのは桃鉄とかでもよく言うけど、このゲームもそう。世界地理と特産品が自然と頭に入ってくる。取説に<【サブマニュアル】『大航海時代』の世界>ってあって、これを読んでいるだけでもマジ楽しい。「大航海時代の船には、船団の提督のほかに、船長、航海長、事務長、外科医、水夫長、船大工、一般の水夫が乗り組んでおり、これらの乗組員全員は2つのグループに分けられて4時間交替で働いていた」とか、なんか『ワンピース』を彷彿とさせるところが満載! あと大航海時代とは直接関係ないんだけど、19世紀にイギリスから船でやってきたただの冒険家を、国王が「もしや帝国からの代理人!?」と勘違いして、「素人に領土の一部を割譲」しちゃった国があったよね?
コメント! (レトゲで一言!)
『大航海時代』はシリーズを重ねるごとにRPG(ストーリー)色が強くなったり、またSLGに原点回帰したりしたよね。その度に「自由度の高さ」が低くなったり高くなったりしたな。自由度とストーリーの両立は難しいよねって話ね。