基本情報
- ジャンル:シミュレーション
- 機種 :ファミリーコンピュータ
- 発売元 :ホット・ビィ
- 発売日 :1988年3月28日
ゲーム概要
はい『武田信玄』ですね。この時期は歴史SLGがいっぱい出ていた印象が残っているな。同年同月に『信長の野望 全国版』だったり。4月には『独眼竜政宗』が発売され、これは前年のNHK大河ドラマの便乗ゲー。うん『武田信玄』はまさに当時「NHK大河ドラマが絶賛放送中」だった! 最高視聴率49.2%を記録した名作だった。「今宵はここまでに致しとうござりまする」……覚えてる?
さて、そんな『武田信玄』ですが。本作の評価が如何なものかといえば「クソゲー」との声が多く聞かれる。『独眼竜政宗』が良作だっただけにそれと対比して語られている。何がクソかというと「完成度が低い」。一番有名なのは「パスワード方式」の件なんだけど、本作はパスワードで再開すると「ほとんどのデータが初期値に戻っちゃう!?」。具体的にいうと「信玄のいる国の兵力とレベル」「占領した領地の数」以外戻っちゃう。パスワード自体は15文字と他作品に比して短く、間違えにくいところはいいんだけど、いくら字数を減らすためとはいえパラメーターの再現度が低すぎ。しかし、これを利用した裏技があって、簡単にいうと「兵力だけ強化して再開を繰り返す」。兵力のみ強化すると当然ながら国力は下がるんだけど、それをパスワードでリセットできるわけ。この裏技は、どうやら開発側も想定していたようで、パスワード画面にて信玄が「悪用するでないぞ」と注意してくるんだけど、悪用しない人はいないよねっ!(「押すなよ、絶対に押すなよ!」みたいなことですよねっ!)
なぜなら「悪用しないとクリアできない!」から。本作では、プレイヤーキャラとなる信玄の本拠地たる「甲斐の国力が低すぎる!」。実際、信玄が継いだ直後の武田家は相当の弱勢力で「いつ滅ぼされてもおかしくない」状況だったらしく、この点「史実を忠実に再現している」ことになるんだけど、おかげでゲームバランスが無茶苦茶に。今川とか北条とかいきなり初月に攻め込んできてゲームオーバーからのユーザー「ぽか~ん」なんてこともあって(甲相駿三国同盟はどこへ消えた?)、ゲームとして成立しているとは言い難い出来。その他にも「イベント頼みのゲーム性」「敵AIが馬鹿すぎて萎える」など、プレイヤーのやる気を削ぐ罠が数多く仕掛けられている。
……ただ、ね。私は割と好きなんだよね。たぶん「システムの穴を見つけて攻略する」ってプレイスタイルが合ってるんだと思うの(特にシミュレーションゲームにおいては)。本作の信玄公のドアップもなんだか憎めない顔してるんだよねー。さりとて、だからといって世間一般の「クソゲー」評価を覆せるかといえば、それは難しい。本ブログでの評価も「駄げ!」と言わざるを得ないのは致し方ないところである。ただし、「光るものはあった」と私は言いたい。実際、本作は便乗ゲーにしては珍しく続編(『武田信玄2』)が出ているんだけど、こちらは本作の反省点がちゃんと活かされていて、作り込みもだいぶしっかりとできてる印象を受けたな。そこんとこ、本作は惜しいゲームであると言えるんじゃないかなー(言えないかもしれないけれど)
れとげ部!での評価
駄げ!:
ここが駄げ!
システムの穴をつかなきゃ攻略できないゲーム性!
うん、ゲームバランス最悪だからね。だけど、こういう遊び方が好きな人も結構いるんじゃなかろーか。なぜなら、私が好きだから。米は全売り。弓兵(鉄砲兵)1で仕掛けて射撃で勝って大量物資入手。うん、悪くない(悪用してない)
コメント! (レトゲで一言!)
今宵はここまでに致しとうござりまする。