19(ヌイーゼン)

ファミコン

基本情報

  • ジャンル:シミュレーション
  • 機種  :ファミリーコンピュータ ディスクシステム
  • 発売元 :ソフトプロ
  • 発売日 :1988年3月4日

ゲーム概要

  • 『19』と書いて「ヌイーゼン」(ドイツ語)と読ます。う~ん、個性的なタイトル。FCにおいて独創性の強いゲームを数多く生み出してきたソフトプロさんならではのこだわりを感ずる(同社は本作の前にも、ロボットを設計して対戦させる『ブリーダー』など、FCでは異色のSLGに力を入れていたメーカーとしてファミっ子の間じゃ知られているね!)。

  • ……そんな個性的なタイトルが仇となってか、本作は順当にマイナーゲームと化してしまっていると印象を持つ。せめて、もう少しわかりやすい副題をつけていたなら、……いや、大して結果は変わらなかったか……。というのも、このゲームはタイトルに負けず劣らず内容の方もなかなかに個性的であった。
  • ジャンルはシミュレーション。それぞれ性能の異なる水・森・山・砂の軍から一つを選んで、他の軍と戦いを繰り広げていく。ストーリー上、この戦いは実質的な「王位継承権争いの場」であり、「万能の石」を見つけ出すという一応の目的は存在するのだけど、実際には自軍以外の全ての敵を倒せばゲームクリアとなる。

  • メインマップ上ではターン制でゲームが進行していく。各部隊を動かしていき、敵と接触すれば戦闘に突入する――と、まぁこれはSLGではよく見られるシステム。しかし、戦闘マップ上では非常に個性的なシステムが採用されている。
  • 戦闘マップではターンごとに自軍のキャラに命令を入力する。しかし、この時点ではキャラは行動しない。本作においてはキャラの命令入力が終了した時点で、全キャラ一斉に行動を開始するのだ。これは「プロット式」と呼ばれるシステムであり、いくつかのウォー・シミュレーションボードゲームやTRPGで採用されているものの、コンピューターゲームでの採用は稀なんだとか。敵の行動を予測して命令しないと攻撃が空振りになるなど、CPUとプレイヤーの読み合いが普通のSLGよりも断然重要になっていて、本作を面白くしている(なかなか攻撃を当てられずめんどくさいところもあるんだけどね)。
  • また、それぞれの軍には「機動力の高い水の軍」「バランス型の森の軍」「格闘が得意な山の軍」「魔法戦に優れる砂の軍」といった個性があり、例えば「魔法(間接)攻撃が強い砂の軍なら障害物が少ない地形で戦うと有利」など、率いる軍や地形によって戦い方を変えていく必要があるのも、本作の楽しみの一つとなっている。

  • 「れとげ部!での評価」は「隠神げ?」。正直、当時の子供には理解が難しかった先進的システムではあると思う。てか、ぶっちゃけ私の周りには知っている人が誰もいない。されどシミュレーションゲームとしてはふつうに遊べて、私は嫌いじゃないこの感じ。たぶん好きな人は好き。隠れファンは私だけじゃないと信じてる。

ストーリー

The King Episode
王位継承に秘められた伝説とは?

まだ世界が混迷の時代――大陸制覇の野望に燃えるいくつもの帝国が、つばぜりあいを繰り返していた。各帝国の指導者たちが業を煮やすなかで、すぐれた情報網を誇るバビロニア王国は、大陸から約200マイル海上の無人島に、手に入れると必ず超大国を築けるという万能の石が隠されているとの情報を入手した。万能の石とは、古代オリンポス19神が残したもので、人々の信頼を集め、平和を維持させる国づくりの実践方法を全19章にわたって説いた福音書であった。しかし、その石は正しき心を持つ者にしか見えず、学識と実力を持ち、かなりの人望がある勇者にしか使いこなせないということだった。さっそく老国王のアキレス大帝は、もっとも信頼し、王位を継承させようと秘かに考えている4人の勇者――ダリウス、サイモン、タレス、ソニアをそれぞれの部下たちとともに島へと向かわせ、現地で万能の石探索をかねて、正しき心と人望の確認テストを行うことにした。もし、真に国王となるべき資格があるのなら、誰か1人が全員の人望を集め、必ず石を持ち帰るはずだ、そう、これは、英雄への避けられない試練なのだ。キミは、この4人のうち1人となって、全員の人望を集めて、万能の石を見つけるのだ。成功を祈る。

取扱説明書 <The King Episode> より

れとげ部!での評価

隠神げ?

ここが隠神げ?

  • 数あるファミコンソフトの中で唯一……
    ――「ぬ」から始まるソフトである!(――って、どうでもいいか?)

コメント! (レトゲで一言!)

  1. 管理人 ぶちょー より:

    『19(ヌイーゼン)』ってどんな意味なのか気になるよね。このゲームは、四人の王位継承権者から一人を選び、実質的王位継承戦となる「万能の石」探しを達成するのが目的のシミュレーションゲームである。『19(ヌイーゼン)』はこの「万能の石」のことを指す。「万能の石」とは、古代オリンポスの19神が残した福音書で、平和な国づくりの実践法が19章わたって書かれている石。まさに「平和の象徴」といえるものなのである。

    ちなみに「ヌイーゼン」はドイツ語で「19」を意味する言葉なんだけど、実際の発音は「ヌイーゼン」とはかなりかけ離れていて「ノインツェーン」が一般的であるらしい。

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