基本情報
- ジャンル:アクション
- 機種 :ファミリーコンピュータ
- 発売元 :コナミ
- 発売日 :1989年1月4日
ゲーム概要
『がんばれゴエモン2』は1989年1月4日にコナミより発売のファミコン・アクションゲーム――これはファミっ子なら知らない人の方が少ないと思われる「がんばれゴエモンシリーズ」の第2作にあたる作品なんだが、レトロゲーム書籍ではあんまり紹介記事を見かけないっていう印象を持っているのは私だけ?(第1作の「からくり道中」の方は割とよく見られるのだけれど)。しかしながら本作は、レトロゲームとしては「ネタが豊富な作品」――有名なところだと「昭和64年発売のゲームソフト」として知られている。昭和64年という年は「1989年1月7日に昭和天皇が崩御した」ため僅か7日しかなく、その間に発売されたゲームソフトは当時の全ハードの中でもファミコン3作品のみ(本作の他に『スペースハリアー』『100万$キッド 幻の帝王編』が1989年1月6日に発売されている)。他にもエンディングで「エビス丸の黒歴史」が描かれるなど――いろいろと歴史的なタイトルなんだな!(「エビス丸の黒歴史」についてはエンディングだけに一番最後に語っちゃおうかな!)
さて。「書籍で紹介記事を見かけない」とは言いつつも、当時このゲームをプレイしたファミっ子は多いのではなかろーか! 前作「からくり道中」はもちろん「面白いアクションゲーム!」だったが、「クリアまでの道のりが長い!」「ステージ数が多い割に似たり寄ったりで冗長的!」など多くの問題点を抱えており――当時早々にクリアを諦めてしまった同士はきっと星の数ほどいてるはず! その続編にあたる本作ではゴエモンが新キャラ・エビス丸とともにからくり城の財宝を目指して九州から蝦夷まで「日本全国を旅して回る」基本コンセプトは踏襲しつつ、「全10ステージ構成1周クリア」、さらにステージもそれぞれに「日本全国の特色(ご当地ネタ)を反映した作り」となっていて、前作の問題点の多くが改善され、とても遊びやすいゲームに仕上がっている!
他にも「ゴエモンらしいコミカルな作風の確立」「和風情緒溢れるノリのよいBGM」など評価ポイントはいろいろと挙げられるが――私が一番推したいのは前作にはなかった「2人同時プレイ」が可能になった点だ。本作の発売日は先にも述べた通り1989年1月4日――まさに「お年玉特需に沸く子供たちのお財布を狙い撃つ!」タイミング! しかも、その3日後が「昭和最後の日」となりて――特番ばかりの中、本作を兄弟や友達とプレイした記憶を持つファミっ子も中にはいるんじゃなかろーか。まぁ確かに本作の2人プレイは「アイテム・パワーアップの共有問題」「画面スクロール問題」など「作り込みの甘さ」が指摘されるところではあるのだけれど、私としては当時そこまで気にすることなく楽しんでいたような思ひ出。前作より改善されたとはいえ、本作も「高難易度ゲー」であることもまた確かだ。しかして、いくら「思い出補正がかかっている!」言われようが、このゲームには楽しかった記憶しか残ってない! また、エビス丸と二人、コミカルな日本全国の旅を味わってみたいものである……(遠い目)
ストーリー
弱きを助け、強きをくじく、天下の大泥棒、石川ゴエモンたぁオイラの事でい! 世の中のくさった大名たちから小判を盗み、貧しい者に分け与える、そんなオイラも失敗はあらあね。ちっとばっかり魔がさしたのか、へっぽこ十手持ちに捕まっちまった。ごらんの通り、九州は肥後の国まで送られて牢獄暮らしたぁなさけねえ。こんなオンボロ牢屋ぬけ出すなんぞ朝めし前。だけどもしばらくはのんびり羽をのばすもよし、と昼寝をきめ込んでたら、大胆にもこのオレ様をたたきおこすヤツがいる。ナンダナンダと起きてみてこりゃまたオドロイた。ねずみ小僧えびす丸じゃねえか。
えびす丸の話を聞いてまたまたオドロイた。ヤツは『カラクリ城』に隠されている殿様の財宝を盗もうとして捕まっちまったらしい。
『カラクリ城』の財宝と聞いてノンビリ昼寝をしてられるオイラじゃねえ。こんな牢獄ぬけ出して、男ゴエモン一世一代の大仕事。いっちょやってやろうじゃあねえか!
取扱説明書 <ものがたり> より
れとげ部!での評価
隠神げ?:
ここが隠神げ?
お待たせしました!「エビス丸の黒歴史」とは?
――と、もったいぶってはみたものの。まぁ有名な話なんだけど、「エビス丸の正体は女性!?」っていうね。じつはからくり城の城主に求婚されて、それを断ったところ「変身からくりの術」により女性の姿に変えられてしまったのだ。エビス丸は元の姿に戻るため、ゴエモンに「からくり城の財宝」の話を持ち掛けたという――衝撃的展開! しかし、これは次回作移行続く「正史」ではなかったことに……。開発者曰く「女性設定が定着した場合、続編で新たに2Pキャラを考える必要があり、面倒だったので無かったことにした」という正真正銘・開発者公認「黒歴史」。コレ結構好きな展開だったから残念ではあるんだけど、以降のエビス丸のキャラクターも好きだから一概には甲乙つけられない。しかし、こういうネタがあったということだけはいつまでも覚えておきたいのは、私だけ?
コメント! (レトゲで一言!)
「昭和64年発売のゲームソフト」「エビス丸の黒歴史」などネタに事欠かない作品ながらも、あまり話題に上らない――と思っているのは私だけ?