基本情報
- ジャンル:ボードゲーム?(シミュレーションRPG?)
- 機種 :ファミリーコンピュータ
- 発売元 :ナムコ
- 発売日 :1988年10月21日
ゲーム概要
ナムコットといえば安心感ぱないランドだったな! しかして今思い返してみれば、この『源平討魔伝』というファミコンゲームだけは買って後悔してしまったタイトルだった。――いや、『源平討魔伝』という名前だけなら間違いなく名作を思い浮かべるであろうタイトルだ。1986年にナムコさんからアーケードにてリリースされたアクションゲーム! 純和風のゲームは当時としてはかなり珍しくて、その世界観や変化に富んだゲーム性が大人気となっていた!
――ところが! ファミコン版は内容が激変! ジャンルからして「ボードゲーム」(?)という大冒険! たぶんアーケード版をファミコンのスペックで再現するのは難しかったゆえの判断だって、今では推察できるんだけど。当時の私が期待していたのはアーケードの『源平討魔伝』だったのである!
――からの、ファミコン版『源平討魔伝』はボードゲームというか、シミュレーションRPGっぽいボードゲームというか……。本作は、地図やコマやカードといった付属品が同梱されていてこれをゲーム内の支持に合わせ駆使しながら遊ぶスタイル(ただし、これがなくても一応はカセットのみでゲームを楽しむことは可能だった)。ストーリーラインだけはアーケードと同じで、コンセプトは浄瑠璃や歌舞伎でおなじみの『出世景清』となっている。ゲームの目的は、主人公である平景清が平氏の恨みを晴らすべく、源頼朝を倒すこと! プレイヤーは景清を操り、各国を巡って陣取り合戦のように支配国を増やしつつ鎌倉を目指す! そして、ラスボスとなる頼朝を倒す!
戦闘はドラクエ風のコマンドバトルで当時のファミっ子には魅力的な仕様である! ボードゲームと銘打つように複数人でのプレイが可能で、この点はみんなでワイワイ遊べる楽しさがあったな! しかし、ゲームバランスはお世辞にもよいとは言えず、国攻めの難易度がくじ引きで決まるなど運ゲー要素が強く、また終盤に出現する敵が強すぎれば、頼朝の支配ペースも速すぎ。クリアには何時間もかかるが、パスワードもセーブもなく、1988年当時のゲームとしても不親切だった。――とはいえ、流石はナムコさんだけにグラフィックやBGMの出来栄えは決して悪くなく、アーケード版の存在さえなければそこまで不評を買うことはなかったのかもしれない諸行無常。「れとげ部!での評価」は「!?げ!」。もはや言葉にできない響きだけが、そこに確かにあったのだとしか、私には言えないよ!
ストーリー
一一九二年、闇は来たれり
闇の源を頼朝というふ
頼朝、あまたの魔族を率いて
地を征し、世、大いに乱る
天帝、これを憂い、
三途の渡守安駄婆に命じて
滅びし平家よりひとり豪の者を選び、
地獄より甦らせる給ふ
その名を平景清といふ……
れとげ部!での評価
!?げ!:
ここが!?げ!
アーケード版の移植を期待していた僕らは……
ガッカリしたよね。ビックリと言った方がよかっただろうか? う~ん、あの感覚は筆舌に尽くしがたい。「まさかのボードゲーム!?」(……ボードゲーム?)。――いや、買うまでに下調べすべきだったとは思うよ。でもね、昔はインターネットが普及した現在ほどゲームの情報を集めるのは簡単じゃなかった。せめて箱裏だけでもちゃんと読んでさえいれば……。何がよくないって、アーケード版のアクションゲームがよすぎたんだよね! そのFC移植を待ち望んでいたファミっ子たちは、私と同じ感想を抱いたのではなかろーか。まぁ今にして思えば、ファミコンのスペックではアーケード版の完全再現はかなり難しかったに違いない。それがあってのジャンル変更も致し方なしというのはわかるのだけど……。今ならわかるのだけど、当時は厳しかったな! まぁファミコン版がクソゲーなのかと聞かれたら、う~ん。純粋にファミコン版だけしか知らなければ、そんなに悪いわけじゃないというか。でもね、運ゲーすぎるし、セーブはないし。う~ん……、『月風魔伝』やりますか!
コメント! (レトゲで一言!)
少年は『源平討魔伝』が出るのを楽しみにしていた。だがスイッチを入れた瞬間現れたものは……。諸行無常の響きがそこにあった。