クインティ

ファミコン

基本情報

  • ジャンル:アクション
  • 機種  :ファミリーコンピュータ
  • 発売元 :ナムコ
  • 発売日 :1989年6月27日

ゲーム概要

  • はい『クインティ』ね! このゲームは一般的にも良作として高い評価を得ているようなんだけど、有名なタイトルなのか、ちょっと謎なんだよね……。

  • ――と、言うのも、私自身が全く知らなかったっていう経緯があって、ね。いや、聞いてみるとホントすごい話題性のあるゲームなんだけど、どうしてだったんだろ……(ホント謎……ポケモンか? ポケモンでの再評価がやはり大きかったのか???)
  • まず最初に取り上げられるのはうん、「ポケモン」シリーズを開発したゲームフリークの田尻智氏によるゲームデビュー作(処女作)である! ってこと!
  • 当時のゲームフリークは小さな会社……でさえなく! なんと「ゲーム系同人サークル」だったっていうね! ファミコンを分解・解析して自作の開発機を完成させるところから始まり、そして出来上がったゲームをナムコさんに持ち込み! 販売が決まったっていう、異色の経緯を持つゲーム!
  • いや、ゲームの持ち込みって、漫画の持ち込みかっ!? って思うかもしれないんだけど、全くなかった話ではないっていう話。じつはアメリカの『AKALABETH』っていうRPGがあって、これは作者が高校生時代に制作、自らPCショップに持ち込んで販売されたっていう経緯がある。パケ絵はなんとお母さんの手書きイラストでジップロックにフロッピーを入れて販売って――この界隈じゃ割と有名な話なんだけど知ってるかな? 何を隠そう、その作者こそのちに「Ultima」シリーズの作者として知られることとなるロード・ブリティッシュことリチャード・ギャリオット氏である!(って知ってるかな???)『AKALABETH』は1979年(1980年ともいわれる)の発売で、これは度々「コンピューターRPGの始祖」として取り扱われる『Wizardry』や『Ultima』よりなんと2年ほど先行した存在でもあったんだ!

  • うん、ごめん、話が盛大にアメリカまで逸れるっていうね、ちょっとクインティの画面でも見て落ち着こう。……ふぅ、いやしかし、すごいことには変わりないよねゲームの持ち込み。ちょっと時代を遡れば『Fate』とか、同人サークルから商業販売されたゲームはそんなに珍しくないよね。今じゃインディーズゲームとか割とよく見かける感じ。ダウンロード販売の普及でその点やりやすくなっているよね。されど当時の日本のゲーム業界じゃ『クインティ』が唯一! 「商業ベースで発売されたインディーズ作品」として知られているよ!
  • うん、なんか前置きが長くなるの恒例になりつつあるけど、気にせずゲームシステムについていってみよーか! 主人公のカートンを操作して、妹のクインティが連れ去った恋人のジェニーを救い出すのが目的の、トップビューアクションゲームね。本作最大の特徴となるのはステージに敷き詰められた「35枚のパネル」である。このパネルをめくって敵を弾き飛ばし、壁に勢いよくぶつけて倒していくよ! この「パネルをめくる」っていう発想が斬新! これは田尻智氏の「新しいアクションゲームとは、新たな動詞を考えること」っていう思想に基づいて作られているらしく、まさにそれが具現化されている感じだよね!

  • 「アタックパネル」「サンパネル」など多種多様なパネルがあって、単純なようでいて頭を使う、なかなかに奥深いシステムなんだなこれが。ステージも合計100面という大ボリュームで、後半のステージになるほど敵の動きが速くなったり、ジャンプで攻撃をかわしてきたりで、倒すのにも苦労する――難易度が上がっていくっていう、遊びごたえがありますよ!
  • 「アクションゲームの行動における斬新さ」にこだわり『HUNTER×HUNTER』のゴンが天空闘技場の石板をひっぺがすがごとくパネルを「めくる」というアクションをゲーム性に取り入れたアイデアが秀逸な本作は『ポケモン』の原点を知るためにもぜひともプレイしておきたいレトロゲームの一つなんだけど、いやしかし私が真に語りたいこのゲーム最大の魅力とはじつはそんなことじゃないっていう――つまり、ここまでが前置きである! っていうね!(いやだとするとホント前置き長すぎるやろっ! っていう自己ツッコミ、はいわかってますとも!)

  • では、このゲームの真の魅力とはどこにあるかというと、さっきさらっと流した「ゲームのストーリー」にあり! 「主人公のカートンの恋人・ジェニーを、妹のクインティが連れ去った」っていうけれど「いやこれ、完全に愛憎のもつれが発生しとるやろっ!?」っていうね。タイトル名にもなってる妹のクインティは「ピンク髪にレオタード」姿で「飛行能力と変身能力」を持ち「お兄ちゃんLOVE」なヤンデレブラコン妹。お兄ちゃんの恋人への嫉妬心を拗らせて、ついに拉致監禁に走る――まあ言っても今日の日本じゃそんなに珍しくないタイプの妹だよねっ!(いや、言い方ね、これじゃあまるで日本がヤベェ国みたいじゃんね、……いや、あながち違うとも言い切れないか???)

  • とにかくこのトガった妹が、兄への愛情を拗らせてその恋人を拉致監禁するんだけど、じつは3人のお兄ちゃんたちもこの犯罪に加担してるっていうね。しかもその理由「弟の恋人に恋しちゃってる」っていうね! いや、愛憎渦巻きすぎやろっ!?(てか、お兄ちゃんたち三つ子かっ!?)しかもしかも、このゲームは二人プレイができて、その際の2P用キャラはパートンっていう主人公の親友なんだけど、なんと彼は「親友の妹であるクインティのことが好き」。ここでいきなりエンディングの話をしちゃうんだけど、二人プレイでエンディングに到達すると、なんとこのパートンが兄に敗れて泣き崩れるクインティの元へ「真っ先に駆け寄っていく」っていう演出! そのわきでは兄のカートンと恋人のジェニーが熱い抱擁を交わしているっていう演出! そしてカートンの胸に顔をうずめるジェニー「(にやり)」って聞こえてきそうな演出!(これは私の勝手な妄想です)いや、大事なことなので二回言うけど、愛憎渦巻きすぎやろっ!? 昼ドラか? 昼虎なのか!? ……取扱説明書の人物紹介によれば「ジェニー:カートンの恋人。優しくて、しっかりしてる。目がキレイな女の子」ってなってるけど、私にはとても信じられませんよっ!?

  • ……ふぅ。さて、そんな『クインティ』は「めくる」というゲームシステム的アイデアなどオリジナリティを持ったアクションゲームとして、今なお輝きを放っているレトロゲーム! 『ポケモン』の原点を知る意味でもぜひプレイしてほしいレトロゲームの一つだよっ☆(いや、「だよっ☆」じゃないよっ☆☆☆)

ストーリー

ここは不思議な人形の国。ボクの名前はカートン。ボクは3人の兄ちゃんと、かわいい妹の5人で楽しく暮らしていたんだ。ところが!ある日、ボクのガールフレンドのジェニーが、妹のクインティと3人の兄ちゃんたちに、さらわれていってしまったんだ。ボクがジェニーとばかり仲良くしているのが、くやしかったらしい。よーし、ジェニー、いま助けに行くぞ。待ってろよ!

取扱説明書 <ストーリー> より

れとげ部!での評価

神げ!

ここが神げ!

  • ポケモンのゲームフリークの処女作!
    ――それだけでも一度はプレイする価値がこのレトロゲームにはあるよねっ(勘の鋭い人は「このグラフィックどこかで……」ってなるかも?)
  • 発売に至る経緯が伝説!
    ――当時の日本のゲーム業界で唯一「ゲームの持ち込みから商業ベースで発売されたインディーズ作品」だからねっ。
  • 「めくる」という斬新なゲーム性!
    ――田尻氏のゲーム作りにおける理念を感じられるところだからねっ。
  • 愛憎渦巻くストーリー性!(?)
    ――私にはヒロインのジェニーが悪女にしか見えないんだからねっ。

コメント! (レトゲで一言!)

  1. 管理人 ぶちょー より:

    ジェニーが悪女にしか見えない人、はい手を挙げて(はーい!)

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