基本情報
- ジャンル:シューティング
- 機種 :ファミリーコンピュータ
- 発売元 :タイトー
- 発売日 :1989年9月22日
ゲーム概要
『中華大仙』は1988年にタイトーさんよりリリースされたアーケード横スクロールシューティングゲームで、本作はそのファミコン版にあたる。オリジナルの開発はなんと「伝説のクソRPG!」と呼ばれる『星をみるひと』や「完成度の低さ」で知られている『武田信玄』などの問題作を制作していたホット・ビィさんっていうね。「技術力不足!」が指摘されていた会社が開発って――なーんか嫌な予感がしちゃうというか、違う意味で期待しちゃうというか……。
しかし先に述べてしまうなら、本タイトルはとくにクセもなくスタンダードな仕様で無難な仕上がり。プレイヤーはマイケル・チェンを操作して、修行の旅をするってコンセプト。マイケルは「筋斗雲に乗ったサルっぽい少年」で明らかに『西遊記』をモチーフにしたものと思われる。画面の背景も水墨画風のものなど中華テイストが感じられてなかなかイイ感じ。自機の攻撃はショットとサブウェポンの2種類で、メインショットや移動速度は特定の敵や編隊を倒すと出現するアイテムでパワーアップできる。サブウェポンについては「法術」が使える設定でゲーム開始時には封印されており、中ボスを倒すことで扉が出現――中に入ると表示される4系統の法術を選択し、先に進むと同系統の術でも強化された上位版が選択できるなどバリエーションが豊富。使用回数の制限がないためメインショット同様ガンガン使えるのも気前がいい。
キャラデザインはかわいい系で、沙悟浄と見られる河童のキャラがボスとして登場するも、仲間になったりはせず、三蔵法師も出てこないから、やっぱり『西遊記』とは別物か。難易度的には「自機の当たり判定がデカい」「戻り復活」など多少難しく感じられる点も見受けられるが、総じて遊びやすい部類に入るのではなかろーか。FC版も「ラウンド6(オリジナル面)と隠しラウンドの追加」「法術のラインナップ変更」などあるが、基本的にはAC版に準じている。移植担当はタイトーさんの別ブランドであったディスコさんとなっており、こちらはとくに悪い印象もなく、実際そこまで許し難いような劣化も見られない。ただしハード性能の限界か処理落ちや、敵弾のチラつきが気になる場面があり、敵の弾が見えずに被弾し――これが難易度を引き上げている印象を受ける(裏技で難易度設定モードがあるのはせめてもの救済策だったのか?)
当時のタイトーさんはなぜか地味めのアーケードゲームを多く制作していたよねー。本作もそのうちの一つと言えそうなんだけど、他ハードへの移植が積極的に行われていて――それなりに人気はあるタイトルっぽい。2007年にはWiiからリメイク版が発売されていて、しかしこれはなかったことにされているみたい。本ブログでのFC版『中華大仙』の評価は「孫げ?」。日本人はみんな孫悟空が大好きだよね! ……って、え? 主人公は孫悟空じゃなくてマイケル・チェンじゃなかったっけ???
ストーリー
人跡未踏の中国奥地。そこにはまだ恐い魔物や妖怪どもがいーっぱい住んでいる!! そんな山奥に一人の少年が、雲に乗って現われた。少年の名はマイケル・チェン。武道、妖術の究極の称号‶中華大仙″を手にするため、修行を続けているのだ。この中国奥地の、6つの不思議な世界を旅し、無事に生きて戻ることができれば……。果たしてマイケルは、究極の称号‶中華大仙″を手にすることができるのかっ!? すべてはキミの腕にかかっている!!
箱裏 より
れとげ部!での評価
孫げ?:
ここが孫げ?
日本人は西遊記が大好き!
いまさらなんだけど西遊記をモチーフにしたファミコンゲームって多いよね!
コメント! (レトゲで一言!)
主人公は日本人が大好きな筋斗雲に乗ったアイツ? オリジナルの開発は伝説のクソRPGを制作したあの会社? はたして本作の仕上がりは……?
【裏技】
難易度設定コマンド……タイトル画面で左上とBを押しながらスタート。ここで音が鳴ったら「セレクト、B、左」の順に押す。難易度は3段階、残機設定は5機まで。パワーセレクトはONにするとプレイ中にポーズをかけたのち、Bボタンを押した回数でメインショットのパワーアップ段階を選べる。
隠しラウンド……ラウンド4の赤い竜を倒し、赤い竜がいた岩と岩の間に入り込む。隠しラウンド「ROUND?? 西欧界」が始まる。