基本情報
- ジャンル:RPG
- 機種 :ファミリーコンピュータ
- 発売元 :東映動画
- 発売日 :1991年3月29日
ゲーム概要
『北斗の拳4 七星覇拳伝 北斗神拳の彼方へ』は1991年3月29日に東映動画より発売のファミコン・ロールプレイングゲーム――東映動画発売の「北斗ナンバリングシリーズ」第4作目にして、ファミコンでのリリースは本作が最後。当時の流行の影響か、第3作からはRPGとして開発されており、本作も「見下ろし型のRPG」作品となっている。
舞台はなんと『北斗の拳』本編の後日談にあたり、主人公は原作に登場していない少年である――スピンオフや外伝といった位置付けだ。ストーリーは、唯一の身寄りであった母がいきなり死ぬなど、出だしから重い。極めつけは所々で「主人公はケンシロウの子ども!?」であるかのように匂わせてくる。――あのケンシロウが……? いつ、どこで? 本編には登場しない女性と……。気になってしょうがない。結局エンディングを迎えても「主人公の父親は誰であったのか?」明確にはされなかったのだが……(正直、ケンシロウの息子設定以外に納得のいくつじつま合わせが私には難しい。誰か教えて)
じつは本作、原作者である武論尊氏が監修を務め、シナリオはアニメ版のメインライターたる戸田博史氏が担当している。それだけにラオウの遺児リュウ、ファルコの息子ミッシュ、他にも北斗宗家に仕える風丸、北斗神拳伝承者候補リュード、南斗水鳥拳伝承者ルギー、南斗白鷺拳伝承者ジンギといったゲームオリジナルキャラがパーティーに加わる思い切った設定は評価が高い(「真の北斗ファンなら胸が熱くなること間違いなし」とまで言われるほどだ)
しかしながら北斗ファンならすでにご承知の通り、「北斗ゲーに良作なし」(いや実際にはあるが)とまで語られるほど、「クソゲー率の高さ」が有名な「北斗の拳シリーズ」において――本作も疑うべくもないクソゲー。すべては「RPGとしての作り込みの甘さ」の一言で片付けることができる数々の問題点が、上で述べた評価ポイントを台無しにしてしまっている。前作『3』でも同様の「ゲームシステムの悪さ」が指摘されているにもかかわらず、本作においてそれがほとんど改善されていないのは如何な理由からだったのか。グラフィックに至っては劣化している始末で、相変わらず誤字が多く、断末魔の使いどころもやっぱりおかしく(「ぼくあべし ひでぶの おやじなら レジェンダにいるよ」)――まるで原作愛が感じられず、パーツの使い回しによる冗長なマップ・エンカ率の高さも健在で……正直、開発側の怠慢としか私には思えない。戦闘画面では「システムメッセージであってもキャラクターのセリフのように表示される」演出のため、「あちょ~」「ダメージ3」と主人公が呟いているようで……小学生がふざけているのかっ。ザコ敵は出現時・攻撃時・死亡時ともに「ぐにょろろ~」「ぐわらば」って――すでに何者かによって秘孔を突かれているのかっ。中ボスのガドラに至っては「バラム様の城は遥か南のひでぶ!」って――「とにかく敵に奇声さえ上げさせときゃファンは満足するだろ!」とでも言いたげなこの演出が「本作の開発姿勢を物語っている」と言っても決して過言ではないと――思ってしまうのは私だけ?(ただし、このセリフが一部のプレイヤーにはウケているというから、どんだけ懐が深いんだよ北斗ファン!)。他にも問題点は多々あるのだが、長くなってきたのでこの辺で(ちなみに根気さえあればクリアはできるし、BGMは前作同様に良いということは付け加えておきたい)
ストーリー
20XX年……
この世は三たび闇につつまれた。
悪がはびこり闇につつまれた。
悪がはびこり秩序は崩れ、力のみが支配する暗黒の時代に戻って行った。
かつて、世紀末救世主と呼ばれた北斗神拳伝承者、ケンシロウはなぜかその姿を現さなかった。
ここに拳法の修行を続ける、一人の若者がいる……取扱説明書 <ものがたり> より
れとげ部!での評価
北斗げ!:
ここが北斗げ!
それでも北斗ファンの評価は高い!
あくまでもネット上の評判を見て、私が抱いた印象なんだが。いやホントこれまでにも書いてきたけど、北斗ファンの懐の深さには驚かされる。私は真の北斗ファンではないから、これほど不満を爆発させてしまうのだろうか……自分が小さな人間に思えてならない。いやいやクソゲーを掴まされた上になぜこのようなきもちにならねばならぬのか……理不尽だ! が、そう考えてしまうあたりまたしても自身の矮小さを示す結果となっていて……いかん! このままでは鬱になる! ――でも、北斗ゲーの他の評判を見るの、正直楽しくなってきた! いったいいつまで北斗ファンの寛容さは続くのか。結局、ファミコンで東映動画がまともな北斗ゲーを発売することは無かったが……スーファミの『5』以降に期待したい(もちろんフリだよ!)
コメント! (レトゲで一言!)
前作を超えるクッ……。「とにかく敵に奇声さえ上げさせときゃファンは満足するだろ!」とでも言いたげな作り込みの甘さ。それでも北斗ファンの評価は高い。なんだか北斗ゲーの評判を見るのが楽しくなってきた。