- 『クララとお日さま』よむかも。
- 著者:カズオ・イシグロ 翻訳:土屋政雄 出版社:早川書房
- 定価:2500円+税 発売日:2021年3月2日 単行本:448ページ
- ISBN-10:4152100060 ISBN-13:978-4152100061
- カズオ・イシグロさんのノーベル賞受賞後第1作だそうな。
- 語り手は少女型アンドロイド、クララ。ジョブはAF(人工親友)
- (ついに親友も人工できてしまう時代かぁ。……ドラえもん的な?)
- 彼女はジョジーとその母親に購入される。
- クララはジョジーの友達として彼女らとともに暮らす。
- 人間と同じように会話したり動いたり。そして感情もある。
- 最新型ではないけれど、観察力と学習能力に優れてる。
- たとえば、ジョジーの歩き方をちょっと見しただけで完コピ。
- ジョジーには幼くして死んでしまった姉がいた。ジョジーも病弱だった。
- ジョジーも喪ってしまうのではないか……。母親は怯えてる。
- クララの完コピ能力を目撃した母親。もしもジョジーが亡くなったら……。
- ……みたいな。(あらすじ?)
- カズオ・イシグロさんの小説は、状況や背景をいちいち説明しないんだって。
- 子供たちが受けてる「向上処置」ってのがあるらしい。
- 遺伝子操作みたいな。(コーディネイターみたいな?)
- どうやらジョジーの病気はそれと関係がありそうなんだとか。
- 登場する人間たちは、ジョジーや母親をはじめ、それぞれに欠陥を持ってる。
- 意地悪、自己中、情緒不安定。
- でも、アンドロイドのクララだけはどこまでも優しい心を持ってる。
- 太陽光エネルギーで動くクララは、太陽を神のようにあがめてる。
- ジョジーの回復をひたすら太陽に祈ってる。
- 最も人間らしい心を持ってるクララが、人間ならぬパラドックス。
- (それが幻想か……)
- ノーベル賞作家の本といえば難解で退屈ってイメージ?
- でもこの小説は、軽やかで深い。らしい。
- (話題になってるカズオ・イシグロさん。死ぬまでに一冊は読んでおきたい)
- (と思えば、これはよき好機なのかも)
- (お日さまみたいな少女っていえば、明るさや慈愛や母性を感じさせる)
- (しかし太陽みたいな少女といえば、唯我独尊な少女を連想してしまう)
- (そんな人は私だけ?)
【追記】
- 店頭に並べられていた人型ロボットのクララ。
- ジョジーという少女に気に入られ、草原の一軒家に連れられていく。
- 母親と二人暮らしのジョジーは病弱だ。
- その原因は「向上処置」を受けたことにあるらしい。
- 近所に住む少年リックは処置を受けていない。
- そのために大学進学を諦めている。
- クララは惹かれあっているこの二人を見守っていくのだけれど……。
- 現実の延長線上にあるはずの、何かが不穏な世界の物語。
- クララの「ですます」調の語りはとても真摯。
- でも世間知らずなAIだから、言葉選びも独特。
- 自身が太陽電池で動いているためか、人間にも日光が良いと信じてる。
- そうして行動する様子はとても健気。
- 人の歴史のなかでも、こんなふうに自然崇拝が生まれたのかも。
- その奮闘が報われることを祈らずにはいられないって。
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