朔が満ちる

文学・評論

『よむかも』な本の基本情報

  • 著者      :窪美澄
  • 出版社   :朝日新聞出版
  • 定価      :1700円+税
  • 発売日   :2021年7月7日
  • 単行本   :328ページ
  • ISBN-10:4022517670
  • ISBN-13:978-4022517678

『よむかも』な本のポイント

  • 親を許すことはできるのか?

『よむかも』な本のレビュー

  • 『朔が満ちる』よむかも。
  • 父親に暴力を振るわれていたカメラマンの史也。
  • 児童養護施設で育った看護師の梓に出会う。
  • 子供時代の傷を抱える二人は惹かれ合い、過去と対峙する旅に出る――。
  • 家庭内暴力の被害を受けた子供はどう成長していくんだろう。
  • 乳児院の前に置かれていた梓の気持ちは?
  • 史也の父親の暴力は?
  • たぶん受けた側の子どもは振るった親の何十倍も考えてる。
  • 父親にもこんなことがあったんじゃないか。
  • だから自分に暴力を振るったんじゃないか。
  • 13歳になった史也は、酒を飲んで暴れる父親に殺意を抱く。
  • 薪割り用の斧を手にする。
  • 事件が起きる。
  • テーマは「家族」
  • 楽しいばかりじゃない、ネガティブな面もあることを小説で示してる。
  • 人間が二人、三人、四人といて、何も起きないわけがない。
  • 親を許せるか。それもまた大きなテーマ。
  • 許せなくてもいいんじゃないか。
  • 人間そんなに簡単に分かり合えっこない。
  • 自分を産んでくれた親なら分かってくれるはず。
  • 大体、期待外れに終わる。
  • 自分の価値観で許す、許さない。
  • それは自分が上に立って、相手を下に見るということ。
  • 「朔」とは「新月」を表す。
  • 真っ暗な夜は、だんだんと明るくなって、満月が輝く。
朔が満ちる
かつて中学1年の時に僕は、酒を飲む度に荒れる父親に手を焼き、遂に斧で殴りかかって殺そうとしたことがある──心に傷を負ったまま家族とも離れ、悪夢のような記憶とともに生きていく史也。荒んだ生活の中で、看護師の千尋との出会いから、徐々に自身の過去...

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