児童養護施設 施設長 殺害事件:児童福祉制度の狭間に落ちた「子ども」たちの悲鳴

ノンフィクション

『よむかも』な本の基本情報

  • 著者      :大藪謙介、間野まりえ
  • 出版社   :中央公論新社
  • 定価      :860円+税
  • 発売日   :2021年10月8日
  • 新書      :256ページ
  • ISBN-10:4121507436
  • ISBN-13:978-4121507433

『よむかも』な本のポイント

  • まわりを見回してみても18歳で独立はやっぱキツイって感じ。
  • でも「よそはよそ、うちはうち」って言われちゃうとなんにも言えなくなる。
  • 生まれてこなければよかったと思っている子どもは存外多いのかもしれない。

『よむかも』な本のレビュー

  • 『児童養護施設 施設長 殺害事件』よむかも。
  • 児童養護施設に暮らす子どもは原則18歳で施設を出て独立する。
  • いわゆる「18歳の壁」
  • 施設は就職などの面倒は見てくれる。
  • でも、そこから先は独り。
  • ストレスから心を病んだり、自殺したりする子も多いんだって。
  • そのため卒業生を支援する児童福祉関係者が増えてきた。
  • 表題の事件の被害者、大森信也さんもその一人だった。
  • 施設では徹底的に子どもに寄り添い、卒業後も気にかけてきたって。
  • なのに、なぜ……。
  • その卒業生が犯人だったことに、関係者は衝撃を受けた。
  • 動機はいったいなんだったのか?
  • しかし心神喪失を理由に犯人は不起訴。
  • 裁判での動機解明の道は閉ざされてしまった。
  • この本は、だからこその事件の核心に迫る。
  • 施設に入る子どもは虐待などを受けているケースが多い。
  • だから精神的に不安定になりがち。
  • そんな子どもたちを18歳で卒業させるのは、合理的なのか?
  • 現代では一般家庭でも18歳で独立という話はあまり聞かない。
  • 大学に通うため一人暮らしを始めるとかはよく聞くけど。
  • でも、だいたいは実家からの支援があるよね。
  • 「高齢者支援に比べてもあまりにも手薄いんじゃね?」って話みたい。
児童養護施設 施設長 殺害事件-児童福祉制度の狭間に落ちた「子ども」たちの悲鳴 (中公新書ラクレ 743)
虐待を受けた子ども、身寄りのない子どもたちが暮らす児童養護施設。2019年、児童養護施設の元入所者が、誰よりも自分に救いの手を差しのべた施設長を殺害。不可解な事件の背景には児童福祉制度の構造的な問題があった。どんな境遇に生まれようが、子ども...

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