薬を食う女たち

ノンフィクション

『よむかも』な本の基本情報

  • 著者      :五所純子
  • 出版社   :河出書房新社
  • 定価      :1720円+税
  • 発売日   :2021年6月22日
  • 単行本   :240ページ
  • ISBN-10:4309228240
  • ISBN-13:978-4309228242

『よむかも』な本のポイント

  • ノンフィクションと文学の裂け目を繋ぐ新しい表現が気になり。

『よむかも』な本のレビュー

  • 『薬を食う女たち』よむかも。
  • ノンフィクション。薬物中毒になってしまった、いろんな女の人たちの話。
  • 著者は、文筆家・五所純子さん。初の単著である、とのこと。
  • その文章は、マニエリスティック、シニカル、ドライ。
  • 何より「依存性が高い」そう。
  • テーマは「ドラッグと女」
  • 月刊誌『サイゾー』にて「ドラッグ・フェミニズム」というタイトルで連載。
  • 薬にまつわる女性たちからの聞き書きをまとめたもの。
  • 書籍化にあたり、文体や構成を一から見直し。
  • フィクションとしての解像度を上げつつ、ノンフィクションに肉薄する。
  • (ここが本書の売りっぽい)
  • 書かれているのは、日本社会の暗部。
  • 格差社会や構造的差別の被害者としての女性たち。
  • 彼女たちに向けるインタビュアーの視線は、同情でも憐みでもない。
  • 彼女たちの語りを、著者の語りに噛み砕いていく。
  • その過程で客観と主観が入り乱れる。
  • その混淆状態の中でしか言語化できないような社会自体のあらまし。
  • ドラッグは悪だとも大麻解禁とも言わない。
  • 泣けるでしょとも怒れとも叫べとも言っていない。
  • ルポとも小説とも言い難い文章。
  • それでいて、それでしか表現しえない言語世界をそのままの純度で構築。
  • それを食って、どう感じるか。
  • 薬も本もただそこにあるだけ。
薬を食う女たち
ブレイディみかこ推薦! 「これは女の声たちであり、詩であり、ノンフィクションと文学の裂け目を繋ぐ新しい表現だ」 覚醒剤や大麻、睡眠薬……そして現代を生きる女性たちの身に起こるさまざまな事柄、 葛藤し抵抗する姿を丹念に描き、新たな表現へと昇華...

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