冷酷:座間9人殺害事件

ノンフィクション
  • 『冷酷:座間9人殺害事件』よむかも。
  • 著者:小野一光 出版社:幻冬舎
  • 定価:1300円+税 発売日:2021年2月25日 単行本:328ページ
  • ISBN-10:434403760X ISBN-13:978-4344037601
  • 2017年10月30日。「あの子はここです」部屋のクーラーボックスを指さす男。
  • そこは神奈川県座間市のアパートだった。
  • 警察が、行方不明中の23歳の女性の捜査で行き着いた場所。
  • 中からは人の頭部。ボックス類は七つあり、計9人分の頭部と人骨を発見する。
  • 居住者の男は無職の白石隆浩(当時27歳)で、9人の殺害と解体・遺棄を告白。
  • こうして日本犯罪史上例のない、猟奇的連続殺人事件が発覚した。
  • この本は、事件モノのベテランライターが取材した面会と裁判の記録だって。
  • (拘置所での面会11回、東京地裁での裁判23回と判決公判)
  • 白石は「ヒモになりたかった」。だから、SNSで弱った女性を検索。
  • 2017年8月初頭に厚木市在住で自殺志願の会社員Aさん(21歳)と知り合う。
  • 自殺じゃなくて同居を提案してみるとAさんは同意。
  • 不動産屋への見せ金51万円を白石の口座に振り込む。
  • このとき白石に殺意が芽生えたという。
  • 「金を返したくない」「返さないと執行猶予中の自分は死刑になる」
  • その前に殺そう、って。
  • ロフト付きの部屋に決めた。ノコギリや包丁を用意した。
  • 入居した翌日の夜、白石はいきなりAさんの首を絞めた。
  • 失神したAさんに欲情した。そのまま致した。
  • ロフトのはしごを使ってロープで吊り下げ窒息させ、所持金を奪う。
  • ネットで得た知識で遺体をバラバラにして、一部を捨てる。
  • 味を占めた白石は、同じ手口で以後7人の女性犠牲者を出す。
  • 「疲れた」「死にたい」
  • ツイッターで呟く女性をフォローして、ダイレクトメッセージを送信。
  • 自宅に誘って悩みを聞いて、酒や薬を飲ませて首を絞めて、失神させて致す。
  • ロフトを使って窒息させて、解体と遺棄と……。
  • 唯一の男性被害者(20歳)は、Aさんの家族と連絡を取ったから「証拠隠滅」
  • わずか2ヵ月の間に、これだけ多数の被害者。……なぜ?
  • 公判で白石は犯行目的を「お金と性欲」と認めた。
  • 犯行期間中、別の女性との合意の行為では「性的興奮が足りなかった」
  • すなわち、強奪金額が数百、数千円でも犯行を続けたのは――
  • 「解体の負担よりもレイプの快感が勝っていた」から。
  • やがて殺害行為も「性的興奮」に変わっていったという。
  • 鬼畜の所業。そこにつながる白石の人生上の要因はあるのか?
  • 逮捕後、家族の面会が皆無な状況から「家族間の深い溝」が?
  • そして「ヒモ」願望を生んだスカウト業にも注目する。
  • 白石は女性を騙して売春させたスカウト時代にも逮捕されている。
  • 「ラクして儲かる商売」――気に入っていたそうだ。
  • しかしながら、この本で描き出されるのは、まだ輪郭に過ぎない。
  • 事件の全貌が本当に明らかになるのか? 今後の調査次第という。
  • 2021年1月5日、白石の死刑が確定した。
  • (これな、ほんとこれなぁ……)
  • (ツイッターで呟いてた人たちも助けてほしい気持ちまじりやったんやろし)
  • (それが諦めまじりの本心やったとしてもさ)
  • (だからって自己責任論も否めないだろうし)
  • (犠牲者の人たちが犯人を恨んでるかどーかやけど知りよーもないしなぁ)
  • (ほんとこれなぁ……)
冷酷 座間9人殺害事件
冷酷 座間9人殺害事件

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