『よむかも』な本の基本情報
- 著者 :渡辺努
- 出版社 :講談社
- 定価 :1950円+税
- 発売日 :2022年1月13日
- 単行本 :336ページ
- ISBN-10:4065267145
- ISBN-13:978-4065267141
『よむかも』な本のポイント
- 日本の経済問題を前向きに考えるための参考書みたいね。
『よむかも』な本のレビュー
- 『物価とは何か』よむかも。
- 食料品や公共料金――最近の物価の上昇やばくない?
- なぜ今、物価が上がり始めたのか?
- この本は、物価上昇のメカニズムをご解説。
- たとえ話や具体的なエピソード満載で、とってもわかりやすいって話。
(ただし、ネットのレビュー・感想では難解だって話もあるある) - 数式はほとんど登場せず、中学生でもわかるって話。
- 例えば、私たちの経済活動は夏の夕暮れによく見かける「蚊柱」
- 一匹一匹の蚊は自由に飛んでいるけど、それぞれの動きが影響し合い蚊柱に。
- 人々は働いたり買い物したりして、モノやサービスの値段が動いてる。
- 例えば、トマトケチャップ。
- 最も価格の高い四国地方では、最も安い東海地方の倍以上の価格。
- 例えば、1980年代~90年代のスーダン。
- 常時、年率20~100%強のインフレが起こっていた。
- しかし賃金もほぼ同じくらい上がってた。
- すると生活は案外やっていけた。
- この本で最も興味深いのは、やはりデフレについての言及だって。
- デフレといえば、私たちが長年苦しんでいるとされてるアレだよね。
- つまりは、給料が上がらず物価も上がらないこの世界。
(慢性デフレと著者はいう) - この本は、それ人々の気分の話だからね。って、言い切ってるって。
- デフレ対策としてよく聞かれる金融緩和。
- じつは「金利を何%下げた」とか数字はあんまり重要じゃない。
- 大事なのは、お金が借りやすくなる、商売がしやすくなるって人々の気持ち。
- だから政府や日銀が対策しても、人々の気分が変わらないと変化は起きず。
- 今の日本では、消費者は賃金が上がらないと思って1円でも安い商品を好む。
- ゆえに企業は、原価アップを販売価格に転嫁できず、賃金も上げられない。
- 消費者は賃金が上がらない、企業は値上げで消費者が逃げる。
- どちらにも思い込みがあり、思い込みから取った行動でお互いガチガチに。
- ステルス値上げを行うメーカーの苦悩と悲哀。
- 技術陣が集まり、深夜まで味や満足度に差し障りのない減量法を模索する。
- 著者はこれを「異様な光景」だと評してる。
- 誰も喜ばないこの労働。ムダな努力。
- しかし、そう思いながらも取り組まざるを得ない技術者たち。
- つらい。つらすぎるっ。
- こんなことをなくすためにも、ぜひとも慢性デフレを直さなくっちゃ。
- では、どうすればいいのか?
- 正直、難しい。
- ただ、経済の主役である消費者のみんなが、気分を変える必要がある。
- 政府や日銀の対策も然り。とにかく消費者のマインドを前向きにする対策を。
- されど、消費者も行動しなきゃって。例えば、SNSでもなんでもいい。
- ここをこうしたら、私の給料はこのくらい上がるんじゃね? って。
- それぞれが発信することが大事だと説く。
- それが研究者の考えよりも優れていることだってある。
- ただぼやくだけじゃない。前向きに考えてほしい。
- そのための材料を提供するのがこの本って感じみたいね。
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