壁の向こうへ続く道

文学・評論

『よむかも』な本の基本情報

  • 著者      :シャーリイ・ジャクスン
  • 翻訳      :渡辺庸子
  • 出版社   :文遊社
  • 定価      :2500円+税
  • 発売日   :2021年12月3日
  • 単行本   :288ページ
  • ISBN-10:4892571385
  • ISBN-13:978-4892571381

『よむかも』な本のポイント

  • たまに無性にダークが読みたくなるんだよね、そうダークが……。

『よむかも』な本のレビュー

  • 『壁の向こうへ続く道』よむかも。
  • シャーリイ・ジャクスン――
  • 日常に潜む不穏な空気とそれに揺れる人間心理を巧みに描く作家である。
  • 本邦初訳となる本作もどうやらそんな感じらしい。
  • サンフランシスコ郊外のペッパー通りには10軒の家が並んでいる。
  • そこに、この通りと接するコルテス通りに面したもう1軒も加える。
  • その住民たちの日常が描かれる群像劇である。
  • 一人暮らしの人物も含め、その家族構成はさまざま。
  • 初めのうちは登場人物表を都度確認しながら読み進めることに。
  • しかしだんだんそれぞれの個性がわかるとその作業も不要になってくる。
  • 大人たちはもちろんいろんな事情を抱えている。
  • しかし、本当に不穏が感じられるのはむしろ子どもたちの方なのだ。
  • リーダー格の子、逆らえない性格の子――
  • 狭い社会の中で複雑な正負の感情が増幅していく。
  • その個々人の様子がテンポよく切り替わる。
  • 終盤には意外な出来事が起きて、そして……
  • ところでこれ『つまらない住宅地のすべての家』を彷彿させるらしい。
  • (最初の周辺地図と登場人物表を見て、って話しみたいなんだけどさ)
  • 関西とサンフランシスコの住宅地の対比――
  • 読み比べてみるとまた違った面白さがあるらしいよ。
壁の向こうへ続く道
サンフランシスコ郊外、周囲と隔絶した住宅地は悪意を静かに胚胎するーー 傑作長篇、本邦初訳

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