われらが痛みの鏡(上)(下)

文学・評論

『よむかも』な本の基本情報

  • 著者      :ピエール・ルメートル
  • 翻訳      :平岡敦
  • 出版社   :早川書房
  • 定価      :900円+税(上)(下)
  • 発売日   :2021年6月19日(上)(下)
  • 文庫      :368ページ(上)/352ページ(下)
  • ISBN-10:4151814558(上)/4151814566(下)
  • ISBN-13:978-4151814556(上)/978-4151814563(下)

『よむかも』な本のポイント

  • ピエール・ルメートル、現在のフランスで最高の人気と実力を備えた小説家。
  • 『モンテ・クリスト伯』のデュマに比する冒険小説の名人であるらしい。
  • 私的にはそれだけでまじ読みたくなったよ。
  • 本作は『天国でまた会おう』『炎の色』に続く歴史ミステリ3部作の完結編。
  • 第一次大戦と第二次大戦をまたぐ激動の時代が舞台。
  • 多くの人々の苦闘が描かれるため「災厄の子供たち」3部作と呼ばれている。
  • とはいえ作中人物がリレーするように登場するだけのつながり。
  • それぞれ独立した小説として読むのになんら支障はありません。
  • ――とはいえ、シリーズものはどうしても順番に読みたい私がここにいるよ。

『よむかも』な本のレビュー

  • 『われらが痛みの鏡(上)(下)』よむかも。
  • 第一次大戦と第二次大戦をまたぐ激動の時代、多くの人々の苦闘が描かれる。
  • 最初の主人公は小学校の女教師、30歳のルイーズ。
  • ルイーズは自宅のすぐそばのレストランでウエイトレスの副業をしていた。
  • あるとき常連客の老いた医師から「君の裸を見せてほしい」と唐突な依頼。
  • 医師の態度は不思議と落ち着いている……、謝礼も大金である……。
  • ルイーズは、つい、この誘いを受けてしまう。
  • だが、面会場所のホテルに行って、そこで予想外の事件に遭遇する――
  • その事件をきっかけに、ルイーズは様々なできごとに巻き込まれてしまう。
  • それまで地味ながら平穏だと思っていた自分の人生――
  • しかし表面とはまったく違った秘密を隠していることに気づく。
  • その秘密を追ううちに、もはや後戻りのできない世界へ――
  • 引きずり込まれていく……。
  • 本作は多彩な群像ドラマ。
  • ルイーズも重要人物ではあるけど、そのうちの一人に過ぎない。
  • 軍隊を脱走する兵士のコンビ、天才的ペテン師――
  • フランスを襲うナチスドイツの猛攻撃の中で大活躍!
  • ――するばかりでなく、無数の印象的な脇役がそれに絡んでくる。
  • 最終的にはみんな一個の物語の中へ導かれていくことに。
  • こういった群像劇はフランス小説の得意とするところ。
  • 「人間喜劇」のバルザック、『レ・ミゼラブル』のユゴー――
  • フランス小説らしい群像劇が織りなす激動のドラマをどうぞご堪能あれ。
われらが痛みの鏡 上 (ハヤカワ・ミステリ文庫 ル 5-5)
戦禍におびえる1940年のパリ。戦争で顔の半 分を失ったエドゥアールが身を寄せた下宿先 の娘ルイーズを主人公に、数奇な運命に翻弄 される人々の姿を生き生きと描く傑作巨篇!
われらが痛みの鏡 下 (ハヤカワ・ミステリ文庫 ル 5-6)
われらが痛みの鏡 下 (ハヤカワ・ミステリ文庫 ル 5-6)

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