ゴールドサンセット

文学・評論

『よむかも』な本の基本情報

  • 著者      :白尾悠
  • 出版社   :小学館
  • 定価      :1500円+税
  • 発売日   :2022年4月5日
  • 単行本   :240ページ
  • ISBN-10:4093866384
  • ISBN-13:978-4093866385

『よむかも』な本のポイント

  • 老う程に痛みを知り切れ味を増す!
  • ゴールド世代の~「G」ィ~~ィ!

『よむかも』な本のレビュー

  • 『ゴールドサンセット』よむかも。
  • 学校でも家庭でも嫌なことがあって。生きるのがつらい。
  • 中学生の少女がある日公園で。アパートの隣人の初老男性に遭遇する。
  • 彼が激しく捲し立てているのは「リア王」に出てくるセリフのようで。
  • そんな「第一幕」からはじまるこの小説は、連作集の形式である。
  • 各話に主人公となる人物がいて。
  • なんらかの形で、とある中高年限定の劇団関係者と関わり合いを持つ。
  • それは劇団のワークショップに参加した男性だったり。
  • 息子の来訪を喜ぶ認知症の老人であったり。
  • 義母に男友達がいると知った主婦だったり。
  • どの話も設定と展開がユニークである。それだけで読ませる。
  • 職場のパワハラや家庭のモラハラなど、何らかのハラスメントが描かれる。
  • 「サロメ」「人形の家」など有名戯曲のセリフが出てくる。
  • それらが登場人物の置かれる状況とシンクロして味わい深く仕上がってる。
  • 「幕間」の章も痛快である。
  • それぞれの話の脇役たちが奇妙な縁で繋がっていく。
  • 作りが非常に練られている。
  • 大きな声を出せずに生きてきた人たちの想い。
  • 人生の黄昏にさしかかった人たちの輝き。
  • ぐっと胸に迫るものがある。
  • シルバー世代? いやいや、ゴールド世代でしょ!
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