消失の惑星【ほし】

文学・評論
  • 『消失の惑星【ほし】』よむかも。
  • 著者:ジュリア・フィリップス 翻訳:井上里 出版社:早川書房
  • 定価:2200円+税 発売日:2021年2月17日 単行本:400ページ
  • ISBN-10:4152100036 ISBN-13:978-4152100030
  • この本は、日本の北にある半島の、女性たちの苦悩と闘いを描いた小説。
  • 舞台はカムチャッカ半島。章ごとにひと月ずつ時が進む。
  • ここに住む女性たちの生活が描かれていく。
  • 最初の「八月」、11歳と8歳の姉妹が海辺をうろついている。
  • と、足をくじいた男が声をかけ、話は次第に不穏な方へ。
  • つぎの「九月」、彼女たちが失踪、警察が捜索中だと明かされる。
  • 各月の主人公は仕事も立場も違う。が、誰もの心にこの事件が影を落とす。
  • 狭い地域。登場人物たちは職場の同僚だったり恋人だったり。
  • そのつながりがやがて意外な事実を浮かび上がらせ。
  • そこに至るまでの一人一人の人物造形、個別のドラマと心理描写が絶妙。
  • ひと月ごとに読んでは放心。読んでは放心。
  • 平凡な海辺の光景に軍事施設や原子力潜水艦が入りこむ。
  • 火山研究所、民族舞踏やサウナ付きの家でのパーティー。
  • この地域の特徴や風俗がよく把握できる。
  • 先住民や同性愛者に対する差別感情。家父長制的意識の強さ。
  • そんな中でも芯を持って生きようとする女性たちの苦しさと強さと。
  • 伝わってくる。一文一文読ませる名作だって。
  • (「九月」の最後がいいらしい)
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