『よむかも』な本の基本情報
- 著者 :九段理江
- 出版社 :文藝春秋
- 定価 :1500円+税
- 発売日 :2022年1月17日
- 単行本 :176ページ
- ISBN-10:4163915087
- ISBN-13:978-4163915081
『よむかも』な本のポイント
- 端的に言って、女生徒が好きだから(確信犯)
『よむかも』な本のレビュー
- 『Schoolgirl』よむかも。
- あさ、眼をさますときの気持ちは、面白い――。
- 『女生徒』からのフレーズもところどころに飛び出す母娘の物語だって。
- 帯にも、令和版『女生徒』の誕生! って書いてあるよね。
- 言わずと知れた太宰治の有名作。そのアップデートが本作らしい。
- 『女生徒』のように多感な14歳の娘とその母親の関係を主軸に進む物語。
- 母親は有閑マダムである。夫は外資系企業。タワーマンション暮らし。
- 日常の細々とした予定はAIスピーカーが教えてくれる。
- 娘はインターナショナルスクール。社会派YouTuberやってます。
- 母:自分にとって人生最大の幸福は娘
- 娘:私はお母さんの所有物じゃない
- 娘は動画の中でもたびたび母親を揶揄してる。
- 母親にも、母親以外の顔がある。
- ってこと、子どもはなかなか気づけない。
- 毒親。親ガチャ。
- 親にも「親の理想像を外れてはいけない」ってプレッシャーがある。
- でもね。
- 女性が子供を産んだからって、自動的に「母」という生き物にはなれない。
- 一見常識ある母親。かつて付き合いのあったジムトレーナーとあっさり寝。
- 母:夫のことははじめからそんなに好きじゃない
- って、思ってる母って割と多いんだろうか、って気になり。
- 自分と似たような人間が一人増える。
- 独立した考えを持つ人間との関係が一つ増える。
- どっちが子どもなの?
- 娘はある日、母親のクローゼットに忍び込み、本棚を漁った。
- するとそこにはボロボロになった『女生徒』が。
- 何でも話せる仲の良い女友だちみたいな。
- 遠い昔の母親にとって『女生徒』とはそうしたものだったのだ。
- 母親にも母親以外の顔がかつてあった。娘はそれに気がついた。
- そして娘もまた『女生徒』に夢中になってしまう。かつての母とおんなじに。
- 社会派YouTuber。善と悪。大人世代と自分たち世代。
- 二元論の中に生きていた娘は、現実と物語の織りなす綾に気づき始める。
- そうしてラストは不思議な味わいがあるんだって。
- 芥川賞選考委員の評は「今までの母娘の姿の更新された物語」
- ステレオタイプの母娘じゃない。
- 女性同士の連帯や世代間交流みたいなものがそこにはある。
- 時空を超えた三人の女生徒が織りなす快作とのこと。
- 第126回文學界新人賞受賞作「悪い音楽」もあるよ。
https://amzn.to/3A1UVjx
コメントする?