『よむかも』な本の基本情報
- 著者 :本間龍
- 出版社 :筑摩書房
- 定価 :820円+税
- 発売日 :2021年12月9日
- 新書 :240ページ
- ISBN-10:4480074449
- ISBN-13:978-4480074447
『よむかも』な本のポイント
- 「3度目の敗戦」にはちと違和感を覚えるが、主張には概ね頷けそ。
『よむかも』な本のレビュー
- 『東京五輪の大罪:政府・電通・メディア・IOC』よむかも。
- 著者は招致時から一貫して東京五輪を批判してきた。
- よってこの本は、当然のごとく厳しい「東京五輪総括本」
- しかし誰が読んでもその主張は否定できないと感じるのではなかろうか?
- 思い起こせば、今大会ほど厄災に見舞われた五輪もなかった。
- その問題は本当に多岐にわたってる。
- 招致活動における2億円の賄賂疑惑
- 安倍元首相の「福島原発アンダーコントロール」発言
- 「7月の東京は温暖な気候」という嘘
- エンブレム盗作問題
- 「コンパクト」を裏切る予算の肥大化
- 新国立競技場建設をめぐる混乱と建設費の増大
- 神宮再開発による団地住民の強制退去
- 11万人を超える無償ボランティア搾取
- 「復興五輪」のはずが復興の妨げに
- 選手村用地の不当廉売
- 酷暑下での選手・ボランティアの熱中症の危険性
- 1年の延期や無観客開催などコロナ禍に起因する混乱を除いてもこれだけ。
- 加えて、このような問題を批判的に報道できない大手メディアたち。
- なぜなら、こぞって五輪スポンサーに名を連ねてしまったから。
- これこそ極めて異様な事態。
- 旧来の五輪スポンサーは10~15社、東京五輪は67社。
- しかもそのすべてが電通の独占契約。
- これぞ「五輪の私物化」「五輪翼賛プロパガンダ体制」
- 東京五輪とは「電通の、電通による、電通のためのイベント」だったのだ。
- とにかく東京五輪は酷すぎた。
- もしコロナ禍がなければ、これらあらゆる矛盾は表面化しなかったのか。
- しかしコロナ禍は起き、メッキは完全に剝がれた。
- 著者曰く、太平洋戦争の敗北、福島第一原発事故に続く「3度目の敗戦」
- 日本は新たな負の遺産を背負ってしまったのだ。
東京五輪の大罪 ――政府・電通・メディア・IOC (ちくま新書)
東京五輪の大罪 ――政府・電通・メディア・IOC (ちくま新書)
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