- 『時代を撃つノンフィクション100』よむかも。
- 著者:佐高信 出版社:岩波書店
- 定価:820円+税 発売日:2021年3月22日 新書:228ページ
- ISBN-10:4004318734 ISBN-13:978-4004318736
- この本は、ノンフィクション100冊を選んだブックガイド。
- 選書の基準は「書き手の気迫」
- ローアングルで、危険な領域、タブーに挑戦しているか。
- (あえて名作、文章のうまさやテクニックは除外)
- サラ金の武富士に迫った、三宅勝久『武富士追求』
- 武富士を批判したため盗聴までされた、山岡俊介『銀バエ』
- (どちらも「訴えずにおくものか!」との気迫が伝わってくる熱書)
- 大蔵官僚たちの本音を引き出した、テリー伊藤『お笑い大蔵省極秘情報』
- (テリー伊藤的な迫り方、寝技でなければ引き出せなかった)
- 「会社」の内側を生々しく描き切った、國重惇史『住友銀行秘史』
- (空調の効いた綺麗な部屋で、重役の話を聞く。そんなものは取材じゃない)
- トヨタ自動車工場で臨時工として勤めて書いた、鎌田慧『自動車絶望工場』
- 南アフリカに潜り込んで書いた、伊藤正孝『南ア共和国の内幕』
- (どちらも「フェアじゃない」といわれる。今はフェアなやり方が好まれる)
- (が、コンプライアンスやフェアを超えなければ描けないものもある)
- 戦争責任を感じ、朝日新聞社を辞めた、むのたけじ『たいまつ十六年』
- (人が本に求めるのは、基本的には明るい話・ハッピーな話)
- (今の人は、絶望をくぐり抜けていない安手の希望を求めすぎている)
- などなど、佐高信『時代を撃つノンフィクション100』
時代を撃つノンフィクション100 (岩波新書 新赤版 1873)
ノンフィクションは、ひろく市民リテラシーを生み出すジャンルとして、戦後日本社会に貢献した。社会を見つめる眼を養い、いま自分たちはどのような時代にいるのか、状況への問いかけを発する精神を鍛えてきた。古典的名著から、二〇一〇年代の作品まで、時代...
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