BAD BLOOD:シリコンバレー最大の捏造スキャンダル全真相
BAD BLOOD:シリコンバレー最大の捏造スキャンダル全真相
2021.02.26
- 『BAD BLOOD:シリコンバレー最大の捏造スキャンダル全真相』よむかも。
- 著者:ジョン・キャリールー 翻訳:関美和、櫻井祐子 出版社:集英社
- 定価:1900円+税 発売日:2021年2月26日 単行本:416ページ
- ISBN-10:4087861260 ISBN-13:978-4087861266
- この本は、セラノス事件っていう、大規模な企業不正を取り上げている。
- バイオベンチャー・セラノス社は2018年9月に解散。2020年夏より裁判開始。
- 指先を穿刺して採った微量の血液から多くの病気を診断できる技術を謳う。
- セラノス社は、スタンフォード大学を中退したばかりの19歳の女性が創設。
- 彼女の名はエリザベス・ホームズ。
- 異様なほど低い声と、圧倒的なカリスマ性で、次々と信奉者を獲得していく。
- スタンフォード大の花形教授、米政府の高官を務めた超大物を何人も。
- 彼らを取締役に迎え、名だたる投資家の支持を得たセラノス社。
- 十数年のうちに「シリコンバレー最大のユニコーン」と称されるようになる。
- (ユニコーンとは高い成長性を持ち、投資対象として有望なベンチャー企業)
- その企業価値は90億ドルと評価された。
- エリザベスは自力でビリオネアに上り詰めた史上最年少の女性となる。
- ジョブズを真似た黒いタートルネック姿の彼女は、まさに時代の寵児。
- ……が、華やかに見せかけた外見とは裏腹に、内部は実にお寒いものだった。
- 注目された血液検査はまるで実現しなかった。
- アップルから引き抜いたデザイナーに、デザインさせた検査機器は張りぼて。
- 思うように開発が進まぬ焦り。
- いよいよ被験者の生命すら危険にさらしかねない不正行為にまで手を染める。
- エリザベスと相棒のサニーは、社員に実情を知られぬよう画策。
- 社内のつながりを分断し、疑いを持った者は次々に追放。
- 退職者が内情を暴露することがないように、凄腕弁護士を使って脅迫まがい。
- しかし、虚飾の城もついに崩壊のときを迎える。
- つまりはこの本の著者の人が、執念でセラノス社の欺瞞を暴き出したのだ。
- なぜ海千山千の男たちが、エリザベスの杜撰な言葉を信じてしまったのか。
- 個人のカリスマでは説明できない何か。「次のジョブズ」を渇望する何か。
- シリコンバレーの「病理」といえそうな何かがありそうなんだとか。
- だけど、トリックスターを生み出す土壌。それが米国経済のダイナミズム。
- それが「次のジョブズ」を生み出すのかもしれない事実に。
- 「次のジョブズ」か「次のエリザベス」か。その違い、紙一重か……。
- 『世の中には、読む前から面白いこと疑いなしという本がある』
- 『本書もその1冊と思いながら手に取ったが、期待を軽々と超えていた』
- (さすがに言い過ぎでしょっ!? でも、ネットの評判いいね、みたいな)
- (少なくとも、事実は小説よりも奇なりなお話っぽいね)
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