スマートな悪:技術と暴力について

人文・思想

『よむかも』な本の基本情報

  • 著者      :戸谷洋志
  • 出版社   :講談社
  • 定価      :1400円+税
  • 発売日   :2022年3月31日
  • 単行本   :210ページ
  • ISBN-10:4065276829
  • ISBN-13:978-4065276822

『よむかも』な本のポイント

  • スマート(痛み)を知らぬ者に本当の平和は分からん。

『よむかも』な本のレビュー

  • 『スマートな悪:技術と暴力について』よむかも。
  • smartの訳語は「きびきびした」「賢い」など。
  • 今やスマートと聞けば「いいこと」だって思うよねスマホ。
  • でも、便利な機器で社会がスマート化するのはいいことなのか?
  • smartの本来の意味は「余計なことを考えられないくらいの痛み」
  • 余計なことを考えなければ確かに効率は上がる。
  • しかし、それが必ずしも善に働くとはかぎらない。
  • アイヒマンの例でその問題が浮き彫りとなる。
  • アイヒマンはユダヤ人絶滅のロジスティクスの計画立案者。
  • だが、彼は熱烈な反ユダヤ主義者というわけではなかった。
  • ただ仕事で高評価を得て出生したかっただけの人だったのだ。
  • そんな人は少なくないんじゃなかろうか?
  • 自分は絶対アイヒマンにはならないと言い切れるだろうか?
  • アーレントはその悪を陳腐と表現した。
  • アンダースは虐殺が制度化・工場化されていたことの異常性を指摘。
  • 人間は制度化されたことに意義を唱えにくい生き物である。
  • 価値中立的にスマートさを至上とするとき。
  • われらはみな、アイヒマンの息子、となるだろう。
  • はたして、この悪にどう抵抗すればよいのか。
  • そのヒントがあるような気がする一冊。
スマートな悪 技術と暴力について
いま、あなたの周りには、いったいいくつのスマートデバイスが存在するだろうか。もしかしたら、あなたのポケットにはスマートフォンが入っているかも知れない。あるいはあなたの腕にはスマートウォッチが巻かれているかも知れない。スマートスピーカーで音楽...

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