非正規公務員のリアル:欺瞞の会計年度任用職員制度

社会・政治
  • 『非正規公務員のリアル:欺瞞の会計年度任用職員制度』よむかも。
  • 著者:上林陽治 出版社:日本評論社
  • 定価:1900円+税 発売日:2021年2月22日 単行本:296ページ
  • ISBN-10:4535559848 ISBN-13:978-4535559844
  • この本は、非正規公務員の労働状態、自治体行政、国の対応に迫る労作って。
  • 昨日、彼女はハローワークで求職者の相談にのっていた。
  • 今日、彼女はハローワークで求職相談をしている。
  • そんなの質の悪いジョークでしょ、って?
  • いいえ、リアルです。
  • ハローワークの職員のうち、6割は有期雇用の非正規公務員なんです。
  • (国の期間業務職員制度による職員)
  • 1回の任期は1年以内、連続2回まで勤務成績によって継続雇用。
  • でも、3回目は一般求職者と一緒に公募試験を受けなきゃって。
  • すなわち、雇い止めが起こってる。
  • 非正規職員問題が深刻なのは、国よりも地方自治体って話。
  • 2020年の総務省調査では、自治体の非正規職員の実数112万5746人。
  • そのうち、非正規率29%。市区町村に限ると44.1%だそうな。
  • 1987年度、図書館の臨時・非常勤職員は1478人だった。
  • でも、だんだんと増えていって2018年度には1万9648人になってる。
  • 一方、専任職員は同じ2018年度調査で1万939人って。
  • (文部科学省「社会教育調査」より)
  • 公立小・中学校でも同様な事態は起きているっていう、ね。
  • 2016年度、正規教員は57万8139人。
  • 臨時教員、非常勤講師、再任用短時間勤務教員は合わせて12万3874人。
  • (自治労学校事務協議会独自の調査から著者の人が計算)
  • 教員全体の6人に1人が非正規教員っていう、ね。
  • 地方自治体で非正規職員の増加してる理由は、財政逼迫だけじゃない。
  • DV、高齢・障害者・児童虐待、自殺対策などの相談窓口の設置。
  • これがつぎつぎと法令で自治体に義務続けられた結果。
  • これまで周辺業務だった相談支援に正規公務員を配置する余裕はない。
  • しかも専門能力を持つ職員をいきなり養成できるはずもない。
  • イコール外部委託、派遣雇用。それすなわち非正規。
  • 外部から任期1年の非常勤職員を登用する。
  • そしてその多くが劣悪な雇用条件、さらには女性であることが多いって。
  • だから「『官製ワーキングプア』問題に対応します」って言い出す政府。
  • そんで2020年度から「会計年度任用職員制度」がスタート。
  • その名のとおり、会計年度限りの任用でフルタイムとパートタイムがあって。
  • フルタイムにはボーナス(期末手当)や退職金もありますって。
  • パートにも通勤費とかボーナスとか出しますって。
  • 一見すると改善されてる? いいえ、改善されていません。
  • 簡単に言うと、ボーナスとか出すために月のお給料前より減らされてるしね。
  • ただの官製ワーキングプアの固定化だよね。
  • (ホント、こういうとこだけは周到なんだよなぁ)
  • 真の改革が求められてるって話。
  • (だけどこの手の話は公務員だけじゃなくて現代日本の雇用全般の話だし)
  • (非正規雇用のうまみを知った企業や機関がそれを手放すかってノーだし)
  • (その悪影響が深刻なレベルで顕在化するのはいつになるんだろーね?)
  • (それともこのままこれが当たり前のこととして受け入れられていく?)
  • (……世知辛いね)

【追記】

  • 著者の人は、10年近く非正規公務員問題を訴え続けてきた。
  • この間、非正規公務員問題は、ある程度認知されるようになった。
  • しかしこれはまだ現状追認、固定化でしかないと著者の人は言う。
  • とはいえ、法律上の位置づけ、問題整理の進捗など、多少の動きもある。
  • 一方、非正規公務員は増え続けている。各種相談業務、保育士、司書など。
  • 行政サービスの中核ともいえる部分の主要な担い手になっている。
  • その弊害がさまざまに指摘される。では、抜本的な解決方法はあるのか。
  • この本で、具体的な解決案は提示されない。
  • 「『ジョブ型』の新たな正規公務員類型の創設」ってアイデアが書かれてる。
  • 一考には値する。けど、日本の公務員制度としては事実上不可能である。
  • (当該ポストが消滅した場合には解雇も正当化し得る制度設計が必要なため)
  • では、なぜ誰も解決策を提示できないのか。理由は明確。
  • 厳しい財政状況、国も地方自治体も厳格な定員管理を余儀なくされている。
  • しかし新たな行政需要は増えるばかり。
  • 児童虐待、生活保護世帯の増加など、痛ましい事件や社会的課題が生じる。
  • と、マスコミや野党は行政の対応不足を問題視する。
  • 当然、国民も同調、行政は対応を迫られる。
  • この唯一の解決策として矛盾を一手に引き受けているのが、非正規公務員。
  • この問題は、公的サービスのコストに無頓着な国民自身がつくり出してる。
  • ――という自覚がまず必要になってくるって。
  • (一理あると思う。でも今の日本の非正規問題は酷すぎると思う)
  • (あと政府は汚職とか思いつきで税金を無駄にしすぎてると思う)
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