『ワルキューレの冒険 時の鍵伝説』は1986年ナムコより発売のファミコン・アクションRPG・レトロゲーム
「パケ絵=金髪三つ編みロング」「ドット絵=黒髪おかっぱ」のギャップにはびっくりだよね!
『ワルキューレの冒険 時の鍵伝説』の基本情報
- ジャンル:アクションRPG
- 発売元 :ナムコ
- 発売日 :1986年8月1日
『ワルキューレの冒険 時の鍵伝説』の対応機種
- ファミリーコンピュータ
- Nintendo Switch(ナムコットコレクション)
など。
『ワルキューレの冒険 時の鍵伝説』のストーリー
はるか昔、ここマーベルランドの人々は、無限の命を持っていました。人々はこの地にあふれ、飢えと争いで憎しみの日々が続きました。人々の心に悪魔が宿りついたのです。そんなあり様を見かねた神は、この地に大きな時計を築きました。そして全ての者に生まれそして去る“時”を決めたのです。神は、人々にその“時”を守ることを約束させると、大時計に“時の鍵”を差し込みました。そして人々にとりついた魔物達を時の狭間に追いやり二度と出てこれない様にしました。人々は限りある命がゆえに、哀れみといたわりを知り、仲良く暮らしました。マーベルランドに平和な日々が続きました。ところがある夜、死を恐れた男が、“時の鍵”を抜きとってしまったのです。すると針がくるくると回り、時代が逆流しだしました。そして、時の狭間においやられた悪の化身ゾウナが甦ってしまったのです。ゾウナは、“時の鍵”を手に入れ、時を思うがままに操りました。そして、マーベルランドのあちこちに、魔物達を放ったのです。魔物達は町や村を破壊し、人々のたましいを奪ってゾウナに捧げました。マーベルランドは、恐怖と絶望の闇に包まれました。人々の救いを求める声は天を舞いました。その声は、神の子“ワルキューレ”の胸に木霊しました。ついに、見かねたワルキューレは人間の姿に身を転じ、下界に降りたったのです。神と人とが、1つになり力を合せれば必ず悪の化身ゾウナを倒すことができると信じて……。その為に、あなたの知恵と勇気が必要です。ワルキューレとあなたの冒険が今、はじまったのです。
取扱説明書 <ものがたり> より
『ワルキューレの冒険 時の鍵伝説』のプレイ雑感
パケ絵のワルキューレめっちゃかわ凛々しい! ――って、思ったんだけど、ゲームのワルキューレと全然違う……黒髪て……おかっぱて……
やっぱみんなそこツッコむよね。調べてみたら『ワルキューレの冒険』の続編『ワルキューレの伝説』の外伝『ローザの冒険』のファンブックにパッケージのワルキューレのデザイナー冨士宏氏のインタビューがのってるらしく――
『ワルキューレの冒険」のときは、私はぜんぜん違う部署にいて、企画も私の知らないところで進んでいてそこからキャラクターのドット絵、つまりファミコンの画面に出ている絵ですよね、あれを渡されたんです。それをもとに、雑誌などの印刷媒体向けのソースキャラクターを書き起こしました。
『ワルキューレの伝説 外伝 ローザの冒険 ファンブック』p.74
――ってことらしいんだけど、ならなんでパケ絵のほうを金髪にしたのか……、正直謎は深まるばかり……
でも「ワルキューレといえば金髪」ってイメージあるし、ひょっとしてここから生まれたイメージなんだとしたら、それってなんかすごいよね!
たしかにね。だけど、先行していたドット絵のほうを金髪に直すのはスケジュール的に厳しかったんだとしても、パケ絵のほうを黒髪に直すのはできたんじゃないかなって思うよね
あえてこのままいったってことは、チェックした上のほうの人も「金髪のほうがなんかワルキューレっぽい」ってなったんじゃないかな? まさかチェックしないままリリース……なんてことはないだろうし、ね?
真相が気になるところだね。そんな『ワルキューレの冒険 時の鍵伝説』は、ナムコ初のアクションRPG。女神ワルキューレのデザインがプレイヤーたちの興味を惹き、女性キャラクター人気に火をつけたはじまり――いわゆるキャラゲーやギャルゲーの元祖とも評されることもあるレトロゲームだよ
まずゲーム開始直後に主人公ワルキューレの「血液型」「星座」「色」を決められるね。血液型は成長スピード、星座は初期パラメータが変わってくるから、ここにプレイヤーそれぞれのワルキューレの個性が生まれてきて、よりキャラに愛着が湧くシステムが秀逸!
本作には文字情報がほとんどない。ゆえに直感とひらめきによる行動が、アイテムを手に入れたりする――自らの道を切り開く結果につながる面白さがある。……と良い風にも言える
逆に言えば、ヒントなしで理不尽な謎解きに挑まされる無理ゲーと言えなくもなく――このあたりはゲームシステムも含めて『ドルアーガの塔』に似てるよね
とはいえ、現代の大作RPGとかは親切すぎて、ふと「やらされてる感」を感じるときもあるし、「甘やかされてるなぁ」って思うこともある
それを考えると『ワルキューレの冒険』は「ちゃんと自分で冒険してる感」あって、現代のプレイヤーには新鮮味があったりするかも?
まあ攻略サイトを見ないと、自力でのクリアはまず不可能な難易度だけど、ね
そういった意味でも現代向きのゲームなのかもよ? いまはインターネットで攻略情報も簡単に入手できるし!
そうだね。しかし『ワルキューレの冒険』はストーリーも意外としっかりしてるんだよね。レトロゲームって意外とストーリーがしっかりしてるの多い気がする今日この頃
それだけに、文字情報不足でゲーム中に物語が楽しめないのは残念――まあ、アクションゲームとしての面白さはそれでも充分あるんだけど!
「マーベルランドの人々は、無限の命を持っていました」ってちょっとうらやましく思ったんだよね
ずっとゲームできるじゃん! ――ってこと?
そそ。でもずっとずっとずーっとゲームやってたら、どんなにゲームが好きでもいずれは飽きるのかなって。飽きるっていうのはやっぱり退廃に通じてて、ひとも自分もどうでもよくなっちゃうような「心に悪魔が宿りつく」瞬間がやがては訪れるのかなぁって
限りがあるから人生もゲームも楽しめる! ――ってこと?
そんなとこ
……ふーむ。ピコピコしながらなんとなく深いこと考えていたんだね
なんとなくね
そんな『ワルキューレの冒険 時の鍵伝説』はニンテンドースイッチの『ナムコットコレクション』でも配信されてる、現代でも遊びやすいレトロゲーム!
最新のゲームに「やらされてる感」を感じてる人は、本作をプレイしてぜひ「自分自身の意思で冒険をしている気分」に浸ってみてほしいね
おしまい。
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