空き家バンクで家を手に入れることは本当にできるのか?

気になるコト
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空き家バンクで家を探しているんじゃが

いきなりだね。でも、うん、たしかに探しているね

それで最近、「本当に空き家バンクで家を手に入れることはできるのか?」疑問に思い始めているんだよね

……まぁねぇ、現状なかなか難しそうだよね

そう。そこで今回は「空き家バンクで家を手に入れることは現状なかなか難しそう」な件について、記録しておこうかなって思うの

なんか、いきなり結論出ちゃってる感じだけど……

……ま、まぁ経緯が気になる人もひょっとしたらいるかもしれないかもしれないってことで。まずは、私が求める家の条件を大公開しちゃおうかなー

私が求める家の条件

  1. インターネット環境
  2. 上下水道(トイレが汲み取りではない)
  3. 都市ガス(風呂がプロパンガスではない)
  4. スーパーが徒歩圏内

大公開ってほどのことでもないけど。4つなら割とシンプルって気がするんだけど、都市ガスは好条件になるのかな? プロパンはとにかく高いもんね。基本料金が高い!

私のこれまであたってみた感じだと、都市ガスの物件はないことはないんだけど、全体的にはやっぱり少ない印象かな。トイレも汲み取りが多い感じ。インターネットは島じゃなければ大体おっけー。スーパー徒歩圏内はまぁまぁある。さてそれでは、ここから実際に問い合わせをしたケースを実録していっちゃうよー

北海道 羽幌町の場合

日にち:2022年5月15-24日
対応 :
実現性:

ここはの対応は最初のレスポンスに2日かかって、その後3日ほど音沙汰がなく、こちらから連絡してようやく返信をもらえたんだな。遅れた理由は「出張のため」ってことだったけど、他に担当者いなかったのかね?

小さな町だと一人とか二人とか少人数で運営しているのかもしれないね。たしか、結果的には「所有者が高齢のためインターネット環境がなく、メールでのやりとりは無理」って回答で諦めたんだっけ

うん。「HPで募集しといてインターネットでの対応ができないってどゆこと!?」って思ったんだけど、田舎の方ではインターネット掲載も新聞やチラシの感覚で使っている感じなのかも

実現性が☆3つはどうなの?

正直、判断がつかないから中間評価的な。でも、電話と現地対応ができるなら、ハードルが高い分、申し込みは少なそうだったし、実現性は意外に高かったのかとも考えてる

福島県 南会津町の場合

日にち:2022年5月26日-6月01日
対応 :
実現性:

ここはレスポンスは悪くなかったんだけど、登録の書類を郵送でしか受け付けておらず……。ただし、契約のやりとりには不動産会社が仲介に入ってくれるそうで、仲介手数料はかかるものの「所有者がご高齢のためメールでのやりとりができない」っていう心配はなさそうだったな

ここも実現性は☆3つだけど、どんな感じだったの?

「交渉の順番が早い者勝ち」って感じで、すでに登録している人が断然有利っぽく、郵送のやりとりをしている間に交渉開始の連絡が入る恐れがあって、新規登録者には不利っぽい。だから、物件の人気具合によっては実現の可能性を感じさせるところがあったんだけど……まぁ「私が求めている家の条件って割と好条件なのかも……」ってここら辺りで気がつき始めたり

ふ~む。それで結局ここはどうなったの?

積雪の多さに断念。南会津町は2~3mの積雪があるらしいから、移住希望者はまじ注意が必要かも。それからこの物件は徒歩圏内にあるっていうスーパーがどうやら個人商店らしく、それも諦めた理由の一つだね

北海道 秩父別町の場合

日にち:2022年5月30日-6月01日
対応 :
実現性:

ここは評価するほどのやりとりがなかったな。つまりはお問い合わせをした翌日に「所有者の方より契約者が決まりました」との連絡を受けた――ってことなんだけど

はやっ!?

掲載からそんなに日にちは経っていなかったように記憶しているんだけど、私がこれまで経験してきた感じだと人気の物件はホント1日とか数日で「商談中」あるいは「決まりました」のご連絡。この辺りから「どうやら好条件の物件を空き家バンクで手に入れるのはかなり難しいぞ」と思い始めたんだな

北海道 砂川市の場合

日にち:2022年6月01日-6月02日
対応 :
実現性:

ここも秩父別町の場合と同様。お問い合わせの翌々日には「他の方と成約が決まりそう」との連絡を受けた

やっぱり好条件の物件は決まるの早いんだね……ところで、北海道多くない?

ね。じつは当初、北海道への移住に妙な憧れを抱いていた時期が私にもありました。今では「やっぱ雪とか寒さとか、距離的にも厳しいよな……」と考えを改めるに至っているけど

三重県 津市港町の場合

日にち:2022年6月09日
対応 :
実現性:

あれ? ここは対応も実現性も「☆なし」って……?

ここはね。お問い合わせしてもその返答さえなかったんだよね

うわー、まさにお役所仕事って感じ

まったく連絡をくれなかったのは私の現在までの経験のなかじゃここだけだけど、全体的に対応を受けて感じたのはまさにその「お役所仕事」って感じなんだよね。まぁ「頑張ったところで利益がないから」って気持ちはわかるんだけど、この対応を受けては「もう本当に空き家バンクで家を手に入れるのは無理かも……」って諦めさえ覚える気持ちにさせられたっけなぁ……

富山県 滑川市の場合

日にち:2022年9月26日-9月27日
対応 :
実現性:

おお! ここにきてついに対応が☆4つ!?

滑川市の担当者さんはレスポンスもよく、物腰も柔らかで、仲介業者が間をとりもちメール対応も万全、登録の書類もメール送付ができて、とても好印象だった。その前の津市港町が返信さえなかったからね、その対応の良さが比較的に際立っていた感もあるんだけど

でも、実現性が☆1ということは……

そう、ここも翌日に「不動産業者から売買が成約した」とのお知らせ。この物件は本当によかったんだけどなぁ。良い物件はホント売れるのが早い。――とはいえ、担当者さんの丁寧な対応には今でも感謝しているよ

長崎県 長崎市八景町の場合

日にち:2022年12月24日-2023年01月20日
対応 :
実現性:

う~ん、ここも対応、実現性ともに☆1つって低評価。いったい何があったん?

ここはね、最初のレスポンスは早く、登録書類のメール送付も可だったんだけど「空き家バンクのシステム的に大きな問題」を感じさせるところだったな。「空き家バンクのシステムが自治体によってかなり違っている」ことにはこの頃すでに気づいていたんだけど、ここは登録後に所有者さんと繋いでもらえるわけじゃなくて、まず「ながさき移住ウェルカムプラザ」が主催する内覧会に参加しなくちゃいけないんだって

まぁ内覧はだいじだよね?

それはわかっているんだけど、いや遠方に住んでたら内覧行くにも当然費用と時間がかかるわけでしょ。しかも、これ内覧会だからね。物件は一つなのに複数人で内覧して、しかもその後は所有者さんが商談先を選ぶんだって。内覧に行ってもその費用と時間はムダになるリスクが極めて高いシステム。はっきり言って「ながさき移住ウェルカム」と言いながら、遠方からの移住希望者に対してはウェルカムしてないこの感じ

う~ん、たしかに遠方からの移住希望者には不平等に感じられるかも。電車や車で行ける距離なら諦めがつくけど、飛行機乗ってとなるとそう簡単には言えないよね。まだ「交渉権は早い者勝ち」ってシステムの方が良心的に思っちゃう

正直、これまで登録後は「所有者の方との直接交渉型」「仲介業者との間接交渉型」ってパターンは多々あったんだけど、登録後に繋ぎもなく、所有者の方とお話もさせてもらえず、詳細な情報も「内覧会時に直接お聞きください」って――これ申し込みを躊躇してしまうのは私だけ?

感じ方には個人差があるとはいえ、どうなんだろうね?

しかも年末年始を挟んだとはいえ、お問い合わせの返信に一か月近く経て、さらにこちらから連絡を入れてようやくって。しかもそのことに対して一言の謝罪の言葉もないって。その上、結果的に「所有者の方が私どもと並行して不動産事業者に売却を依頼していたとの事でそちらで決まった相手と商談に入った」って。これ仮定の話になっちゃうけど、じゃあ内覧会が終わった後に不動産業者に売却依頼していた相手と商談に入り、せっかく内覧に来てくれた人たちは全員ごめんなさい――ってリスクもあったってことでしょ? もちろんそうなるとは限らないんだけど、でもこの話を聞くに「物件の所有者にとって不動産業者が本命で、空き家バンクはそっちで売れなかったときの保険」と思われたってしょーがなくない? 正直、ここの空き家バンクシステムは根本的に欠陥があると考えるのは私だけなのかな?

う~ん、怒ってるねぇ

直近だったためか、とくにね。これは邪推かもしれないけど、おそらくここの空き家バンクは「市の観光促進」「人寄せ」とかなり深く結びつけているんじゃなかろーか。登録しても所有者の方とお話さえさせてもらえず、何の詳細情報も得られぬまま、いきなり複数人での内覧会への参加必須のご案内。内覧会へ参加しないなら所有者の方との繋ぎもなし。しかも内覧後の譲渡先選択権は所有者の方の一存によるって。明らかに空き家をエサにして市への来訪者数を稼ごうとしてるじゃん――って、想像しちゃうのは私だけなのかな?

香川県 さぬき市の場合

日にち:2023年4月03日
対応 :
実現性:

ここも、対応も実現性も「☆なし」ってことは……

お問い合わせしても回答なし。ここの空き家バンクのHP『かがわ移住ポータルサイト かがわ暮(ぐ)らし』は他と比較しても載ってる情報が少なすぎて、回答がないことにはホント検討もままならないのに……。住所情報なんかは「所有者さんのプライバシー保護」や「物件への悪戯を防ぐため」って理由で分からんこともないんだけど、それなら「連絡はしっかりしてほしい」と思ってしまう。空き家バンク全体的に見て「情報が欲しけりゃまず登録しろ」って仕様も不便極まりなく、申請しても先方が事務手続きをしている間に「他と交渉開始しました、掲載中止しました」ばっかり。実績づくりのために登録者数稼ぎでもしているんだろうか……? 妙な疑いを抱いてしまう。正直、空き家バンクは運営方法を抜本的に見直してほしい。てか、香川県 政策部 地域活力推進課さんにはまず回答をしっかりとお願いしたい。そして、今回の物件は仲介不動産業者への連絡が可能だったので、『不動産ニュースかがわ』というサイトを通じて『(有)佐藤建築』さんにも並行してお問い合わせしていたのだけれど、そちらからも返信はなし。こういうことがあると、「香川県って住みにくいところなのかなぁ……」思わずにはいられない。

う~ん、やっぱり現状、空き家バンクで家を手に入れるのは難しそうね……

とりあえず現在までの結論

  • 現状の実感ではかなりキビシイ
  • まず何をおいても登録が必須(登録しないと情報さえもらえない)
  • 空き家バンクは自治体によって運営の中身にかなり違いがある
  • 基本的にお役所仕事である
  • 田舎の場合、書類・所有者とのやりとりがメールでできない恐れがある
  • 空き家バンクは物件所有者にとってただの保険でしかない恐れがある

――とはいえ、これはあくまで私たちが求める家の条件での話であって、必ずしも好条件とは言えない物件なら、また話が違うかもしれないよね

じつは「家いちば」さんとか民間のサイトにもお問い合わせをしたことがあるんだけど、こっちはまだ利益が絡んでいるためか実現性は空き家バンクよりも高そうに感じたな。ただし情報の開示が完全所有者任せになっているみたいで、上下水道やガスなど設備、固定資産税評価額・年間固定資産税額も、必要な情報が載っていないことが多く、取得を判断するためにはまずサイトを介して所有者の方に話を聞かなくちゃいけないところは、空き家バンクとさほど変わらない印象を受けたな

まぁ、引き続き探してみて、またここに記事を追加していけば、まったくの時間のムダにはならないんじゃないかな。ひょっとしたら当記事を参考にしてくれる人だっているかもしれないかもだし!

そうね、引き続き頑張ってみますか

おしまい。

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