『よむかも』な本の基本情報
- 著者 :松尾理也
- 出版社 :創元社
- 定価 :4200円+税
- 発売日 :2021年7月16日
- 単行本 :408ページ
- ISBN-10:4422202979
- ISBN-13:978-4422202976
『よむかも』な本のポイント
- きれいごとだけじゃやってられないのもわかる。
- でも理想の姿だって見せてほしいよ。
- そのバランスが難しいよね、たぶん。
『よむかも』な本のレビュー
- 『大阪時事新報の研究:「関西ジャーナリズム」と福澤精神』よむかも。
- 社会に警告や教えを示してくれる新聞――
- その凋落が語られるようになって久しい。
- 米国の例、2021年7月のギャラップ調査で「新聞を信頼している」人は21%。
- 日本でも同様に今、新聞に対する不信感は増しているのだろう。
- この本は「大阪時事新報」の没落の経緯を検証――
- 現在のジャーナリズムが直面する危機の本質を明らかにする試み。
- 1882(明治15)年に福澤諭吉が啓蒙思想を広げる目的で創刊した「時事新報」
- その姉妹版が「大阪時事新報」だ。
- そんな「大阪時事新報」はなぜ敗北したのか?
- いわゆる関西ジャーナリズムといえば日本のジャーナリズムの原点である。
- 朝日も毎日も産経も、大阪で生まれた反権力を標榜する大衆紙だった。
- 関西では政治議論に興味のない大衆を相手にしなければ成功はない。
- 高級紙である「時事新報」の関西進出が苦戦するのは明らかだった。
- 実際そうなった。
- そして、生き残るために苦し紛れの工夫や方便、開き直りの経営を行った。
- 結果、同紙が掲げる「理想主義」は色あせていったのである。
- そして現代、消費税の軽減税率獲得になりふり構わなかった現代の新聞よ。
- まさに貧すれば鈍するが見て取れるではないか。
- このままでは衰退は必至……。
- この本は、そんな現代の新聞に希望を見い出そうとしている。
- ――権威を退ける実学重視の福澤精神。
- ――記者の大きな裁量と闊達さ。
- ――庶民目線を特徴とした関西ジャーナリズム。
- これらには「精神的な共通項」があるという。
- ジャーナリズムの中央集権化、ヒエラルキーの構築――
- その共通項を再認識すれば、これらを排除することができるのでは。
- もってジャーナリズムの基本に立ち返ることができるのではないか。
- 元産経新聞記者である著者の考察は、経験に基づいてて説得力がある。
- 記者時代のエピソードなども興味深く、一般の読者でも読みやすいよ。
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