貧困・介護・育児の政治:ベーシックアセットの福祉国家へ

社会・政治
  • 『貧困・介護・育児の政治:ベーシックアセットの福祉国家へ』よむかも。
  • 著者:宮本太郎 出版社:朝日新聞出版
  • 定価:1700円+税 発売日:2021年4月9日 単行本:344ページ
  • ISBN-10:4022631066 ISBN-13:978-4022631060
  • 新しい生活困難者の支援急務! そのためにベーシックアセットでしょ!
  • (――って感じ? てかベーシックアセットとは何ぞや?)
  • 産まれたときに一人頭数千万円のアセット(資産)を支給する。
  • それを元手に生活(人生)を設計していく。その代わり税金はくそ高い。
  • けど、食料、エネルギー、住居などは基本的にフリーになる。
  • 日本はとにかくムダが多い。
  • いっぱい空き家あんのに、バンバン新築が建つし。
  • 食べ物だってめっちゃ余ってんのに、みんな働いてそれ買ってるし。
  • そのうち産業のAI化、ロボット化で多くの人が働かなくてよくなる。
  • ほら、ベーシックアセットでしょ!? いいね、ベーシックアセット!
  • (――みたいな、調べたところ。たぶん極端な話になってるかもだけど)
  • この本は、制度はそんなに悪くないのに、なぜ福祉は停滞するのか?
  • 今後の「ベーシックアセットの福祉国家へ」の可能性を示すって。
  • 日本型生活保障は「雇用中心」だけど時代の変化に対応できなくなった。
  • 子育て支援制度、税と社会保障の一体化、生活困窮者自立支援制度――
  • 制度そのものは悪くない。でも新自由主義がその行く手を阻んでるって。
  • 制度ができても、運用する段になると最優先は効率化……。
  • 介護保険なら株式会社が参入して保険料はアップする……。
  • 財政困難からの制度不信からの行政の機能不全……って悪循環になってる。
  • このままでは、ますます家族負担が増える(8050問題やヤングケアラー問題)
  • 新しい生活困難層も発生する(福祉から排除された非正規労働者が急増中)
  • だから、ベーシックアセット! そして大切なのは、自己肯定感!
  • 国がサービス提供と現金給付をする。
  • 受給者はそれを生かして社会参加し幸福を追求する。
  • そこには幸福のために大切な自己肯定感を高めるコニュニティーができる。
  • (って、ベーシックアセットなんかよくね?)
  • (良いことばっかり取り上げてるからかな?)
  • (逆に否定的な本も読みたいかも)

【追記】

  • この本は、貧困、介護、育児を1冊で。
  • 30年、この三分野で大きな福祉改革が進められてきたはずだ。
  • にもかかわらず、なぜ行き詰まるのか。どう仕切り直すのか。
  • これが、この本の基本テーマである。
  • 割かしうまくいってた介護保険が貧困拡大で回らなくなった。
  • 育児支援も低所得世帯に届かない。
  • 三つの改革は普通バラバラに扱われるけど、一緒に捉えるといろいろ見える。
  • 介護は当事者になる人の数が多い。介護保険も先行制度がなかった。
  • そのため市民運動が力を発揮して、社会保険にできた。
  • コロナ禍もあって一際厳しい状況になってるのが貧困。
  • 生活困窮者自立支援制度などには可能性がある。
  • この本は、その可能性を引き出し、道筋を示す。
  • 近年の日本の状況を「磁力としての新自由主義」と独自の概念で説明する。
  • 欧米のように価値信条がない、日本の新自由主義。
  • 国民は税や制度を信用しない、国は膨大な債務を抱えている。
  • そんな中で、財源が確保できず、ずるずると新自由主義的になっている。
  • これは、三分野の制度設計では想定外の事態といえる。
  • 北欧の経験は、この状況から脱却する良き事例になる。
  • 北欧は国民に大きく負担はしてもらう。けど、しっかりサービスで返す。
  • 国民が自助でがんばれ、って日本よりもはるかに老若男女が活躍できる。
  • この点を見習うべきである。
  • 近年の北欧では、あくまで公的財源に基づきながらも準市場化が進んでいる。
  • 利用者の選択を重視する点が日本の福祉改革とも重なり、注目すべきである。
  • 制度を作るのは政治、政治を作るのは市民との意識も北欧では根づいている。
  • スウェーデンでは、小学校の先生が議員を招いて子供たちに模擬投票させる。
  • 以上のような分析を経て「ベーシックアセット」という考え方を紹介する。
  • 「アセット」の意味は多義的である。
  • ここでは憲法25条の「健康で文化的な最低限度の生活」を考えればいい。
  • ベーシックインカムだけでも、ベーシックサービスだけでも実現しない。
  • 人々がしっかりコミュニティーとつながり生活を営む。
  • そのために必要な「公的給付を選べる条件」が大事だ。
  • 準市場のしくみもその一部と考えたい。
  • ベーシックアセットは、その条件を保障するしくみだ。
  • 大きなビジョンで福祉政治を仕切り直す時がきている。
  • (前回書いたアセットはやっぱちょっと極端すぎたっぽいね)
  • (まあ多義的だから無問題か?)
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