複眼人

文学・評論
  • 『複眼人』よむかも。
  • 著者:呉明益 翻訳:小栗山智 出版社:KADOKAWA
  • 定価:2200円+税 発売日:2021年4月5日 単行本:368ページ
  • ISBN-10:4041063264 ISBN-13:978-4041063262
  • 台湾現代文学っていうね。大きなスケールに、深い思索があるっていうね。
  • 近未来の台湾を舞台に、ふたつの物語が交互に進行する、連作群像劇。
  • 一つは太平洋の孤島、ワヨワヨ島に住む少年、アトレの物語。
  • ワヨワヨ島の人々は文字を持たず、自然とともに暮らす。
  • そこにはある掟が存在する。次男は生きられぬ。
  • 十五歳くらいになるとアトレは島を追放される。
  • 自分で作った草舟に乗って海へと出る。恋人ウルシュラを残して。
  • 雨が降って船は沈む。アトレはある島に漂着する。
  • それはゴミでできた島だった。
  • もう一つは台湾東岸に住むアリスの物語。
  • アリスは文学を研究する大学教授だ。
  • 若い頃、旅先でデンマーク人のトムと知り合い、二人は台湾で暮らし始める。
  • やがて息子のトトが生まれる。
  • トムは登山に夢中で、成長したトトと一緒に山に入るようになる。
  • そしてある日、二人とも帰らなかった。
  • アリスは猫のオハヨとともに、トムと建てた海辺の家で二人を待ち続ける。
  • 気候変動による海面上昇で家は海水に浸食されている。
  • アリスの心も疲弊している。
  • アトレとアリス。二人はまったく別の次元を生きているかに思える。
  • が、やがて二つの物語はつながる。
  • 両者をつなげるのは、気候変動、開発・自然破壊、海洋汚染、ゴミ問題――
  • 多元的視点で紡がれる未曾有の物語だって。
  • (台湾文学に注目したのはじめてかも。雰囲気がとってもいいらしいね)
  • (でも面白いかは両論ある。内容が難解であるためらしい)
  • (難しいって言われると読みたくなる)
  • (そして大抵、難しい……って言って終わる)
複眼人
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