『よむかも』な本の基本情報
- 著者 :氷室冴子
- 出版社 :筑摩書房
- 定価 :700円+税
- 発売日 :2021年7月12日
- 文庫 :224ページ
- ISBN-10:448043755X
- ISBN-13:978-4480437556
『よむかも』な本のポイント
- 30年の時を経てなお変わらないっていろんな意味ですごい気がするよね。
『よむかも』な本のレビュー
- 『新版 いっぱしの女』よむかも。
- 著者の氷室冴子さんはコバルト文庫で一世を風靡した人気作家。
- そんな彼女の30代の頃のエッセー。
- 1992年に出版されたエッセーの新版が出るって画期的な気する。
- フェミニズムへの関心の高まりが理由なんやろか。
- 「女」だからって何だっつーの。
- ――って帯に。
- たしかに最近そー言いたくなること多いよね。
- 当時はもっとそーだったんかな。
- 30歳を過ぎた独身女性に結婚を強いるムード。
- 少女小説の書き手を一段低く見る風潮。
- そうした有象無象の差別を氷室さんは鮮やかに跳ね返す。
- 自身に対するズレたインタビュー記事に。
- 「アタマ悪いんじゃないか」
- 海外ツアーでいっしょになった口うるさい金持ち専業主婦っぽい婦人に。
- 「私、学校を出てから十年間、ひとりで稼いで食べてきましたの」
- そーだそーだ? そーだそーだ!
- そんな中、この本の真骨頂は随所にちりばめられた作品批評。
- バーブラ・ストライサンド主演『追憶』を見て。
- 「強い女は人生に勝つけれど恋において敗れる」ってどうなん?
- 黒人女性の戦いを描いた『カラー・パープル』を評価できない映画評論に。
- 「そこに欠けているのは想像力――夢を見る力だ」
- キング牧師の演説に共感して。
- 「私は鋭い批判を理解はしても、感動はしない」
- 「私は夢によってしか感動しない」
- 「そうして、感動によってしか動かない」
- 2008年、氷室さんは51歳でこの世を去る。
- けれど、言葉が残ってる。
新版 いっぱしの女 (ちくま文庫)
時を経てなお生きる言葉のひとつひとつが、呼吸を楽にしてくれる――。大人気小説家・氷室冴子の名作エッセイ、待望の復刊! 解説 町田そのこ==あなた、やっぱり処女なんでしょ──。「少女小説家」は嘲笑された。『なんて素敵にジャパネスク』『クララ白...
コメントする?