ロング・アフタヌーン

文学・評論

『よむかも』な本の基本情報

  • 著者      :葉真中顕
  • 出版社   :中央公論新社
  • 定価      :1650円+税
  • 発売日   :2022年3月9日
  • 単行本   :304ページ
  • ISBN-10:4120055116
  • ISBN-13:978-4120055119

『よむかも』な本のポイント

  • ただただ素直にあらすじに惹かれて。
  • 逆に誰か読んだ人におすすめしてほしいこの感じ。
  • ただし、おすすめするのが難しそうな気がするこの感じ。
  • 要するに「読め」ってなりそうな気がするこの感じ。

『よむかも』な本のレビュー

  • 『ロング・アフタヌーン』よむかも。
  • まずは、巻頭に掲載されてる短篇「犬を飼う」(作中作)
  • 主人公の少女は、前の飼い主に虐待されていた犬を引き取る、可愛がる。
  • 微笑ましい話。しかし読み進めていくうちに「あれ、これって近未来の話?」
  • やがて、ぎょっとする真相が明かされるって話。
  • そして本編へ。
  • この短篇の書き手である志村多恵と、編集者の葛城梨帆の物語。
  • かつて「犬を飼う」で短篇の新人賞に応募するも落選した多恵。
  • 七年ぶりに長篇を書き、応募当時自分に声をかけてくれた梨帆に送った。
  • タイトルは「長い午後」
  • 子育てを終え、定年退職した横暴な夫に尽くすだけの日々を送る「私」
  • もう人生を終えてしまいたい。
  • そんな折、一人の友人と再会。やがて小説を書き始める――。
  • どうやら多恵の私小説であるらしい。
  • そこに盛り込まれているのは現代女性に対するさまざまな抑圧だ。
  • 年下の女性である梨帆にとってもよく分かる話だ。
  • 編集者としての葛藤、過去の離婚経験――複雑な思いを抱えている。
  • 読み進めながら、梨帆は一度も会ったことがない多恵に心寄り添わせていく。
  • だがしかし。「長い午後」の終盤には、意外な告白が……。
  • 小説内小説の使い方がなんとも巧みなミステリーだって。
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