コロナ対策禍の国と自治体:災害行政の迷走と閉塞

社会・政治
  • 『コロナ対策禍の国と自治体:災害行政の迷走と閉塞』よむかも。
  • 著者:金井利之 出版社:筑摩書房
  • 定価:940円+税 発売日:2021年5月8日 新書:320ページ
  • ISBN-10:4480074031 ISBN-13:978-4480074034
  • コロナ対策禍とは、コロナ対策が社会や経済にダメージをもたらすこと。
  • なぜ日本の行政はコロナ禍のような災害対策で迷走しちゃうんだろうね?
  • この本は、そのメカニズムを緻密に分析、非常時の権力集中に警鐘を鳴らす。
  • コロナ対策禍は「サイトカインストーム」(免疫暴走)であるという。
  • 本来は、ウイルスに対抗して健康を取り戻すための免疫機能が暴走。
  • 逆に人の生命や健康を害してしまうことに例える。
  • 一種のパニック状態のなか、行政が良かれと思ってやった対策。
  • それが結果的に悪影響を及ぼしてる。最も典型的なのは経済との関係と説く。
  • 感染症対策で営業制限・外出自粛にしたら、あっという間に景気は悪化。
  • 2020年の4月から6月期の実質GDPは年率換算で27.8%減。
  • これはもう人災としか言いようがないって。
  • (でも、これは仕方ないような気もするね。何らかの対策は必要じゃんね?)
  • コロナに限らず、日本の行政は「先例のない対応」が苦手。
  • 最初のうちは「大丈夫でしょ」って正常化バイアスと「後で責任とりたくねー」
  • そんで、後手後手。それを批判されると、慌てて先手先手で逆ブレを起こす。
  • コロナ禍 → コロナ対策 → コロナ対策禍 → コロナ対策禍・禍 → ……
  • 無限ループ突入。社会全体が暗闇の中で右往左往、疲れ果ててしまう。
  • コロナ禍のような危機が訪れると権力の集中が起きる。
  • 「政府が強力なリーダーシップを発揮すべき」
  • 「対策がうまくいかないのは政府に権力が足りないから」
  • それらは単なる幻想にすぎない。
  • 本当に大事なのは「的確な判断ができるか否か」
  • それができるリーダーなら、権力集中なくとも人は納得してついていく。
  • しかして1990年代から、内閣機能強化や官邸主導など――
  • 「権力を集中させれば問題は解決する!」
  • そんな幻想が日本を覆っているという。
  • (そうかな? それって権力者の間でだけじゃね?)
  • 思いつきの判断をする為政者に権力を集中させたらコロナ対策禍が起きる。
  • 一連の緊急事態宣言や自粛要請では「法的な根拠」も議論を呼んでる。
  • 行政はよく何かをやらないことの責任逃れに「法的根拠がない」って言う。
  • でも「一生懸命やってます」アピールのためには法的根拠などガン無視する。
  • 「学校の一斉休校」とか「午後8時以降は看板、ネオンの消灯を」とかね。
  • それなのに「法的根拠がないから特措法を改正しまーす」とか言い出す。
  • こうしてなされる「権力の集中」が政府と自治体の関係も歪めている。
  • ワクチン接種をめぐる混乱もまさにそう。
  • もっと早くから計画すべきだったのに、五輪目前に迫ってから。
  • 「7月31日までに高齢者の接種を終わらせる」って……
  • 逆算すると一日100万回打たないと間に合わないよね。
  • 以前の自治体なら「もう少し時間をかけて進めたい」とか言えたはず。
  • 今そんなことを言うと、自治体は冷遇され、官僚は飛ばされかねない。
  • 机上の空論が政府から自治体に降りてきても、自治体は無批判にそれに従う。
  • 一方で、政府への権力集中に反発する自治体の首長たち。
  • その「強力なリーダーシップ」に過度な期待が集まりがち。
  • しかしそれも結局はミニ官邸にすぎない。
  • 思いつきの指示で現場や事業者や住民を疲弊させてる。
  • 本当に必要なものは、為政者の「やったふり」アピールや権力集中じゃない。
  • 「現場の実情に即し、可能な範囲でやれることをやる」ってこと。
  • 現場を混乱させるだけの政治家は必要ない。
  • そうした政治家に期待してはいけない。
  • 結果として自分たちの首を絞めることになるのだから。
  • (内容は興味深いけど専門用語や独特な言い回しが理解の妨げにって評価も)
  • (権力集中がダメなのはわかったけど……)
  • (一般の人は誰も権力集中なんて求めてないよね、たぶん)
  • (それとも、強いリーダーシップを求める声がそうなっちゃってるって話?)
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