アルカリ色のくも:宮沢賢治の青春短歌を読む

文学・評論

『よむかも』な本の基本情報

  • 著者      :佐藤通雅
  • 出版社   :NHK出版
  • 定価      :1600円+税
  • 発売日   :2021年2月20日
  • 単行本   :320ページ
  • ISBN-10:4140162805
  • ISBN-13:978-4140162804

『よむかも』な本のポイント

  • 銀河鉄道の夜とか注文の多い料理店とか。
  • 虔十公園林とかフランドン農学校の豚とか。
  • やまなしとかタネリはたしかにいちにち噛んでいたようだったとか。
  • あと60個くらい続くくらいいろいろと好き。
  • だけど短歌は全然知らないな。

『よむかも』な本のレビュー

  • 『アルカリ色のくも:宮沢賢治の青春短歌を読む』よむかも。
  • この本は、若き日の宮沢賢治が綴った短歌の数々。
  • 中学時代、高等農林学校時代、卒業後など分けて紹介されているんだって。
  • 宮沢賢治は「オーソドックスな短歌の作り方」って観点からは異端。
  • 技術的にはとくにうまいってわけじゃない。
  • だから、この本は短歌入門書って感じじゃない。
  • でもちょっと一息つくのに読みたい。そんな短歌初心者にはいい感じ。
  • のちに『銀河鉄道の夜』『セロ弾きのゴーシュ』などの名作を残す宮沢賢治。
  • 生来のイマジネーションと少年らしい繊細な感性と。
  • 文学的効果とか狙ってない、ひたすら感情を吐き出す器としての歌がある。
  • この際、表現法云々は置いといて、純粋に共感すればいいじゃんねって。
  • それぞれの作品が書かれた当時の賢治の状況なども詳しく解説されてる。
  • そのおかげで、前知識とかはそんなにいらない嬉しい配慮。
  • そして一部の作品については二人の歌人が別々に分析・解説してる点。
  • 同じ歌でも、二人の感想がずいぶん違うこともあって――
  • とならば、私の感じ方があっても全然いいわけで。
  • 正しい読み方なんてない。そこが気楽でいいところ。
  • 短いからこそ何でもない風景に見出されし欠片たち。
  • 同じ言葉でも漢字で書くか、ひらがなで書くか。
  • 五七五七七を何行に分けるか。
  • 視覚的にも楽しめる短歌の魅力が伝わってくる。
  • (ただし「難しい漢字にはルビがあればなおよかった」って声も)
  • ホッと一息つきたいとき、当てずっぽに開いて読むべし読むべし。
  • そこにあるのは、見えない未来への絶望とか焦燥感とか。
  • 自然への共感とか好きなことやってるときの充実感とか。
  • 一人の少年のいろんな等身大の想いがあふれてて。
  • 寂しいときとかに読むとちょっとだけ寂しさがまぎれるみたいな。
  • 長く魂の支柱になってくれるかもしれない、そんな一冊。
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