ドラゴンクエストIV 導かれし者たち【ファミコン】、ドラクエ史上一番つらい終わり方だけど面白いレトロゲーム!

レトロゲームがおもしろい
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『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』は1990年、エニックスより発売のファミコン・ロールプレイング・レトロゲーム。エンディングがドラクエ史上一番つらい終わり方だと話題に

描写に限界があるファミコンだけど、想像が膨らんで逆に面白い!

『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』の基本情報

  • ジャンル:ロールプレイングゲーム
  • 発売元 :エニックス
  • 発売日 :1990年2月11日

『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』の対応機種

  • ファミリーコンピュータ
  • PlayStation
  • ニンテンドーDS
  • iOS、Android

など。

『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』のストーリー

第一章 王宮の戦士たち

バトランド王国の国王は、王宮戦士たちにイムルの村で頻発している子どもの失踪事件の解決を命じた。王宮戦士のひとりライアンも調査のためイムルの村へ向かう。

子どもたちの秘密の遊び場となっている古井戸へ赴いたライアン。そこには子どもたちが遊んでいたという不思議な靴があった。ライアンが靴を履くと、湖の孤島に立つ塔へ飛ばされた。塔の地下室には失踪した子供たちが囚われていた。

事件の黒幕は「ピサロの手先」と名乗る魔物だった。魔物は、将来の脅威となるだろう勇者の資質を持つ子どもを見つけ出して始末するため、空飛ぶ靴を利用して今回の事件を引き起こしたのだ。

ピサロの手先を倒し子どもたちを救出したライアンは、いまだ見ぬ幼い勇者を探し出して守ることを決意し、旅立つのだった。

第二章 おてんば姫の冒険

サントハイムのアリーナは武術の才に恵まれたおてんば姫。いつも父王に「腕試しの冒険に出たい」と言っているのに、聞き入れてもらえない。そんなある日、ついにアリーナは城を抜け出す。彼女の身を案じた神官クリフトと世話役の魔法使いブライは、そのお供をすることになった。

アリーナ姫一行は行く先々で人助けをすることになる。旅の途中で、アリーナの父、サントハイム王の声が失われたと知らせを聞く。アリーナたちは秘薬を手に入れ、王の声を取り戻した。

声を回復した王は、最近よく見るようになった夢について語る。「地獄の帝王が地の底から甦り、世界を滅ぼす……」その話を大臣にしようとした瞬間、王の声は失われたのだ。夢の内容に言い知れぬ不安を抱いたサントハイム王は、アリーナ姫の旅立ちを認め、世界をよく見てくるよう告げる。

隣国のエンドールでは武術大会が開かれようとしていた。優勝者にはモニカ姫との結婚が約束されていたが、姫はそれを望まず、エンドール王も自身の軽率さを悔いていた。

女性が優勝すれば結婚の約束は無効になる。アリーナは二人から「武術大会に出て優勝してほしい」と頼まれ、決勝まで勝ち進む。が、決勝戦の相手である「デスピサロ」を名乗る選手は姿を消し棄権扱いとなる。こうして優勝はアリーナに決まった。

消化不良の優勝……何か腑に落ちないもやもやを抱えながら、サントハイム城へ帰還したアリーナ姫。しかし父王をはじめ、城内の人々は忽然と姿を消していた。この謎を解くため、アリーナたちは再び旅に出るのだった。

第三章 武器屋トルネコ

レイクナバの町で妻子とともに暮らすトルネコは、町の武器屋で日雇い商人として働いていたが、「世界一の武器屋になる」という大望を抱き旅に出る。

商人の憧れの財宝・鉄の金庫を手に入れ、ボンモールの王子リックとエンドールの姫モニカの仲を取り持ち、両国間で起ころうとしていた戦争の回避に貢献、その褒美としてエンドールでの出店を許される。

ついに自分の店を持ったトルネコ。しかし彼の夢は「すべての武器を手に入れて世界一の武器屋になる」こと。仕入れの最中、手にした者を天空へと導く天空の剣の噂を聞くと、その剣を探すため再び旅に出る決意を固める。

トルネコは隣国ブランカへのトンネル掘削に資金を提供した。そしてまだ見ぬ伝説の武器を求めて再び旅に出るのだった。

第四章 モンバーバラの姉妹

ジプシーの姉妹マーニャとミネアの父親エドガンは高名な錬金術師だった。そんな父はある日、弟子のバルサックに殺害され「進化の秘法」という研究を奪われてしまう。姉妹は父の仇を討つため、一番弟子だったオーリンとともにバルザックを探す旅に出る。

キングレオの王が替わり、新たな王は錬金術の実験をしているらしい……噂を聞いた姉妹とオーリンはキングレオの城を訪れるが、王は不在だった。唯一王の居場所を知っているという大臣から居場所を聞き出す。

王の隠し部屋に潜入すると、そこにいたのは父の仇バルザックだった。バルザックは「進化の秘法」で魔物に姿を変え、三人に襲いかかる。マーニャ、ミネア、オーリンはバルザックを追い詰めるも、魔物の姿をした真の王・キングレオが現れ、その強大な力の前に圧倒される。

投獄された姉妹とオーリンは、牢で同じく幽閉されていた前キングレオ王に出会う。前王は、現王(息子)の暴走を止められなかったことを悔い、エンドール行き定期船の乗船券を託して三人を脱獄させた。

脱走の最中、追っ手を食い止めるためオーリンが犠牲となり命を落とす。マーニャとミネアの姉妹は失意と復讐を胸に船で大陸を離れ、エンドールへと旅立つのだった。

第五章 導かれし者たち

勇者は自分の素性を知らないままに、ブランカ北の山奥の村で匿われて平穏に暮らしていた。しかしある日、ついに村はデスピサロ率いる魔物の大群に襲われる。村人は全滅。勇者は幼なじみのシンシアの機転でひとり生き残り、デスピサロの名だけを頼りに、あてもなく村を出た。

エンドールで占いをしていたミネアは勇者を見出し、カジノで豪遊する姉のマーニャと合流する。ミネアによれば、魔物に立ち向かうために導かれた仲間が8人いるという。勇者は導かれし者たちを探すために馬車を得て旅立つ。

港町コナンベリーから新たな大陸へ渡ろうとするも大灯台に異常が発生して船が出ない。灯台に巣食う魔物を退治して、同じく足止めされていた商人のトルネコと合流する。勇者一行はトルネコの船で南の新大陸へ渡る。

南の大陸の街ミントスにて、魔法使いブライと、病に倒れた神官クリフトと出会う。クリフトの病を治すため薬を取りに行ったアリーナ姫を追って、勇者たちはソレッタ国へと向かう。

アリーナと合流して薬を入手、クリフトは全快し、アリーナたちが仲間になる。彼女たちはサントハイムの神隠し事件の原因は武術大会で姿を消したデスピサロにあると考え、彼を追って旅を続けていた。

勇者を探すバトランドの戦士ライアンがキングレオ城へ向かったと聞き、そこへ赴く勇者一行。王の前に引き出されそうになっていたライアンを救い出し、ついに8人の仲間がすべてそろう。

かつてマーニャとミネアを圧倒したキングレオ王を打ち倒し、城の大臣からバルザックがサントハイム城にいるという情報を得た。サントハイムでさらに進化したバルザックを倒して、マーニャとミネアは父の仇討ちを果たすも、消えた人々の手がかりは掴めなかった。

「天空の武器防具をすべてそろえた者は天へと昇り、竜の神と謁見できる」という伝説を聞いた勇者たちは、魔に対抗する手段を得るため、竜の神に謁見しようと、天空装備を探す旅を始めた。

水の都スタンシアラ国で「天空の兜」を、女性だけが住む国ガーデンブルグで「天空の盾」を、海鳴りの祠で「天空の鎧」を手に入れた。そしてロザリーヒルという村で、エルフのロザリーと出会う。ロザリーはデスピサロの恋人だった。

魔族の青年ピサロは「デスピサロ」と名乗り、人間を根絶やしにするため「進化の秘法」を使って地獄の帝王を復活させようとしている――ロザリーはピサロを止めて欲しいと願うが、エルフの流す「ルビーの涙」を狙う人間に殺されてしまい、デスピサロは人間への憎悪をより深くする。

地獄の帝王の居城はアッテムト鉱山の地中深くに埋まっていた。勇者一行は復活した帝王エスタークを撃破し、太古に失われた空飛ぶ乗り物・気球を手に入れ、財宝が眠るという世界樹に向かう。

世界樹の頂上で「天空の剣」を発見し、ついに天空の武器防具がすべてそろい、天空城へ赴く。そこで勇者の出生の秘密が明かされた。勇者は天空人の女性と人間の樵の青年との間に生まれた子供だった。竜の神は新たな魔の帝王と化したデスピサロと「進化の秘法」をこの世界から葬るよう、勇者たちを激励する。

勇者たちは地底に降りて、デスピサロの城を守る四体の魔物を撃破した。そのなかの一体エビルプリーストこそは、人間を雇ってロザリーを殺させ、デスピサロを焚きつけた黒幕だったのだ。怪物に進化したデスピサロをようやく倒し、「進化の秘法」は葬られ、世界に平和が戻る。

勇者は気球に乗って仲間たちをそれぞれの帰るべき場所へと送り届けた。そしてデスピサロによって滅ぼされた村にひとり帰ってきた。佇む勇者。突然周囲が花畑に変わる。自分の身代わりとなって死んだはずの幼なじみシンシアが、寄り添う。そして別れたはずの仲間たちがみんな現れる。

こうして物語は終わる。

『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』のプレイ雑感

なに、この終わり方。なんかつらいよ……

ドラクエ4は「ドラクエ史上一番つらい終わり方」を迎えたって有名な話なんだって。ファミコン版のエンディングだと、どう考えてもすべての戦いを終えた勇者は孤独の果てに幻を見てる――って感じだよね

【ドラクエ4のエンディングの2つの解釈】
  1. シンシアまぼろし説:勇者は自分のせいで故郷の村を滅ぼされ、幼なじみを失い、ともに旅をした仲間たちとも別れ、最後に自分が望む幻を見て終わる。
  2. シンシア生き返り説:見たまんまシンシアが生き返り、再会を果たす。

ファミコン版のエンディングだと突然すぎて「シンシア生き返り説」は、私には考えにくいよ

みーとぅ。公式でも「ご想像におまかせします」という回答だったらしく、当時も相当騒がれたみたい

意味深な終わり方だよね。ファンタジーだし「シンシア生き返り説」のほうが物語の終わり方としていいんだけども、なんか現実的な悲哀を感じさせる「シンシアまぼろし説」も悲劇的な独特の雰囲気があって好き

そんなドラクエ4は『ドラゴンクエスト』シリーズの第4弾。前3作までの「ロト三部作」から一新された「天空三部作」の序章となる物語が展開されるよ

基本システムは前作の『Ⅲ』と同じ「コマンド選択式」だけど、本作では新たに「AI機能」が搭載されてるよね

AI機能:「ガンガンいこうぜ」「じゅもんつかうな」などの作戦があり、プレイヤーは主人公だけを操作して、仲間の行動はプログラムにまかせるというもの。仲間と冒険している感覚を出すための工夫だったが、指示出しの手間が省ける反面、思うように戦ってくれないこともあり、賛否両論あった。

即死呪文が効かないボスにクリフトが「ザラキ」を連発したときはちょっとイラッとしちゃったよね

私はそれ見て笑ったけどね

本作は独立した5章のエピソードで構成されていて、「導かれし者たち」である仲間たちそれぞれのエピソードが描かれているのも特徴的だよね

『Ⅲ』はルイーダの酒場でさくっと仲間ができて、それぞれの背景とかなかったよね

やっぱりキャラクターそれぞれに物語があると感情移入しやすいね

ドラクエ4はなにげに「泣けるRPG」だと思うんだよね。一章で仲間になる魔物、「人間になるのが夢」なホイミスライムのホイミンが、5章で人間になれたことがさりげなく判明したり

わかるわかる。5章の冒頭とか、主人公の暮らす村がデスピサロ率いる魔物の大群に襲われて、主人公は地下の隠し部屋に匿われるんだけど、幼なじみのシンシアがモシャスで主人公の身代わりになって死んじゃうところとか、子どもには衝撃的なシーンだよね

エンディングで気球に乗って世界を回りながら仲間たちと一人、また一人と別れていくところも、冒険の思い出がよみがえって胸が熱くなる演出ですごくよかったよ

ドラクエ4のリメイクは、他のドラクエシリーズに比べると、ストーリー的な追加要素が一番多いみたい

気になるエンディングも「シンシア生き返り説」でバッチリ補強されてるらしいよ

いまだとファミコン版のプレイはなかなかむずかしいかもだけど、エンディングで想像を膨らませてみるのも楽しいよね

おしまい。

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