『よむかも』な本の基本情報
- 作 :マリコ・タマキ
- 画 :ジリアン・タマキ
- 訳 :三辺律子
- 出版社 :岩波書店
- 定価 :2200円+税
- 発売日 :2021年7月20日
- 単行本 :320ページ
- ISBN-10:4001160293
- ISBN-13:978-4001160291
『よむかも』な本のポイント
- イメージはキラキラ、現実はモヤモヤ。けれどなんだか愛おしい。
- リアル夏の思い出。
『よむかも』な本のレビュー
- 『THIS ONE SUMMER』よむかも。
- まず言いたい、この本はグラフィックノベル。グラフィックノベルって何ぞ?
- アメリカではマンガのことをそう呼ぶことがあるみたい。
- (コミックだけじゃないねんな)
- さて、内容は一言でいえば「リアル夏の思い出」
- ローズは毎年、夏季休暇は家族で湖畔の別荘地で過ごしてる。
- 思春期の入り口の年頃となった彼女のひと夏。
- ――毎年この場所で会う1歳年下の友達ウェンディが幼く見えたり。
- ――最近両親の仲がギクシャクしてるの見て見ぬふりしてたり。
- ――近所の雑貨店で店番をする青年が気になってたり。
- 彼女が感じている誰でも覚えがあるだろう「微妙な居心地の悪さ」
- それを直接的な言葉で語らず、イラストだけで伝える見事。
- 湖畔の田舎町、大人や若者たちの間に漂う空気感も絶妙。
- 思い出してごらん。夏の思い出ってどんなだった?
- イメージではキラキラしてるけど実際はそうでも。
- 思春期はいつだって小さな悩みや不安、違和感を抱えていたよね。
- 今や「子どもは無邪気だな」とか思うかも。
- でも、自分が子どもだったとき、そんなに無邪気だっただろうか。
- 大人が思ってるよりずっと冷めた目で大人たちを見ていなかっただろうか。
- 美化せず卑下せず。ありのままをリアルに描いてる。
- だからこそ自分のあの頃の夏も、なんだか愛おしく感じられる一冊。
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